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『HOUSE OF GUCCI』に見るブランド価値の真髄

『HOUSE OF GUCCI』という映画を見た。飛行機の機内で流されている映画の中で、一番面白そうだったからだ。なんせヨーロッパ行きの飛行機でロシア上空を通れなくなってからというもの、数時間余計に空を飛ぶ必要があるのだ。
 その名の通り世界的ラグジュアリーブランドである『GUCCI』創業家の物語。GUCCI兄弟により創業されたブランドはトスカーナ牛の皮を使った鞄など、上質な職人技とデザインセンスにより高級ブランドとして確立される。

 弟の一人息子は家を継がず弁護士の道を選んでいたが、レディー・ガガ演じる運送会社の娘と結婚する。彼女は彼をGUCCIブランドの後継者として擁立すべくさまざまな工作をするが、途中からやり過ぎが祟り夫から離縁を切り出される。最終的にヒットマンを雇って元夫を射殺させ捕まって収監される(既に出所している)し、夫は信頼していた番頭と会社乗っ取りで組んだ投資に会社を追い出される、というドロドロ劇だ。

 そこで注目したのは、GUCCIの企業価値、株価だ。

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