グラフィックレコーディングというものを知って
清水淳子 さんという方の note で "グラフィックレコーディング" というものを知り、その感想を自分なりに「コミュニケーション」と「絵を学ぶ人」という視点から書きます。
最近よくあるグラフィックレコーディングへの誤解の考察。
■前提として
グラフィックレコーディングという言葉を職場の仲間から教えてもらった清水さんの note から知り、感動しました。僕は実際にこのグラフィックレコーディングを実行できてはいませんが、概念というか、これを実行することの良さというものを感じ取れたのでその感動を書かせていただきます。清水さん、及びグラフィックレコーディング(ここから先は「グラレコ」と呼びます) を実行されている方の意図に沿えていればもちろん良いのですが、初めて知った立場の思いとして読んでいただければと思います。
また、可能な限り自分の言葉で書き文字数をカウントしていきたいので、あえて清水さんの note からの引用をしないでおきます。自分の言葉で書くことにより事前の説明が欠けてしまったり、本来の意味とは異なる部分があるかもしれませんがご理解いただけますと幸いです。
■グラレコの良さ
グラレコは以下のようなものが特徴と捉えています。
・会議中に、会議の内容を「リアルタイム」で文字やイラストで残す
・決定事項や重要なポイントだけでなく「会議の状況」も表現して残す
・会議後は、会議の出席者以外の人も見えるようにする
「議事録」とは別の使い道として考えた方が良さそうです。試しにグラレコを議事録として活用するのはありかもしれませんが、議事録としての特徴を全て押さえるような残し方にするとグラレコの良さが減ってしまう可能性があるという認識が必要だと思いました。
■コミュニケーションとして
上記の特徴を考えた上で、僕はグラレコがコミュニケーションとして様々なメリットがあると感じました。
・「雰囲気」が残せるということ
・会議におけるネガティブをポジティブに変えられる
・第三者への見える化
まずは「雰囲気」が残せるということについて。グラレコは会議の雰囲気さえも残すことができるのがメリットと考えています。例えば会議中、話が行き詰まってしまいしばらく無言になってしまった場合、みんなが「…」と考えている様子をイラストにできます。そして後から確認した時に行き詰まった箇所を見返すことができます。議事録でも「ここで無言になった」と書いても良いのですが(笑)、そのレベルで書いていくと本当に重要な点がどこなのかが分かりづらくなってしまいます。簡潔にまとめる議事録としての役割とは別に考えるからこそ、議事録とグラレコのお互いの良さを最大限発揮できると思います。
後述するメリットに繋がりますが、会議中の雰囲気の見える化は会議の進行や会議後のアクションにも影響を与えます。コミュニケーションは言葉のやりとりだけではありません。出席者の姿勢・視線・身振り手振り・笑っているのか真剣なのか・腕を組んでいるか…など全身で表現できるものは全てコミュニケーションです。
仮に会議で何も決められなかった場合(会議の進め方としては置いといて)、どこでつまづいて出席者がどのような感情を持ったのかが見えることで、出席者が悪いのか、テーマが悪いのか、環境が悪いのかを切り分けることもできます。
もしかしたら「会議室が暑い」が原因の可能性もあり得るかもしれません。これは議事録には残りづらい内容ですね(笑)。少々飛躍した例ですが、そういった細かい要素が会議の進行や出席者の判断を変えてしまうこともあり得るということです。みんなが汗をかいている様子が描かれたら「環境を変えてみよう」と改善が起こるでしょう。特に最近ではリモートで会議をするということもあり、出席者の表情が見えにくいまま進んでいくことも多いのではないでしょうか。議題とは直接関係ない要素も残せるのがグラレコの良さと感じました。
次は「会議におけるネガティブをポジティブに変えられる」ということについて。この点はグラレコをする人のユーモアにも左右されますが僕はこのメリットが非常に大きいのではないかと感じています。
