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できるだけアクティブに学ぶのが望ましい(920)

私達が新しいことを学ぶ場合、いろいろな方法があるのですが、それを体系的にまとめてみたいと思います。まずは、大別すると次のような順で学んでいきます。

1.何を学ぶかを決めて、個人で学び始める(概要・予備知識を得る)。
  前提としては、対象分野における必要スキル一覧を作っておくようにする。
  対象分野における自己能力の棚卸しをして、自己診断をする。

2.概念的・体系的に学ぶ。
  基本的なことや入門レベルのことを、書籍などを通して入手する。
  個人に依る先行学習。
  対象分野の講座体系を参考に、適切な集合研修を受講する。
 (後半に補足あり)

3.専門的に学ぶ(実地に適用する)。
  オン・ザ・ジョブ・トレーニング(OJT)によるもの。
  徒弟制度のように、指導者によるコーチングによるもの。

4.振り返り、評価をする。
  テストなどに依る評価。
  指導者などに依るフィードバック。
  評価やフィードバックをもとに実際に改善・適用する。

集合研修には、いくつかの方式がありますので、補足しておきましょう。
大別すると、講義主体の聴講による集合研修(教室スタイルと呼ぶこともある)と、討議などのワークショップを組み込んだアクティブ・ラーニングがあります。この場合、インターネットを介したe-ラーニング(オンライン研修)で受講する場合もあります。

アクティブ・ラーニングとは、「学修者の積極的な授業への参加を促す授業や学習法」を指しています。教師・講師による一方通行型の教育ではなく、学修者が主体となって関わり学ぶ学習法です。
  [注] 受動的に学習するという「学習者」ではなく、
       積極的・能動的にスキルを身に付ける(修める)という意味の
     「学修者」という呼び方をする。
       学習法としては、発見学習や問題解決学習、体験学習、
       調査学習、グループディスカッション、ディベート、
       グループワーク等がある。
       文部科学省の学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」
       という表現をしている。

アクティブ・ラーニングでは、自ら主体的に行動したり考えたりします。同時に、グループ討議などではいろいろな価値観に基づく意見を聴き、そして認めることで気づきを得て自分自身が学ぶことができます。主体性や質問力・傾聴力も身につけることができるのです。

アクティブ・ラーニングの特別版として、アクション・ラーニングがあります。アクティブ・ラーニングではケース・スタディや課題を扱います。少人数(4~8人)になって現実の問題に対処しながら学んでいきます。その特徴は次のようになります。
 ・現実の問題を用いて、その解決策を立案・実施していく学び方。
  経験学習。
 ・現実の問題を課題とするために、学習コーチ(問題の提示者)は、
  それぞれのセッションごとに、全員で次回までの行動計画を策定する、
  チームメンバーの同意を得て、各自の行動を促す。
  次回のセッションは、行動の報告から始めます。
 ・問題解決立案、実施過程で生じる行動(アクティビティ)と振り返り
  (リフレクション)を通じて、個人、そしてグループ・組織の学習する力
  を養成するチーム学習。
 ・組織学習の副次効果として、それぞれの場で変革を起こすことがある。

これからは、集合研修(教室スタイル)で早い期間で知識を身に付け、アクティブ・ラーニングで実際に実務の問題で具体的な能力を開発・適用していく必要があります。
アクティブ・ラーニング(特にアクション・ラーニング)で現実的なスキルを身に着けた方は、今度は自分自身が学習コーチになって後輩を育てていかなければなりません。

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