『銀の匙』の泉を求めて
-中勘助先生の評伝のための基礎作業 (123) 我孫子訪問記(その2)
高嶌家のお嫁さんにいろいろたずねたり、お話をうかがったりした覚えがありますが、詳しいことはみな忘れてしまいました。「沼のほとり」のお嫁さんに会えるとは思ってもいないことでしたので気持ちが動顛していたのでした。中さんの手紙もたくさんあったけれどもみんななくなってしまい、今では一通だけ残っているとのことで見せていただきましたが、妙な崩し字で一字も読めませんでした。署名入りの『沼のほとり』などもあったが、我孫子市の教育委員長のだれとかがちょっと借りていったきりいっこうに返してくれ