【無資格者の施術についてどう思うか】Twitterでアンケートをとった結果と私の考え
1ヶ月前、Twitterでアンケートをとりました。
アンケートにご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
(言葉の意味として無資格者=国家資格を持たないもの 有資格者=国家資格を持つもの、とします)
無資格者の施術に関するtweetを見かけるけど、それぞれの主張が先行していて着地点が見つからない印象です。
そこで、アンケート+コメント方式で質問を投げかければ多くの意見が集まり、良い落としどころが見つかるかな?と期待してアンケートを取りました。
アンケート結果(コメント内容含め)の感想
無資格者の施術について思うこと
について述べます。
アンケート結果の感想
票数について
67.5%で[医学の知識が浅く、危害を加える可能性があるから]が最多票を獲得しました。
患者(お客)さんの安全を守るのは大切と考えたかたが投票されたのだと予想します。
売り方(プロモーション)が良くないは16.7%で、意外と少ない印象を受けました。
業界のホームページやSNSを見ると
地域ナンバーワン
改善率◯◯%
治します
◯◯に認められました
など、目をあざむく内容が盛りだくさんです。
しかし、これらの内容は無資格者に関わらず、有資格者も発信しています。
「無資格者に限ったことではない」ということで投票数が少なかったのでは?と予想します。
私意ですが、過剰な宣伝については有資格者も含めて即刻規制を強めて欲しいです。
コメント欄について
個人の主張(ご自身の経験)
有資格者⇄無資格者 敵対視しているようなコメント
施術者(経営者)視点のコメント
が多く予想通りと言いましょうか…
(冒頭でお伝えしたように、着地点が見つからない話題なので)
「現状がこうだから◯◯していった方が利用者のメリットになるよな」
という、患者(お客さん)の目線に立った意見があっても良かったと思います。
(利用者のメリットを考えたアンケートを取ると面白い意見をいただけそうです)
無資格者の施術(リラクゼーション業)に対する私の考え
利用者の事故を防ぐために規制した方が健全です。
↓施術事故に関するデータ
(PDFファイルのため、PCからのダウンロードがオススメです)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000717038.pdf
有資格者も事故を起こしてはいます。
しかし、国が定めた教育機関で専門知識を得て施術を行なうのとそうでないのではリスクマネジメントが全く異なります。
規制は段階的に行うのが良いでしょう。
いきなり規制を進めてしまうと、経済的損失が大きいです。
例えば、
職を失う人が続出。家族を養っていたり、親の介護をしている人は周りの人に迷惑がかかる
物件を貸しているオーナーの家賃収入が途絶える
(新たに賃借人を募集すれば良いという話はここでは置いておきましょう)施術者に消耗品(オイル・タオル・フェイスペーパーetc…)を提供している業者の収益が減ってしまう
など。
「そんなもん知ったこっちゃない。違法はちゃんと取り締まるべきだ」
という声も聞こえてきそうですが…
現在の状況は個人の利益のために業界と繋がり、違法を野放しにしてきた国の責任が大きいと考えています。
(リラクゼーション業界と政治家について⇩)
リラクゼーション産業の実態
リラクゼーション産業の参入障壁は低く誰でも開業することができます。
“開業ができる”ことをうたい文句にしている民間のスクールもあるようですね。
簡単に稼げる
誰でもできる
集客のサポートもバッチリ
などの言葉に釣られる人が多いのでしょう。
無資格施術者が参入してくることは、ビジネスの視点だけで見ると
自身(有資格者)の差別化につながる
市場の拡大
雇用を生み出す
などのポジティブな面もあります。
しかし、視覚に障碍のあるかたの存在を忘れてはなりません。
視覚に障碍のある人の多くがあん摩マッサージ指圧・鍼灸の職についている
さきに、視覚に障碍のある人の就業状況・療術業との関わりをご覧いただければと⇩
リラクゼーション産業の市場が拡大することで、仕事が増えるのではないか?というとそうではないようですね。
(市場動向については矢野経済研究所のページをご覧いただくのがオススメです)
仕事が見つからないなら開業すれば?と思う人もいらっしゃるかもしれませんが、簡単な問題じゃないんですよね。
視覚に障碍のある人は集患(集客)において圧倒的不利
晴眼者は
ホームページ
ポータルサイト
SNS
チラシ
などを駆使して集患(集客)をすることが可能です。
しかし視覚に障碍のある人はどうでしょう。
弱視の人ならなんとか可能かもしれませんが、全盲の人は
ホームページやポータルサイトの編集
SNSによる定期的な発信(画像を用いたもの)
チラシの作成
などは厳しいですよね。
インターネットが普及した現代、利用者はスマホ(PC)で調べて施術所を探します。
となると、全盲の人の施術所は知られる機会がなく埋もれてしまいます。
立地の良い場所に店舗を構え、飛び込みで来院された人からの口コミで利用者が増えるということもあり得るでしょうが、時間が必要です。
したがって、国には視覚に障碍のある人が開業する場合、サポートをして欲しいと思います。
具体的に、
集客の支援(ホームページ作成業者、SNS運用代行業者の斡旋)
施術所の家賃補助
開業工事に必要な業者の斡旋
などが良いと考えます。
(費用はどこから捻出するとか、どの業者に依頼するとかの話しは触れません)
視覚に障碍のある人は可能な限り、晴眼者と同じ土俵で運営をしていただきたい。
さいごに
記事を書きながら、
療術業とリラクゼーション業の違い
施術における事故について
視覚に障碍のある人の就業状況
などを調べることで、良い勉強ができました。
記事の内容については有資格者=正義、無資格者=悪
と受け取られないように配慮しました。
共感していただけることがあれば幸いです。
今後も上茶谷(うえちゃや)をよろしくお願いいたします。
(私の自己紹介⇩)
(私が運営する癒しマッサージ鍼灸院)