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お茶セットひとつで広がる癒しのひととき

冬のよく晴れたある日、お気に入りのお茶セットを持って近所の河川敷へと出かけてきた。

そこは、特別な場所でもなんでもない。

ただ目の前に川が流れていて、川の向こうには小野アルプスの山々が連なって見える。緑の上に腰かけ、耳を澄ますと、水鳥の鳴き声や川のせせらぎがゆったりと届いてくる――。

太陽はすでに南の空をとおりすぎ、少しずつ西の空へ沈もうとしていた。

静かに自然の風景を眺めながら、のんびりとお茶の時間を楽しむ。そんなときに持ち出すのがシンプルなお茶セットだ。

その場でバーナーでお湯を沸かしてもいいのだけれど、より簡単なのは保温力の高いボトルでお湯を持参することだ。ぼくはサーモスの山専用ボトルを愛用している。カッティングボードはテーブル代わりにも使ってしまう。

あとはインスタントコーヒーに加え、緑茶、紅茶のティーパック、それにお気に入りのビスケットを食べたいだけ。お茶をいくつか用意するのは”その日その場の気分で選べる”というちょっとした贅沢を味わうためだ。

今日は紅茶をチョイスして、ビスケットをつまみながらただぼーっと川を眺めていた。

常に何かを生産したり、消費したりすることを義務付けられたかのような現代人にとって、何もしない時間の、なんと貴重なことだろう。

あなたもぜひ、お気に入りのお茶セットを用意して、自然の流れに身をゆだねてみてはいかがだろうか。

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Takashi Kawaguchi
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