「次」のための準備をした1年
今年も「仮説の手前」にお付き合いいただきありがとうございました。
今年やってきたことを振り返ると、12月に新しい取り組みを出すことはできましたが、それ以外は地続きのような1年でした。役割が増えたり関わる範囲が広くなったりして、「見る」ことが増えた1年とも言えます。いわゆる「筋力」を使うことが減り、運動不足感のモヤモヤが付きまとった1年でもありました。
▼12月に出した取り組み
とは言え水面化では、12月に出したこの取り組みのためにあちこちに出向いたり、インハウスエディターを育成するためのカリキュラムを作ったり(計100項目くらいにのぼる「インハウスエディターが企画前後にやるべきチェックリスト」)と、なかなかバタバタとしてはいました。そういった意味では、「次」のための「準備」をした年と言えるかもしれません。
その準備のために、この「仮説の手前」における言語化のプロセスは、とてもよく機能したように思います。ここで言葉にし、口頭で近しい人に伝え、その反応からまた新しい仮説が芽生え、ここで言葉にして…と、この反復が、仕事を前に進めるための原動力になってくれました(やはり言語化は正義)。
オウンドメディアに携わるようになって5年が経ってしまいました。そろそろいいかな、と思い始めてもいるのですが、今年は例年以上に各所から勉強会や登壇や取材のご依頼をいただきました。話す度に、まだまだお役に立てることはありそうなので、新しいことに足を伸ばしつつ、オウンドメディアにはもう少し携わっていければと思っています。
▼取材・登壇を一部紹介
つい先日もとある企業さん(素敵なnoteを運営されています)がご訪問され、相談会のような場になりました。
運営しているオウンドメディアの課題点をお聞きして、都度アドバイスをするわけですが、私のアドバイスからの相手のリアクションを受けて感じるのは、オウンドメディア担当者に必要なスキルは
①コンテキストを拵えることと
②距離感を捉えバランスをとる
ということなのかな、ということです。
①は、whyとも言い換えられそうですが、なぜそのオウンドメディアをやるのか、なぜその企画をやるべきなのか、という問いに対して、前後左右の事情を鑑みて理由づけをする、というようなことです。「拵える」としたのは、そういった理由づけにも「物語」をつくる必要があるからです。ファクトと主観、世の中と自社の認知(認識)、そういった「対比」の中で、うまく「だからやる必要があるんだ」を作り上げることが、関係者の多いこの領域では必要になってきますし、このあたりで苦労されている方が多いようにも思います。
②は①に付随することですが、その「物語」を置く場所(note?自社メディア?SNS?社内向け?)と、そこにいる人と、オウンドメディア(企業)との距離感を捉えた上で、どういう人がどんな口調で、どんな内容を喋ることが「ちょうどいい」のかを考えるという意味合いです。企画する上では非常に重要な視点だと思っているのですが、案外ここをすっ飛ばして企画を走らせるケースが多そうだと感じます。
どちらもファジーな言い方になりましたが、私自身に企画・クリエイティブの才能はないんです(運営しているオウンドメディアでバズったことないですし、私個人のnoteももちろんバズらない)。それでもお声がけもらったり、それなりに声をかけ続けてもらえるのは、こういった「バランス感覚」のようなものに期待してもらっているからなのかもしれない、そんなことに気づいた1年にもなりました(一度はバズってみたいですが)。
◎
一方で、個人的なことを言えば、娘との時間が(ありがたいことに)増えたことで、仕事に向き合える時間が減り(日中は会議だけで終了し、娘が寝静まった深夜帯にようやく仕事の時間になる)、休日もジムに行くくらいしか時間がとれず、読書・映画・アートなどのカルチャーへの接触が著しく減りました。致し方ないこととは言え、明らかに自身の感性が目減りしてきていることを感じる1年にもなりました。
そんな日々になってしまったが故、体力が落ちたのか、体調を崩す機会も多い1年でした(胃痛で倒れ込んだり蕁麻疹がでたり、はじめてインフルに罹ったり...)。結局のところ仕事がデキる人は「体力お化け」でもある、という、よく聞く定説を肌感として感じる1年でもありました。
そんな状況でもあり、来年の抱負みたいなものは特に掲げられないですが、とにかく体力を維持することと(睡眠をとること)と、余暇を無理やりにでもとることを心がけていきたい所存です(なんとも寂しい抱負)。
改めて今年も「仮説の手前」にお付き合いいただきありがとうございました。
来年も引き続きよろしくお願いいたします。
よいお年を。
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ありがとうございます。 サポートって言葉、良いですね。応援でもあって救済でもある。いただいたサポートは、誰かを引き立てたたり護ったりすることにつながるモノ・コトに費やしていきます。そしてまたnoteでそのことについて書いていければと。