ケトジェニックダイエット始めた
ケトジェニックダイエットを始めたきっかけ
糖質制限をしてトライアスロンやウルトラマラソンをするという話はだいぶ前から知っていたけど、お米が大好きな自分には全く関係ない世界だと思っていた。知り合いに全く糖質を取らないけど、トライアスロンが早い人がいたけど、糖質取らない生活というのは想像できなかったし、やってみたいとは思わなかった。
それが何でケトジェニックダイエットを始めたのかだけど。4年前からトライアスロンを趣味にしていて、所謂オリンピックディスタンスという短い(スイム1.5キロ、バイク40キロ、ラン10キロ)のは10数回完走したのでそろそろ長いのにチャレンジしたかったので、今年は9月4日の佐渡国際トライアスロンのAタイプ(スイム4キロ、バイク190キロ、締めにフルマラソン)にエントリーしていた。本当は去年エントリーしていたけれど、コロナで中止になった。このレースは初めてのロングのトライアスロンで、今年はこのレースを目標にして練習していたのだけれども、コロナに感染したり、海外出張が入ったりして、一番練習をしなければいけない7月と8月に今一つ練習ができなかった。
今まで佐渡Aの半分の距離のミドルトライアスロンは4回完走はしていたのだけれども、いつも最後のランの途中でエネルギー切れでゴールするのがやっと、という感じだった。ロングのトライアスロンは体に貯めているグリコーゲンだけではエネルギーが足りないので、バイクやランでいかに糖質を補給するかが重要と言われていた。自分は内臓が丈夫な方だけど、ミドルでエネルギー切れになっていたので、ロングは完走できるのか、不安だった。
そんなときにYotubeで脂肪をエネルギーに変えて動けるようになれば補給をしなくても長距離を走れるというものを目にした。色々調べてみると、体が脂肪をケトン体に変えて、脂質代謝ができるようになると、体内の脂肪を使って動けるようになるので補給はそんなにいらないみたいだった。
ケトン体で運動ができるようになるには1ヶ月ぐらいかかる、と書かれていたし、コーチもそのように言っていたけれど、ボディビルの人たちは3日ぐらいで糖質代謝型からケトン体に切り替えられるみたいだった。
この時レースまで2週間。今更練習しても体力向上する訳でもないし、現状では完走は難しそうだから、ここは一つケトジェニックダイエットを始めて脂質代謝にチャレンジする事にした。
2週間で本当に脂質で走れる体になるのか、失敗した場合はどうなるのか分からなかったけれど、まぁその時はその時で何とかなるだろう、という根拠のないポジティブ思考でケトジェニックダイエットを始めてみた。
ケトジェニックダイエットを始めてみて変わった事
思い立ったら吉日という事で、その日から糖質摂取をできるだけゼロにした。ちょうどレースまで2週間の日曜日。醤油、みりん、ソース、ケチャップなんかにも糖質が含まれているという事で調味料は基本的に塩コショウだけ、米やパスタは食べず、肉や青みの魚、卵、豆腐だけ食べるという生活に切り替えた。ボディビルダーのYoutubeでケトジェニックダイエットの食事を載せている人がいたので、そのレシピを参考にした。
最初は夕食に米を食べないと何か食事をした気がしなかったけど、豆腐とか肉とかでお腹がいっぱいになるので、すぐに慣れた。脂肪を多く摂るというのが何か健康に悪そうな気がしたけれど、元々肉の脂とか大好きなのでこれもすぐに慣れた。
始めてみて2日目で驚いたことに変化が起きた。まずお腹が減らなくなった。いつもは朝起きたら空腹で、7時に朝食をとっても10時には腹が減っていたので、そこで間食して、11時半ぐらいにはまた腹が減るので早めにランチを食べていた。午後も15時に間食して何とか19時の夕食まで持たせる、というのがいつもだった。
また仕事中の午後に眠くならなくなった。午後眠かったのは毎晩のトレーニングで疲れているのかと思っていたが、そういう訳ではなかったみたい。
どうやら糖質を取らないと血糖値が安定するので、空腹感もなく、午後も眠くならないらしい。これはかなり良いと思った。
困ったのが昼飯。今までは事務所の近くのお店で適当に定食とか食べていたけれど糖質ゼロとなるとあまりチョイスがない。リンガーハットに麺なしのちゃんぽんがあったので、それと、いきなりステーキのライス抜き、あとは居酒屋のアラカルトで焼き鳥(塩)、魚、サラダ(ドレッシングなし)、定食屋でライス抜き、をローテーションする事にした。寿司屋と蕎麦屋に行けないのがちょっと悲しい。
食事を切り替えてから毎日0.5キロずつぐらい体重が減ってきた。最初は体のグリコーゲンが減っていって、それと一緒に水分が抜けていくらしい。始める前は体重62キロ、体脂肪13%ぐらいだったけど、1週間で体重59キロ、体脂肪10%に落ち着いた。体もかなり絞れてきていて20歳の頃に体型に近づいた気がした。
レース2週間前を切っているので、トレーニングはピーキングに入っていたけれど、強度は落とさずに量を減らしていた。糖質制限をしてから動けるようになるには1ヶ月ぐらいかかるという話だったけど、意外とバイクもランも特に問題なく動けた。まだ体が糖質代謝なのか、それとも自分は脂質代謝で動けるになったのか良くわからなかった。
5日目に少し体がだるかった。これが良く言われる低糖質での疲れなのか、代謝方法が切り替わるからなのか分からなかったが、体調が悪いというわけではなく少しだけだるい感じがしたが、軽いジョグは問題なかった。
無補給でバイクとスイム
ケトジェニックダイエットを始めて最初の週末、レースの1週間前の日曜日はいつも練習に参加させてもらっているチームの海でのスイム練習会だった。自分が練習に参加しているチームは二つあって、一つはランが中心でその中に何人かトライアスロンもやっているというチーム。もう一つはトライアスロンのガチ勢でコナを目指している人が中心のチーム。今回は前者のチームに参加する事にした。後者の練習場所が車でしか行けない場所だったのと、とちょっと海で泳ぎたかった、というのが前者にした理由。
練習する海は自宅から往復130キロぐらいの場所だったので自転車で行くことにした。糖質を取らずにどれだけ走って泳げるかのちょうど良いテストになるので、ボトルにはいつものポカリスエットよりも糖質が少なそうなクラシエの経口補水液にした。近所のドラッグストアでこれしかなかったというのもある。補給は途中のコンビニでチーズとグリコのアーモンド効果を買うことにした。
ウエアも本番のレースと同じ、トライスーツの上にビブショーツとバイクジャージにした。トライスーツのおしりのパッドは小さいので長距離はちょっと不安だったから。二重に履くのでパッドが厚くなって走りにくいかと思ったけど、特に問題なしだった。
海までは割とフラットなコースなので、パワーはFTPの70%ぐらいを目安に走った。天気は曇りでさほど暑くなかったので経口補水液をちょびちょび飲みながら海到着。腹は減ってなかったけれど、途中でベビーチーズとアーモンド効果を補給しただけで、特に疲労感もなかった。
海では軽く2キロぐらい泳いで海の家でチキンステーキだけ食べた。海の近所に住んでいるチームの人からおいしそうなパンの差し入れがあったけど我慢した。
帰りも行きと同様にFTPの70%で走って帰宅。130キロのバイクなら糖質を取らなくても走れて、スイムも2キロ泳いでも問題ない事が確認できた。1週間でこんなに変わるとはちょっと驚きだったけど、佐渡の完走が見えてきた。