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子どもたまらん文庫|負けず嫌い
4歳娘はなんとなくプリキュアにハマっています。なんとなくというのは、大好きな保育園のお友達がプリキュア大好きで、そこに感化されて日曜日にテレビでつけてあげたら喜びの声をあげるけれども見たり見なかったりする、くらいの感じです。
「お姫様のような格好をした女の子」が「戦う」ことに興味を持ち始め、少しずつ戦いごっこも遊びの中で増えてきました。
先日、掃除機をかけていたら娘が戦いを仕掛けてきました。
「わたしは!妖精の国の姫よ!あなたは妖精をつかまえて食べる、悪いやつね!」
なによぉ〜そんなことしないよ〜笑、と言い、(頼む、掃除をさせてくれと念じながら)一度スルー。
「もう戦いははじまっているわ!ハア!魔法よ!」
何らかの遠隔攻撃をされ、私も観念して「ぐえぇぇやったなあ!」とフェアリーイーター(妖精の国から攫った妖精を食う生き物、姫の宿敵)をやりはじめる。でも本音で言えばお掃除したいじゃないですか。貴重な土曜日の午前中ですよ。しかも普段はカウンセラーの学校通っているんで、数週間ぶりのお休みの土曜日ですよ。掃除なんてとっとと片付けていろいろやりたいじゃないですか。おしりたんてい見ててほしいんですよ。
でも私が、「ひぇえー!負けたー!反省しましたあ、ごめんなさいー!」とか言っても全然許してくれないんです。「それは、うそよ!」とか言うの。そりゃそうだよあんた、だってこっち、妖精食ったなんて身に覚え皆無だもの。なので、勝って終わらせることにしました。大人気ないね。
掃除機を放り出し、娘をつかまえて羽交い締めにし、「ぐへへへへへお前も食べてやる、負けたと言ったら許してやるぞお」と言いながら足の裏をくすぐります。最初は「大丈夫よ!」「負けないわっ!魔法よ!」とか逆らっていた娘も、くすぐったくてたまらなくなり、「まーけーたー!!!」と叫び、ようやく解放されました。
よっしゃ掃除すっかと立ち上がった私を、すこし距離をとってから娘がキッと睨みつけ、一言。
「ズルして勝って、うれしい?」
や、やめてよ〜!!!!してないよズルなんてぇ〜!!!いやまじでしてないよ!!!なのに、何!?この罪悪感みたいなものは…。
娘はプリプリしながらリビングのテレビに向かい、その間に!と大慌てで掃除機を再開して2分後に「さっきは引き分けだったから、また戦うわよ!!今度は、こちょこちょのズルは無しよ!!ハアッ魔法!!!!」とケツを叩かれるわけです。
負けず嫌いの4歳児に負けを認めさせるの、妖精を見つけるより難しいよお。気の済むまで遊んでから、というより途中でギブアップした私がディズニープラスをつけて戦いは終わりました。
みんな〜今週も休みじゃない休みをお疲れ様〜!
おしまい