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【本当の自分とは何か】

【本当の自分とは何か】

本当の自分とは何でしょうか?

私たちは一体何者でしょうか?

これについて、

『自己を見つめる――ほんとうの自分とは何か――』(著者 山田無文 禅文化研究所)

の中に、こう書いてあります。

「この世で生活していく肉体的な自分は、
確かに自分そのものに違いない。

しかし、
そこにある真は刹那的なもので、
永遠ではありません。

永遠なる真実の自己とは、
その肉体の中に眠り続けているのです。

形のない、
姿のない、
色のない仏性が、
心の奥底にあるのです。

その仏性と、
現実に生活している肉体とがぴったりひとつになったところに、
本当の人生があるということです。

そのとき主体となるのは、
もちろん肉体じゃない。

仏性が自覚されるならば、
その仏性が主体となって肉体を使っていくのでなければなりません。

永遠の真理である仏性を主体としてこそ、
正しい生活ができるのであり、
立派な人生が建設されていくということであります。

(中略)

形もない、
姿もない、
色もない、
けれどもある。

人間お互いの心の奥底に確かにあるその仏性を、
臨済禅師は真人といわれております。

(中略)

このお互いの肉体の中には、
真実の人間がひとりいるということです。

その真実の人間とは、
位のない、
形のない、
姿のない、
色のない、
名前のない、
男でもない、
女でもない。

形もなく姿もないから時間と空間を超越し、
生まれたでもなく死ぬでもない。

また、
きれいでもなければ汚くもない。

善でもなければ悪でもない。

どういう人間のことばをもってしても説明できない、
絶対自由な創造的主体性であります。

人間の肉体の中に、
心の奥底にあるその永遠なる真実の人間は、
内にのみあるのではなく、
外界へ飛び出して活潑々地に働きます。

真人が外へ出るということは、
山がそのまま自分だ、
海が自分だ、
太陽が自分だ、
月が自分だ、
星が自分だ、
馬が自分だ、
犬が自分だ、
鳥も虫も花も、
森羅万象ことごとく自分でないものはない。

もちろん、
人類すべてが自分だと、
このように受け取って、
そこに深い愛情がわきあがってこなければならんということです。

外へ向かえば世界がすべて自分だと認識していく、
そういう空間を超え、
時間を超えて自由自在に働く偉大なる人格が、
人間ひとりひとりの内面にあるのです。

(中略)

真人とは無であります。

本来何もないのだから苦しみもないのです。

たとえていうならば、
鏡のようなものだと申せましょう。

炎が映っても鏡は焼けやせん。

洪水が映っても鏡は流されやせん。

何もないから、
何を映しても鏡は変わらん。

そのように、
心が無だとわかれば、
空だとわかれば、
生まれたといっても鏡に映った影、
喜ぶことでもない。

死ぬといっても鏡に映った影、
悲しむことじゃない。

病気だ、
老いたといってもすべては鏡に映った影のごとく、
心までが病気になり、
老いさらばえていくことはない。

心はいつも浄らかであります。

そういう永遠に変わらない真実の心を、
臨済禅師は真人と名づけられているのですが、
その真人が自覚されるならば、
たとえどういう問題が起こっても、
いっさい苦しむことはないのです。」(175頁〜177頁)

「臨済禅師がいわれている無位の真人を自覚するならば、
その真人が目となり、
耳となり、
鼻となり、
口となり、
手や足となって、
あらゆるものを創っていく。

立派な人間を創り、
平和な社会を創り、
理想の世界を創っていくのです。

形はない、
姿はない、
なにもないけれども、
そういう創造的主体性がお互いの心でなければならんということであります。

(中略)

お互いの心こそが、
太陽を創り生み出し、
月や星を生み出し、
海を創り、
山を創り、
この世のすべてを創り出していくところに、
本当の自由があるのです。

(中略)

無位の真人が、
ことばを換えて言えば仏心が、
この肉体を、
この煩悩だらけのお互いをひとつ叩き直して、
まず立派な人間となっていかねばならんのです。

そして、
家庭を立派におさめ、
社会を立派にしていくことです。

世界をわが家とし、
人類をわが子と見ていくならば、
公害のない、
病人のない、
戦争のない、
平和な世界を建設していかずにはおられんはずです。

そういう偉大なる創造的主体性をもった無位の真人こそが、
混沌とした現代の闇を救っていくものであり、
今日、
世界中が求めているものだと断言できると思うのであります。」(186頁〜187頁)

あなたも私も宇宙も、

同じものです。

私たちは、

ひとりの人間として局所化された宇宙です。

あなたも私も意識の海のさざなみです。

私は『それ』であり、

あなたも『それ』であり、

すべてのものが『それ』です。

すべては、『ワンネス』です。

人間の本質も、

宇宙の本質も、

意識であり、

宇宙意識のみが唯一の実在です。

本来ひとつである私たちが、

いがみ合ったり、

張り合ったり、

せめぎ合ったり、

戦ったり、

争ったりするなど、

愚の骨頂です。

世界平和と

人類全体の幸福を実現すべく、

共に、精進しましょう❗️

(推薦図書)
『自己を見つめる――ほんとうの自分とは何か――』
(著者 山田無文 禅文化研究所)
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高原茂
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