家のそばの蕎麦屋に行った話


タイトルでダジャレを言いたかったので
「家のそば」なんて言ったが、実はそんなに「そば」ではない距離感だと思う。


駅から家までのよく歩く道に蕎麦屋さんがある。今まで気になっていたが行ったことはなかった。

越してきたのは年末だったので丁度、年越しそばののぼりがあったのも覚えている。しかし、蕎麦屋に行くことはこれまでほとんどない。


店先に「鰻丼とそば1500円」という看板が出ていた。


なるほど。うなきか

それは話が別だ。


最近誰かのインスタのストーリーでうなぎを載せていたのを見て以来実は食べたくなっていた。

しかし、なかなか都内……ありそうなところまで行くのは面倒だった。

時期に土用の丑の日だから、各牛丼チェーン店で出るのを待つか……いやそんな安いので済ませていいのか……そんなことを思っていたところに

この「家のそばの蕎麦屋」のうなぎの登場だった。


コロナ対策で店の扉は空いており、いつも通る度に「コロナ対策やってます」の外看板は目にしていたので気にならなかった。

バイトであろう女の子にうなぎセットを頼み 待つ。

厨房の方に歳を召した女性……おそらく女将……もいらっしゃった。

メニュー表には 創業からのことが書かれていて


「ほう……歴史あり、プライドありのお店なんだな」と感じられた。尚高まった。


持ってきてくれたのは

ざる蕎麦と小さいうな丼だった。


そこで気がつく。

「あ、そばメインか!」


しかしそうであろう。だってここ蕎麦屋さんなんだから。


目にした途端、今日の昼に職場の隣の方がセブンの蕎麦を食べていて美味しそうだったことを思い出した。


そうか、私は蕎麦も食べたかったんだ


結論をいうと、蕎麦は大変美味しかった。
コシがあって、このお店で打っているのだろうと想像した。

薬味も4つ(天かす、ゴマ、大根、ネギ)でとても上品だと思った。

へえ、蕎麦ってこんな美味いのか。


うなぎはというと、サブ的な扱いだったかそれはそれでもちろん美味しかった。

1500円は私には高い。


しかし、越してきてほとんど外食することはないし……これはプライスレスだった、そう言うしかない。


食べている後半、1人の男性が入店してきた。

彼はカウンターに座り「おい」とバイトの子を呼び「水」女将を呼び「遅いだろ」と1人イライラしていた。


コロナ対策で扉が開けられていることで店内の空調は確かにあまり意味を成していなかった。

暑さにイライラしているのを感じられた。しかし彼もコロナのことで文句は言えないようだった。


彼はそれからもちょくちょくバイトの子と女将に文句みたいな言い方で言った。

何をそんなにイラつくことがあるのだろうか…………と昔の私は考えたのだ。

意味の無いことではないけど、疲れることをわざわざしていた。


そのおじさんにはおじさんの状況がある。


それだけの話。

これは私にとっての成長だと言える。

他人のことについて考えずることをやめる。

これが出来ずにしんどかった。


やめようと思っても中々出来なかったことが、日々の業務の疲れからか成長か考えなかった。


「そうなりたい」と思っていた頃は苦しいったが いつの間にか「そうなった」


まだまだ伸び代あるんだなと

私はこの小さなことを成長と捉える。

今年の夏は ざる蕎麦を食べる回数は増えるだろう。


年越しそばの頃にまた何か 感じられた、良いな


お粗末でした。

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