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【フリーランスエンジニアが仕事もせずに巡礼してみた2022】§4 巡礼0日目 準備

飛行機を降り、出国ゲートに並んでいたら係のおじさんにパスポート見せろといわれる。そのまま質問。
・コンポステラ?
YES
・滞在日数は?
now go to Spain
・いつ帰る?
20日、ビルバオからロンドンへ

多分伝わったはず。
入国したら荷物を整理してお金を下ろす。
さて、空港からの電車はどこだ?
なんとバスしかない。乗り方もわからない。
歩いてビアリッツ駅まで。あと30分でアンダイエ行きの電車が出る。google mapでは24分かかると。歩いていい道かわからないけど急いで歩く。

なんとかついてチケットカウンターらしき所へ。女性がカウンターの内側で談笑してる。話しかけてもチラッと見るだけ。
とにかくゴーアンダイエと。何か聞かれる。
ナウ?だけ聞き取れた。
YESナウ!
クレジットカードを取り出してタッチと言う。伝わった。買えた。いくらかかったかわからないけど。


Othersideと言われたので急いで反対のプラットフォームへ。


電車が来る。本当にこれかわからない。おばさんにゴーアンダイエ?と聞いてみる。
Oui と。急にフランスを感じた。

他の旅行者にアンダイエ?と逆に聞かれる。YESと言って一緒に乗った。

どこに座っていいのかわからなかったが空いていたのでとにかく座る。 

電車は海沿いを走る。


ここで€6.4だったことに気づく。

30分ぐらいでアンダイエに。

よし、イルンまで歩くぞ。
MAP通りならこっちだ、と歩いていると道が閉まってる。
スペイン?セラード!close!
とおじさんが教えてくれる。歩きなら迂回しないといけないらしい。一緒に歩く。めっちゃ話してくる。日本人で英語話せんと言ってみる。
「Oh Japanese!HAHA!」
ネフューが大阪にいるらしい。誰ネフュー?
「オー、アイム東京!」
既に意味不明である。
「カミーノデコンポステラ?」
「YES!」

この人も巡礼らしい。

一緒に歩き始める。

名前はマーティン。スイス人。

国境の川を越えてスペインへ。
EUだからパスポートにスタンプとかない。

マーティンがこの黄色い矢印を見つけて歩いて行くんだと教えてくれた。
1人だったら完全に見落としてる。
朝歩いてきたアンダイエの海外沿いの写真を見せてくれた。めっちゃ綺麗。

ガソリンスタンドがある。
スペインの方が安いから、みんなフランスからこっちにくる。
昔は出来なかったこんなこと。
パスポートチェックされてお金も換金しないといけないし。
便利になった。かなり楽だと。

結構話してくれる。
せっかくだからもうちょっとついて行こう。

イエローサインを探せ探せ探せ。
マーティンが言ってる。

ない。
ない、

ない!

迷ったので地図をみる。ルートを外れてた。
うまく修正する様に歩く。ちょっとだけショートカット。

「今回はどこまで行くんだ?
サンティアゴか?」

「いやビルバオまで。時間ない。」

「いつまでスペインにいる?」

「14日いる。ビルバオいってサンセバスチャンに戻ってサッカー見たい。」

「私も途中まで、あとは2月に歩く。」

っていう会話ができたはず。

「クレデンシャル欲しいんだけどどこで買える?」

「2部あるから1部あげるよ。」

クレデンシャルを手に入れた!



教会を見つけた。
閉まってる。

閉まってるように見える。行ってみよう。

やっぱり閉まってた。

今日のミッションは教会で売っているという噂のクレデンシャルを買うだけ。既に達成された。

準備完了。明日からスタート。


今日はどこのアルベルゲか?と聞かれ、写真を見せてもらう。

アルベルゲには泊まらないのでホテルの写真を見せる。

「高級なところだな。旅行者だな。」
なんて言われる。

明日からは巡礼者です。とはすぐに英語は出てこず、伝えられなかった。



広場に出る。
カフェを見つけたので広場のテラス席に座る。


僕はカフェを。マーティンはムール貝とビール。
ここから1時間ぐらい話をした。
よくもまぁ英語も話せないのに頑張ったものだ。

マーティンはいろんな道を歩いたことがあるということ。
日本人は働き過ぎだということ。

自分が昨日までロンドンにいたことも伝えてみた。
yesterday London
これを連呼しただけだったような気もする。

そして最後に歩き方指南も。

「この道は最初が1番きつい。どの道よりも。
最初の3日はゆっくり歩きなさい。急がなくていい。いろんなものを見て歩きなさい。
1日20〜30キロ歩くを3日続けないといけないんだ。
登る時もゆっくり。降りる時もゆっくり。
そうすればだんだん身体が慣れてくる。筋肉もついてくる。」

こんな感じのことをわかる単語を探しながら伝えてくれた。

「なんで挑戦しようと思った?
夢は?どうなりたい?」

こういう質問に答えられるほど、自分と向き合えていないし、むしろそれを探しに来たんだと伝える英語力もない。

んー、とか、えー、とか言って誤魔化す。

「家族を持ちたいとかは?」

これは言える。No!


「OK。それでもいいんだ。
みんな結婚するけど、必ずしもいいとは思わないよ。」

「I don’t like,I don’t like,ではなくて
I like,I like で自分の道を決めて行けるようにね。」

マーティンが言ってることはそんな感じだったと思う。
わからないなりに頑張って聞いた。


そしてマーティンはたくさん話してくれる。わからない時はわからない顔すれば言い直してくれる。
問いと回答が間違ってることも、わからず答えられないこともあるのに特に気にせず話してくれる。
申し訳なく思う。

ただ、このおかげで、この先の2週間頑張れた。わからなくてもとにかく何か言ってみようという気になれた。

いい出会い。いい時間。

マーティンとはここでお別れ。



じゃあお別れだ、バイバイ!
buen camino !



クレデンシャルももらったし、コーヒー代も出してもらった。

ありがとう。

そして、かなりの金額を払ったホテルへ。

とにかくシャワーを浴びる。
洗濯もしてみる。これ、洗剤いらなかったな、多分。

干して一息つくと、急にお腹が減る。
スーパーへ。
途中、スペイン語で道を聞かれる。sorryと言うとこいつはダメだみたいな感じで行ってしまった。
なぜ日本人に話しかけた?
Tシャツ短パンサンダルだと現地人に見えるのか?

カゴは引きずっていいようにタイヤがついてる。
生ハムも買ってみた。美味しくて写真を撮る前に全部食べた。

そういえば周りに高い建物がない。

夜ご飯は付いてないのでとりあえず寝る。
起きたら1時。また寝る。

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