鯖缶の底力
鯖缶の素晴らしさを体感する一席。
「身体にいいから、味噌汁は毎日飲みなさい」
母からよく言われていた言葉。
大変失礼なことに、私は母のつくる味噌汁はあまり得意ではなく。
青春時代はいつも苦行のように一気飲みしていました。(味噌汁話は、私が料理をはじめるきっかけとなるエピソードなので、また別の機会に)。
とは言いつつも、中には好きなものもいくつかあって。
ちょうど今の時期くらいの時期におすすめな汁物のご紹介です。
用意するものは、「鯖缶」と「旬の野菜」「水」「昆布か干し椎茸」「味噌」。
※できたら「姫竹」と呼ばれる細い竹の子(写真に添付してあるもの)や、山独活などの山菜、豆腐なんかがあったらマーベラス。姫竹のお話もまたの機会に。
今回の汁物に一役買ってくれる「鯖缶」の底力に胸ときめかせましょう。
材料/汁椀2〜3杯分
・水 適量
・昆布 5cmくらい(または干し椎茸一個)
→とはいいつつなくてもよし
・鯖缶 半分
・旬の野菜(お好きなもの) 適量
→できれば、「姫竹(普通の筍でもよし)、「山独活」「豆腐」「ねぎ」「きのこ」なんかがあったら、言うことなしだ!
作り方
1.鍋に水を張り、昆布(または椎茸をどぼん)
※鯖缶の威力がすごいのでなくてもよしパートです
ここでのポイントは優しく温めること。一気に火を強めると驚いて、昆布がやる気をなくします。ウォーミングアップみたいなイメージ、徐々に行きましょう。
2.野菜をカット(フリーダム)
いつものごとく、お好きな大きさ、組み合わせでカット。
3.鯖缶→火が入りにくい食材の順に鍋へ
鯖は身をほぐしていれましょう。次に野菜をいれるのですが、固そうなものや、味が染みにくそうなものから入れていくイメージ。豆腐だったら最後がいいかなみたいな感じです。
4.味噌をときます(火を止めましょう)
面倒かもしれませんが火を止めましょう。火を止めると味噌の風味を落とさずいけます。グッジョブ!本当はもっと丁寧に味噌をとく手順がありますが、またの機会に。
5、少しだけ煮る(調和)味噌と具材を弱火で1分くらいコトコト。
こうすることで味馴染みがよくなり、よりおいしくなります。
(私は味噌汁の存在をすっかり、煮立たせてしまうことがたまにあります。悲しい。)
以上。
今日のコツ
・昆布や干し椎茸は優しく戻そう
・火が入りにくものから鍋へ
・火を止めてから味噌をとく
・ちょとだけ煮る
・煮立たせないことが肝心
ぜひとも鯖缶の底力を体感してほしい。
なぜこの味噌汁は好きなのか、きっと鯖の旨味が入っているからだということに気づくのはもっと大人になってからのこと。
美味いと思える母の味噌汁シリーズは、またの機会に。
お後がよろしいようで。
食べたいものをつくる人 高橋 拝