近鉄奈良線ちょっと減便!新しいダイヤ
令和4年12月17日に関西の大手私鉄ではダイヤ改正が行われました。そこで、近鉄奈良線の日中の運転パターンの変化を見ていきます。
20分サイクルから30分サイクルに
パターンでは、20分パターンから30分パターンに変更になりました。これは、神戸三宮ー奈良間の快速急行が20分毎から30分毎に減便になるのが引き金のようです。今まで、長きにわたり20分サイクルを維持してきたところを崩すのはエポックメイキングなダイヤ改正といえるでしょう。
本数維持の区間
まず、原則として東花園ー大和西大寺間の本数は現状維持です。大阪難波ー近鉄奈良間の優等列車である「快速急行」と「急行」の合計本数は同じ1時間当たり6本でほぼ10分毎です。また、どの駅にも毎時6本以上停車するのには変わりはありません。
大和西大寺ー近鉄奈良間に関しては、従来は京都線から直通の急行がありましたが、これはほとんどなくなります。京都線の急行は大和西大寺折り返しが多くなりそうです。京都からの特急は引き続き運転されます。これにより、同区間は一般列車はほぼ奈良線の優等列車のみという事になります。その分が減便になります。
30分サイクルの内訳
30分サイクルになり、優等列車は「快速急行」と「急行」がそれぞれ1時間に3本ずつから前者が4本、後者が2本になります。これにより、日中に大阪難波折り返しの「快速急行」が設定されることになります。現行ダイヤでは快速急行は阪神三宮直通が原則でした。
「区間準急」が1時間に3本から2本になりました。その補填の意味合いで、東花園までの普通が大和西大寺まで延長になります。東花園折り返しの普通は1時間に3本から2本になります。逆に大和西大寺折り返しの普通は、1時間に3本から4本に増えます。
上り(奈良方面)のパターン
上りのダイヤを見ると、阪神線からの乗り入れに関しては、従来は「区間準急」「普通」が阪神尼崎始発だったのが、今回から普通が専ら阪神尼崎始発に変わります。つまり、区間準急は大阪難波始発という事になります。また、尼崎始発の普通は、大阪難波で「快速急行」と緩急接続を取る形に変わります。神戸三宮始発の快速急行が尼崎始発の普通を追い抜く、または、尼崎始発の普通は大阪難波始発快速急行を先に行かせるパターンになります。なお、相手が「急行」の時にはそのような接続はとりません。
近鉄奈良線内は、東花園行き普通は、途中追い抜きなく終点東花園まで逃げるパターンは同じです。また、大和西大寺行きは、八戸ノ里と石切で後続の快速急行または急行に追い抜かれます。区間準急は、布施・石切で快速急行に追い抜かれます。これもそんなにパターンとしては変わっていません。
下り(尼崎方面)のパターン
下りのダイヤパターンは上りとは大きく異なります。阪神三宮直通の快速急行は、阪神なんば線内で通過運転します(西九条ー尼崎ノンストップ)。また、阪神なんば線内は待避設備もありません。その条件で、所要時間を少しでも短くするために、近鉄からの快速急行と阪神なんば線内を各駅に止まるタイプは快速急行のすぐ後ろに各停になるように設定されています。近鉄線内は下りは布施が最も大阪都心寄りの待避可能駅です。それを考慮して布施待避が多くなっています。
近鉄奈良方向から見ると優等列車は大和西大寺から通過運転となりますが、各駅停車タイプは瓢箪山まで逃げます。これは、従来と変わりません。区間準急は、上りと異なりそのまま大阪難波まで先着します。このため、同列車は大阪難波行きです。東花園始発の普通も一切待避なく大阪難波まで運転されます。これはすぐ後ろを急行が走っているからです。
ダイヤ改正後は、東花園始発の普通は下りでは珍しく八戸ノ里で待避するパターンに変更です。これで、後続の急行はややスピードアップします。
まとめ
・20分サイクルから30分サイクルに変更
・東花園ー大和西大寺間は本数の変化はなし
・区間準急は上りは布施・石切で、下りは瓢箪山で待避と上下で全く異な るパターン。
・石切・布施に停車する優等列車の数が減る。
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