「歴史認識問題」とは何か一その定義と四つの要素
7月10日、星陵会館において「第3回慰安婦問題を巡る国際シンポジウム2024」(主催:国際歴史戦研究所、協催:歴史認識問題研究会)が開催された(詳細は以下)。
同シンポジウムの詳細については、高橋塾生の長谷亮介氏が歴史認識問題研究会のホームページに報告しており、研究紀要『歴史認識問題研究』第15号に掲載予定なので、参照してほしい。ちなみに、私は国際歴史戦研究所のユネスコ「世界の記憶」担当と歴史認識問題研究会の副会長を務めている。
「歴史認識問題」とは何か
そもそも私の研究テーマの中心である「歴史認識問題」とは一体何か。まずその定義から始めよう。
「歴史認識に関わる事象に対して他国政府が干渉し、外交問題化すること」を歴史認識問題と定義する。歴史認識が対立すること自体は当然のことであり、歴史認識問題とは言わない。
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