競争が激しい分野は食えない~「シンプルで合理的な人生設計」より
この本では、天才ピアニストが
デリヘルのドライバーになった話があった。
競争過当な分野には上には上がいて、
ちょっと得意なくらいでは食い扶持がない。
■この分野って得意だなと思う人が少しの努力で上位20%に
偏差値58。
これは、正規分布の時に上位20%になる
偏差値。
ちょっと人よりできるー
この分野は僕の得意分野と意識する
多分このくらいの気持ちがあれば、
少しの努力でこのくらいの
上位20%には入ってくると思う。
ここからが、並の努力では
なかなか上がらない。
偏差値というと「勉強」の
分野のように思うが
それに限った話ではない。
■1万時間の法則
音楽大学のエリートが
のべ1万時間の練習。
音大生を能力別に3つに分け、上位2つの
グループはおよそこの時間位練習。
その中でも上位1つのクラスしか
プロになれない。
つまり、冒頭の運転手に転身した
天才ピアニストはこの上位クラスに
なれなかった。
■運も必要?
演奏を聴いて、うまいか下手かの判断。
例えば、賞をもらったプロ演奏家と
そうでなかった演奏家。
まず、素人が聴いてもわからない。
プロが聴いても間違う。
その演奏の音声付き動画より、
音声を消した動画の方が
正解率が高かった。
■野球の1軍と2軍の試合の違い
1軍と2軍とではレベルは確かに違う。
だけど、なぜこれだけ待遇に差があるのか?
何倍もパフォーマンスレベルが違うのか?
お客さんの入りが違うから?
注目度が違うといっても、2軍もプロ。
ホントは、1軍も2軍もレベル差は僅差のはず。
つまり、野球観戦という
マーケット(ニーズ)が限られている
からに過ぎない。
単に、レベルの高い野球を見たければ
少ない客の2軍戦の方が余程快適にみられる。
■プロポーカーが野球の統計分析の専門からトレーダーへ
賭け事で生計を立てていた彼は、その統計学を
生かしどんどん変えていった。
つまり、ライバルが多いまたは過当競争分野では
生計を立てられる余地が少ない。
しかし、統計学を生かしライバルの少ない
分野を開拓していけた例である。
■私の感想
何が自分に向いているのか?
というのは非常に難しいしわからない。
ただ、「自分探し」をして迷うよりも
「社会の穴」を探し
自分には向いてない分野でなければ
妥協するのもありではないか?
そうすると、そこは競争ライバルは
少ないはずだし食い扶持をもつのは
容易なはずだ。
「自分探し」より「社会の穴」というのは、
養老孟司先生が書かれていた。
ここに通じる気がした。