赤ん坊は無慈悲な夜の帝王
「誕生から1ヶ月から2ヶ月頃の赤ん坊は、何をしても泣き止まないことがあるからね。寝られる時に寝ておきなさい。」
そう産婦人科のお医者様から言われたのが3ヶ月ほど前。まさに今、生後1ヶ月を迎えて私の子も寝ない時期に入ったようだ。寝ない。
そもそも夜に寝るという習慣は、社会を営む上で大人が作り出したルールなのかもしれない。まあ、合わない人もいるだろうけれども、多くの人が同じ時間帯に同じように行動しておけば社会が効率よく回るだろう…と。夜型の人はそれで苦労しているらしいし、極端な朝型の私の場合はその反対に夕方以降の残業は気が進まない。
赤ん坊は24時間制のない世界からやってきた。お腹の中は常に暗く、昼も夜もあったものではないだろう。生後1ヶ月の今は体力の限り活動し、力尽きたら眠るというサイクルを繰り返している。人間社会の暗黙の了解は了解していない。そうすると夜に”泣き”のサイクルが来ることも必ずあるのだ。そしてその勅命を棄却することや無視することは本能が許さないのだ。
昨夜はそんな夜だったが、今夜は果たして…。
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