蚊にはイノベーションが必要だ
蚊に刺されて痒い。この痒みは麻酔のせいである。蚊は相手を刺すとき麻酔を使う。そうしないと痛みで相手に気づかれてしまう。その麻酔の成分が痒みを引き起こす。
麻酔なしでの刺突はどれくらいの威力だろうか。蚊のサイズから見積もってアブより強くはなさそうだ。
私はアブに刺された経験を持っている。あれは確かに痛かった。急に痛みが走る。なかなか我慢強い私でも「ギャッ」と声を上げしまった。
それでもこの痒みよりはマシだ。「ギャッ」と言って痒みが治るなら、私は絶対ギャッを選ぶ。
多少の血はくれてやるから麻酔なしで刺してほしい。
もちろん蚊の言い分も分かる。麻酔なしで刺したら相手に気づかれる。蚊は弱いのですぐ叩き潰されてしまう。
ただ私を刺すときだけは特例にしてほしい。私は無闇な殺生をしない男だ。ハエを優しくティッシュに包み、逃してやった実績もある。絶対に叩かないから麻酔なしでお願いしたい。
なぜ蚊は痒みの出る麻酔を使うのか。もうひと工夫できなかったのか。痒みではなく甘みの出る麻酔を開発していたらどうだったろうか。ムヒもキンチョウも存在しない、まったく別の世界になっていたんじゃないだろうか。
仮面ライダーストロンガーの仲間に電波人間タックルがいる。タックルはてんとう虫の改造人間である。変身するのは若いおネエちゃんだ。
蚊が甘い汁さえ出していれば、ポップでカワイイ虫として支持されていたかもしれない。タックルは蚊の改造人間だったかもしれない。
でも感染とかするからやっぱり蚊は怖いのか。そこら辺も頑張らないと、タックルにはなれない。怪人が適役だ。