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【般若心経とは?】

【般若心経とは?】

『般若心経』とはどんな経典でしょうか?

これについて、

『仏教早わかり百科』(監修者 ひろ さちや 主婦と生活社)

の中に、こう書いてあります。

「正しくは『摩訶般若波羅蜜多心経』または『般若波羅蜜多心経』という。

数ある経典のなかでも最も有名なお経であり、
またよく写経に用いられるお経でもある。

日本にはサンスクリット語で書かれた最も古い『般若心経』が、
法隆寺に残っている。

これは推古天皇の時代の609年に、
日本にもたらされたといわれている。

『貝葉』といい、パットラ・ターラという植物の葉に書かれたものである。

『般若心経』の原典は、
大きく分けてサンスクリット語の小本と大本の二系統がある。

また、チベット本もある。

漢訳された訳本は玄奘三蔵訳のものが一番普及している。

ほかに般若訳、鳩摩羅什訳、法月訳、法じょう訳など七種の訳本がある。

私たちがよく見るものは、
玄奘訳のものである。

『般若心経』は同じく玄奘が訳した全六〇〇巻から成る『大般若経』のなかから、
そのエッセンスを簡潔にまとめたもの。

『般若』とは智慧のことである。

『波羅密多』とはサンスクリット語の『パーラム(彼岸)』と『イター(渡る)』という言葉を合わせたもので、

つまり『智慧で彼岸に渡る』ということを説いた経典。

『彼岸へ渡る』とはつまり、
さとりを開くことである。

そして、
なんといっても『般若心経』の最大の特徴は、

すべての人々を彼岸へ渡らせることを説いた、大乗仏教をはじめて宣言した経典であるということである。

(中略)

『般若心経』はわずかな文字数で深遠な『空』の境地を説いた経典である。

大乗仏教が誕生する前の小乗仏教では煩悩にこだわっていた。

煩悩をなんとかなくそうと教えを説いていた。

しかし『般若心経』が説いた教えは、

煩悩などにこだわらなくてよい、

というものであった。

執着する心を捨て、

こだわらない心をもてば『空』の境地が開ける。

これこそが真理であり、

一切の苦しみを取り除く道であると説いた。

小乗仏教がこだわり、

克服しようと苦悩した

『生・老・病・死』

などの苦にこだわるな、

と教えている。

しかも、

こうした教えは出家僧だけではなく、
すべての人々に対して説かれたものである。

こうした理由から『般若心経』が革新的な経典であり、

大乗仏教の根本経典といわれるのである。

また、

『般若心経』は智慧のお経ともいわれる。

知恵ではなく、

智慧である。

私たちがもっている知恵とは、

『此岸の知恵』

だといわれる。

つまり、

迷いや煩悩にこだわった知恵である。

『般若心経』が説いているのは

『彼岸の智慧』

である。

彼岸に渡る、

つまり『空』の境地を得てこそ得ることができる、

本当の智慧のことである。

さらに、

『般若心経』は、

さとったことにすらこだわるなとも教えている。

『空』とはレッテルをはらないこととも解釈される。

つまり、

差別しないことである。

皆がすべて仏さまである、

皆で仏の国に行こうと説いているのである。」(118頁〜119頁)

『般若心経』の和訳が、

同書に載っているので、

御紹介します。

「観世音菩薩つまり、

観音さまがずっと昔に、

深い智慧を完成するという

『深般若波羅密多』

の修行をされたとき、

すべては『空』であることをさとり、

一切の苦しみを克服された。

舎利子(釈迦の十大弟子のひとり。舎利弗とも)よ。

この世のあらゆる物質(色)は空である。

空が物質にほかならない。

物質がすなわち空であり、

空がすなわち物質である。

感受、表象、意志、認識という精神的な働きも空である。

すべての存在が空であるから、

生じることも、

消滅することも、

またきれいも汚いもない。

増えたり減ったりすることもない。

したがって、

空のなかには物質的存在も精神作用もなく、

感覚器官も、

またその対象となるものすらない。

その間に生ずる認識世界もないのである。

人間の無痴迷妄もなければ、

老いや死ぬことに対する苦しみも存在しない。

また、

それらが尽きることもない。

苦しみもなく、

それをなくすための実践する方法もない。

智慧やさとりもないのだから、

もともと何かを得る、

ということすらない。

大乗仏教の道を究める者は、『彼岸へ渡る』真実の智慧を得る『般若波羅密多』を実践しているから、

心に何のこだわりも執着もない。

だから恐れるものは何もない。

過去、現在、未来の三世の諸仏も『般若波羅蜜多』を実践して、

さとりを開かれた。

『般若波羅蜜多』は大神呪(霊力をもつ真言)である。

一切の苦しみを取り除き、

絶対に偽りのない真実である。

ゆえに『般若波羅蜜多』の真言を説こう。

すなわちこれが真言である。

来たよ、来たよ仏の国に。

さとりを得た皆といっしょに来たよ。

さとりあれ。

幸いあれ。」(117頁)

『般若心経』にある通り、

『色即是空』

『空即是色』

です。

三法印にあるように、

『諸法無我』です。

つまり、

『一切皆空』

です。

『空』とは、

純粋意識の場であり、

純粋な可能性の場であり、

宇宙全体を創り出している根源的な知性です。

すなわち、

宇宙意識であり、

ゼロポイント・フィールドです。

私は般若心経を朝晩唱えています。

すると、

心が落ち着きます。

あなたも試してみませんか?

(参考図書)
『仏教早わかり百科』
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