![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/113217524/rectangle_large_type_2_d575d41f021b4806ff52e8e35b056d4f.jpeg?width=1200)
ザルツブルグ散歩
ザルツブルクは、小雨模様で夏なのに肌寒い
「サウンド・オ ブ・ミュージック」で
『ドレミの歌』の舞台となったミラベル庭園を通りぬけ
カラヤンの生家そばの橋をわたり
旧市街に入った
![](https://assets.st-note.com/img/1702274051318-iP8PFbV0rZ.jpg?width=1200)
歩き疲れてカフェで、白ワインを3〜4杯かさねる
ギャルソンおすすめのプレーンなオムレツは美味かった
ヨハン・シュトラウス の円舞曲「酒・女・歌」のごとく
いい酒・いい食事、そのうえ、いい女といけば、旅は最高となる
が、三番目はまあ難しい
クラシックが流れるカフェから
ザルツブルク城を見あげれば、
谷川俊太郎の詩が浮かんだ
ザルツブルグのこぢんまりした街並を
背後の丘のほうへ上っていったら
曲がりくねった小路が
大きな中庭みたいなところで終わった
まわりの 石造りの建物の格子のはまった窓から
女が顔をのぞかせ笑いながら大声で何か言った
まだ朝の九時なのに
なんて言うのだろうドイツ語では
女郎屋だ日本語では
案内書にはのっていない
モーツァルトも通ったのだろうか
―谷川俊太郎「ザルツブルグ散歩」
![](https://assets.st-note.com/img/1701648812544-exleCEZuGd.jpg?width=1200)
先のカフェ・トマゼリは 1703年創業
モーツァルトが生まれるよりも古い
宮廷お抱えのモーツァルトも
トマゼリに通ったのだろう
いつもどの席に座ってうさ晴らしに
騒いでいたのか
モーツァルトは、ザルツブルクの領主を兼ねる
コロレード大司教とそりが合わなかった
![](https://assets.st-note.com/img/1701648900026-IwThiyh3YT.jpg?width=1200)
大司教から首を宣告されたモーツァルトは
せまくるしい故郷と決別し
25歳でウィーンへ旅立った
が、そのあと、彼に残された時間は
10年ぽっきりだった
![](https://assets.st-note.com/img/1701648838203-P5DatXJRJO.jpg?width=1200)