娘の受験票をなくすって…嘘みたいなホントの話
かれこれ10年前、我が家の娘の高校受験のときの話です。
午後からの三者面談。
受験票を提出して最終の志望校の決定が
行われる日。
当時、わたしは車を持っておらず、しっかり
していると思い込んでいた母が
(そののち、認知症であることがわかりました)「送ってあげるよ」
とわたしの家へ迎えに来てくれました。
歩いても行くことができましたが、寒い時期でしたし、
午前中、仕事をしてからでしたので、これ幸いと
迎えに来てもらいました。
「これが、ひめちゃん(娘)の受験票だよ、
書くの緊張しちゃった、
なるべくきれいに書きたいじゃない、」
母に見せると
「きれいに書けてるよ」
と褒めてくれました。
我が子の中学校では、受験票は親が書くように
言われていました。
間違ってはいけない、、
自分の出来得る限りの丁寧な文字で
書かなければ、、
息子のときに学んだ文字を囲むときは定規を使う
こともばっちりです。
汚さないようにクリアファイルにいれました。
母の運転でいざ中学校へ。
ひめちゃんは、午前の授業を終えて、待機しています。
母は、駐車場で待機。
わたしは、「じゃあ、行ってくるね」
玄関で手を振るひめちゃん。
手を振り返し、側に行き、はっとするわたし。
あれっ!?
受験票??クリアファイル??
「車の中に置いてきちゃったみたい、
ひめちゃん、先に行って教室の前で待ってて!」
駐車場まで戻り、車の中を捜しますが
見当たりません、、
なんで??
車にいる母に
「おかあさん、ひめちゃんの受験票、さっき
いっしょにみたよねえ」
母は首をブンブンと横に振り、
「見てないよ」・・・
(後に認知症が始まっていたのだなあと 気づきましたが、この時のブンブンの仕草と 表情がとてもかわいかったことを思い出します)
もしかして、家に忘れちゃったのかな!?
車で5分もかからないところですので、
急いで戻ります。
顔面蒼白だったかと・・・。
ありません・・・
先生に正直に話すしかないと中学校へ戻ります。
半泣きです・・・
車を停めておりました。
あっ!! あ~~っ!!
クリアファイルがありました!
キラキラ光る氷の張ったアスファルトの上に!
誰も踏まないでくれてありがとう、
氷よ、溶けないでくれてありがとう、
急いで教室に走ります。
間に合いました!
ひめちゃんは、たか子そうそうの娘を
続けているだけあって、そんなに
心配していなかったようです。
「まだ、大丈夫だよ~」
といつものようにゆっくりしゃべります。
無事に三者面談を終え、希望の高校の
願書を提出することに。
別の教室で収入証紙を貼ったり、確認
してもらいます。
「ありがとうございました」
ひめちゃんと二人で頭を下げ、移動しようと
したとき、
「あっ、これ・・」
と先生の声。
床には収入証紙がありました。
「あ~、落としちゃいました!
代わりに落ちてくれたから大丈夫ですね!
あはは・・・!」
その前に受験票にも落ちておいてもらったことも
娘に話すと大笑い。
翌日。
ひめちゃんは、お友だちに昨日のママのこと、
全て話したそうです。
お友だち、
「なんか元気出るね!
なにがあっても大丈夫な気がしてきた!
ひめちゃんママありがとう!」
と拍手大喝采だったそうです。
ひめちゃんは、無事に合格しましたとさ。。。
自分がひめちゃんの立場tだったら・・・と
思うとぞっとしますね。。。
嘘みたいなホントのはなし。。。
年末に書いていた話です、
1月1日から、悲しい出来事が続き、
眠らせていました。
笑う門には福来たる、、、と
信じています、
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