夕方の東北通勤新幹線の試乗
【なすの282号宇都宮19:23→大宮19:54】
■マックス新幹線とは?
かつては、通勤新幹線というとマックスシリーズを思い出す。
とにかく輸送力重視の新幹線で、オール二階建て。
E1系が12両編成。
E4系が8両編成、2編成を併結で16両編成。
特に、自由席はリクライニングもせず、
3&3という座席配置も見たことがない。
ただ、この新幹線は、通勤時に使われるのは
よかったが、長距離運用はあまり褒められた
ものでなかった。
理由は、他の新幹線と比べて、普通車は居住性が
著しく劣るというからだ。
この2階建て新幹線は2021年、3年前に引退。
でも、もうそんな新幹線はない。
■19時を過ぎると首都圏へ向かう流れは少ない?
宇都宮を後にして、いよいよ首都圏へ向かう。
朝に体験したように、逆ラッシュというものを
目の当たりにしたので、
こちらの逆ラッシュもあるのではないかと
思っていた。
確かに、わずかながら待ち人の列はできる
ものの「パラパラ」と言わざるを得ない。
なお、この時間帯は、帰宅ラッシュからすると
遅めなのかもしれない。
■北関東から首都圏へ向かうダイヤ
運転本数を見てみると、首都圏ー宇都宮の
利用できる新幹線の本数は、毎時3本である。
平均すると20分に1本くらいだ。
この時間帯の運転本数は、
その日中とあまり変わらない本数だ。
日中は、「やまびこ」が2本で盛岡発着と
「つばさ」併結の「やまびこ」
(「つばさ」側は全席指定)と各駅停車タイプだ。
■新幹線1時間に3本って多い?少ない?
「1時間に3本運転している」というのは、
新幹線の中では、特に東海道・山陽新幹線と
比較するとビックリするくらい少ない本数に
感じる。
他の在来線特急と比較すると
物凄い輸送力である。
同じような首都圏から約100㎞というのは、
宇都宮以外に、高崎・水戸・甲府が
上げられるが新幹線のない水戸・甲府は
在来線特急が1時間に2本なので、
やはり新幹線の輸送力の凄さを感じる。
■長距離新幹線と共通運用の通勤新幹線
さて、那須塩原始発の列車が
入線してきた。
ほとんどの座席が空席である。
那須塩原は、新幹線の基地が
あるので同駅始発が多い。
また、こちらの列車はほとんどが
自由席であるので、
よけいに混雑が分散する傾向が強い。
そういうわけで楽々、
窓側の座席にありつけた。
小山では、水戸線電車の連絡待ちで
数分遅れることになった。
遅れたけども、次の大宮までの間で
持ち前の高速性能を発揮して
余裕で1分遅れ程度に戻した。
これは、E5系ならではだなと感じる。
このように、現在の通勤新幹線は
東北はほとんどがE5系になり、
長距離で使われる車両と共通になった。
■通勤用新幹線の形式が消滅した理由
そうなった理由はいろいろあると思う。
まず第一に居住性の向上を図ることである。
第二に最高速度の低かった通勤専用新幹線が、
ダイヤ作成上のネックになったこと。
さらに第三に、長距離用と共用化することで
運用の効率化と保有車両数の削減を
目指したのではないかと考えた。
【まとめ】
・19時台の北関東→首都圏の流れは少なく感じた
・首都圏から100㎞の都市から首都圏へは
1時間に3本くらいの需要がある
・新幹線通勤需要は大きいが
車両は長距離用と共通に