会議では時々ネガティブな感情を持つこともあります。僕も経験していますが、ネガティブな感情を切り替えなければその会議は時間の無駄になってしまったり、否定的な感情を他の人にぶつけてしまうことでその後の人間関係を悪化させてしまったりします。できるだけポジティブでありたいとは思いますが、そのきっかけを作るのが難しいです。そこでグラレコが力を発揮できると思います。字体やイラストでうまく表現することは、ネガティブな表現を少し和らげる効果があると思います。出席者の似顔絵が出てきたら、それだけでもちょっと柔らかい雰囲気になるのではないでしょうか。あまりにも実際の状態と異なるものを残してしまうとグラレコの意味を無くしてしまいますが、リアルタイムで流れていく言葉や表情をイラストで描くことにより、議事録の文字とは違う表現で会議の様子を補足することができます。
コミュニケーションの目的は「相互理解」です。表現の手段が多ければ多いほど、相互の理解の範囲が大きくなります。LINE で数文字を送るだけだとキツく見えても、そこにスタンプがあれば少し伝わり方が変わったりしますよね。グラレコはそのような「新たな手段」として大きな意味を持つのだと思います。
最後に「第三者への見える化」について。最初のメリットでも書きましたが、グラレコは会議の雰囲気自体を表現し残すことができます。会議終了後に第三者に内容を公開した場合、第三者は決定した事項と共に「どういった経緯でそれが決定したのか」というストーリーが知りたい場合も出てきます。言葉でそのストーリーを補足することもできますが、会議の雰囲気を見える化できているグラレコを見せることでその経緯を把握しやすくすることができます。仮にその決定事項に不安要素がある場合、ストーリーを知れることで納得ができることもあると思います。立場の差などが大きく、普段あまりコミュニケーションを取らない、取れない関係だった場合はそのストーリーが更に重要な要素になると考えられます。
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上記までがコミュニケーションという視点でグラレコに対して感じたメリットです。メリット・デメリットは共存するためもちろんデメリットに関しても話すべきだとは思いますが、このメリットを持って実行し、検証した上でも遅くはないと感じています。また違った視点での捉え方があればぜひ教えていただけると嬉しいです!自分の視点を広げるきっかけにしたいです。
■絵を学ぶ人として
こちらは本当に僕個人寄りな「感想」に近いのですが、清水さんの note にある動画を拝見して非常に絵の勉強になったのです。
皆さんは「お金」という概念を表現するときにどのような絵を描きますでしょうか。硬貨なのか紙幣なのか、銀行を描いたり?様々あるとは思いますが「○ の中に ¥」だけで十分伝わるなと動画の中で思いました。僕はもともと絵を描くのが苦手で、自分には発想力が無いと感じされられる場面がたくさんありました。何かを表現する時に難しく考えすぎで、完璧に描こうという発想しかないのです。お金を表そうと思ったら 100円玉をそっくりそのまま描かなければならないと思ってしまう感じです。人を描こうとしたら顔のパーツを全部描いて髪を描こうとしてしまうのです。本当は棒人間でも良いのに。ニコニコマークのようなものでも伝わるのに。
どうか共感してくださる方がいてくれますように(笑)。
絵の上手い方やデザインに関わっている方の表現を見ると「よりシンプルで十分伝わる」ということを学べます。僕はそういったものを知れるのが自分の大きな成長だと思っているので、絵やデザインを学ぼうとしています。言葉の引き出しのように、絵での表現の引き出しが多いのは魅力的です。自分がいつかグラレコで一つの会議を記録することができたら本当に嬉しいと思います。そこに絞った練習を重ねるだけでもいろんな学びになると感じました。
■おわりに
コミュニケーションとして、絵を学ぶ人として、グラレコについて書かせていただきました。グラレコはまだ新しい考え方で、これから発展していく領域だと知りました。いろんな議論が交わされ、盛り上がっていくことを祈ります。また自分でも考え、実行できるようにします。
Thank you for reading!
Have a philharmagical day✨
(3501文字)
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