夏目漱石すごすぎ。マジ卍。
夏目漱石といえば元千円札紙幣の人である。日本を代表する文豪で、代表作は『吾輩は猫である』である。
「吾輩は猫である、名前はまだない。」
この冒頭はあまりに知られ過ぎている。だから、読んでもいないのに、読んだ気になっている人もいるかもしれない。
冒頭の文章における世界観や言葉のチョイスが秀逸すぎて、読了していないにもかかわらず、その文学世界を勝手に想像し、勝手に満足してしまい、読んだ気になってしまう。
ちょっとニヒルな猫の目線で語られる物語。ご主人は名前をつけてくれないけれど、自分の事をちゃんと愛でてくれている。
実は、吾輩は『吾輩は猫である』を読んだことがない。
勝手に物語を想像して読んだ気になっている。なので、今まで書いたことは、ただの想像だ。
吾輩は『吾輩は猫である』における、猫とご主人の関係について、勝手に想像したことを書いただけだ。
吾輩は『吾輩は猫である』を読んだことがないが、読んだ気になっている。
読もうともしていない。愚かなことである。
なので、ここでは『夢十夜』を紹介したい。
なんて美しい文章だろう。
どんどんと物語の世界に引き込まれていく。
主人公はこの女とどんな関係なのだろうか。
この女は本当に死ぬのか。
主人公は死のうとするこの女を救うことができるのか。
『坊っちゃん』や『吾輩は猫である』のポップなイメージとはかけ離れた、幻想的で謎めいた文章。漱石の偉大さはその書き物の幅広さ、そして、一貫してうまい文章である。
美しさ、分かりやすさ、簡潔さ、心地よいリズムを備えた文章。さらに実験性に富んだ幅広い種類の物語。
そりゃ当時の若手作家は文章を学びたいし、その大きな懐に飛び込みたいわなと思う。
これは漱石がまだ駆け出しの芥川龍之介に宛てた手紙である。芥川は喜び励みになったに違いし、実際に文壇で類のない作家となった。
漱石、マジですごい。マジリスペクト。マジ卍。もう凄すぎて、読まなくても凄いのが分かるから、読む必要ない。
そんなわけない。
マジ凄いけど、読んだらもっと凄い。とくに『夢十夜』は最高です。是非。
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