(雑談)東京の銭湯文化に触れて
前置き
2020年4月に東京は浅草に越してくるまで、生まれてこの方、兵庫県以外で暮らしたことがありませんでした。(生まれ育ちは神戸。職場はもっと西の方。母方の実家は尼崎。)
銭湯と初めて出会ったのは、尼崎です。
母方の実家=祖母の家は、古いつくりだったので家風呂がなく、銭湯に行く必要がありました。お盆、正月は毎回祖母の家に泊まるので、家族で銭湯に行くんですが、これがめちゃくちゃ好きだったんです。
洗面器に、昔から使ってるのであろうセルロイドの石鹸入れ、メリットシャンプー、タオルを入れて歩いて5分ほど。(残念ながらGoogleMapで調べたらもうありませんでした。)
場所柄、ヤーさんも多く、何も分からない自分は、
「お父さん、何でこの人、背中に絵書いとん?」
と聞いてしまい、親父を顔面蒼白にさせてしまったこともあります。
大学時代も、駅最寄りの「灘温泉」という銭湯に、サークルの帰りによく浸かっていました。
悩んだ時は灘温泉の露天風呂で答えが見つかるまでひたすら案を出し合う(今考えるとマナー違反ですね)
幼少期に銭湯に慣れ親しんでいたかどうかが、その人の人間形成の根幹に関わる、かどうかは分かりませんが、今毎日のように銭湯を楽しんでいるのは、幼少期の頃の楽しい記憶があるからなのかも知れません。
東京の銭湯での気づき
私が住んでいる所は、浅草は浅草でも奥浅草で、どちらかというと東浅草や日本堤に近い場所なので、徒歩圏内に大量に銭湯があります。
具体的には、曙湯、アクアプレイス旭、鶴の湯、堤柳泉、湯どんぶり栄湯。
自転車も可とすると、選択肢は3倍に膨れ上がります。(改栄湯さんとか)
それだけ密集してると、毎日「どこの銭湯に入ろうかな」と悩んでしまうんですが、こないだ改栄湯さんで常連のお爺さんと話している時にふと気づいたことがあります。
それは、
皆さんお気に入りの銭湯が"何軒か"ある
ということ。
これって、神戸・姫路に住んでる時には無かったことなんですよね…(※六甲は灘温泉以外沢山ありますよ。でも実家や前の職場近辺には選択肢がありませんでした)
お爺さんとの会話では、「炭酸泉と言えば、湯どんぶりさんもいいよね」と言うことでした。
ご年配の方も、色んな銭湯行くんだなぁという気づきがありました。
この、いくつかの銭湯を使い分ける?文化について、多分ですがこんな理由もあるんじゃないかな、と思うと勝手に納得しました。
行きつけの銭湯が休業日の時は、別の行きつけの銭湯に行く。ただそれだけ。
なるほど。
それだけ潤沢に選択肢があるからこその楽しみ方ですよね。
良い環境だぁ。
朝湯
それから、先日、人生初の正月朝湯を体験した訳ですが、あれも江戸文化!という感じがして良いですねぇ
朝湯しかり、冬至のゆず湯しかり、東京の銭湯は統一感、一体感があって凄く良いな、と思います。
個々で独立しているようで、繋がっている、銭湯文化を楽しく伝えていく、そんな感じがして、銭湯が心の底から好きになりました。
また入りに行きます。