読書103 『マカン・マランー二十三時の夜食カフェー』
古内一絵著
『マカン・マラン-二十三時の夜食カフェー』
元エリートサラリーマンにして、今はド派手なドラァグクィーンのシャール。そんな彼女が夜だけ開店するお店がある。
そこで提供される料理には、優しさが溶け込んでいてー。
じっくりほんわり、心があたたかくなる至福の料理を召し上がれ!(紹介文から)
・春のキャセロール
広告代理店に勤めて二十年になるチーフの塔子。激務過ぎて不規則な生活に疲れている。
会社で『早期退職者の募集』が発表された。塔子も条件にあてはまっていた。
帰宅途中に倒れてしまった塔子は、誰かに助けられ、目を覚ましたら『マカン・マラン』にいた。
誰かに助けられ、目を覚ましたら『マカン・マラン』にいた。
・金のお米パン
シャールの幼なじみの柳田は、中学の教員で、学年主任をしている。一年生の三ツ橋瑠久が、母親が作った食事だけ食べないと母親から相談があった。
困り果てた柳田は、瑠久を連れて『マカン・マラン』を訪れる。次第に瑠久は心を開くようになるが・・・。
母親が作った食事だけを食べない理由とは?
・世界で一番女王なサラダ
さくらは期間契約のライター。広告代理店で契約社員として働いている。友人に聞いた隠れ家カフェを探しているが、隠れ家カフェは見つけられない。
・大晦日のアドベントスープ
『マカン・マラン』とその周辺のアパートを、地主が売りに出した。
不動産屋の〝エンパイアホーム代表 小峰幸也〟が、何度も交渉に足を運ぶが、シャールの妹分のジャダや他の色とりどりのドラァグクィーンたちに追い出されている。
少し訳ありのジャダの話と幸也の話。
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『マカン・マラン』シリーズ一作目です。
シャールさんは、大きな病気をしたのを機に「好きなように行きよう」と決めたそうで、今では人が喜んでくれることが励みになっています。
塔子さんを見て「陰性の貧血持ち」と言いあて、症状に効くお茶やお料理を出してくれます。
誰もがマカン・マランを訪れるうちに、自分のあり方ついて、考えるようになります。
雑誌やテレビの取材はNG。
ようやく探しあてて、マカン・マランまで辿りついたとしても、ショッキングピンクのウェッグを被った、一八〇センチ以上あるシャールさん。
元ヤンキーでケンカごしのジャダさん。
あるいは色とりどりのウェッグを被った大勢のドラァグクィーンの姿にひるんでしまい、入店しないで帰る人もいます。
たどり着いた人はご縁があった人。
一度お店に入って、シャールさんのお料理を食べると、その居心地の良さに浸ってしまうようです。
こんなお店の常連になりたいです🤭
シリーズは四作まであります。ひとつひとつに、思いあたるところもあり、気づくことがたくさんありました。人のやさしさがあたたかいお話です。
短編で読みやすいです😊
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