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岐阜県|公立高校入試確率問題2024

 右の図のような正三角形ABCがあり,点Pは頂点Aの位置にある。また。0から4までの数字が1つずつ書かれた5枚のカード[0][1][2][3][4]が,袋の中に入っている。
 次の操作を2回行う。

【操作】
 袋からカードを1枚取り出し,そのカードに書かれた数字の回数だけ,Pを正三角形の頂点から頂点へ左回りに移動させる。Pを移動させた後,取り出したカードを袋に戻す。

 例えば,1回目に[2]のカードを,2回目に[0]のカードを取り出したとき,1回目の操作後にPは頂点Cにあり,2回目の操作後もPは頂点Cにある。
 次の(1)~(3)の問いに答えなさい。
(1) 1回目の操作後にPが頂点Aにある確率を求めなさい。
(2) 1回目の操作後にPが頂点Aにあり,2回目の操作後もPが頂点Aにある確率を求めなさい。
(3) 2回目の操作後にPが頂点Aにある確率を求めなさい。

分類:応用❷(他のものを動かす、循環型)

(1)偶然が1回だけ起こるときの確率

 起こりうることがらは,例えば[1]のカードをひくことを[1]と表せば,[0],[1],[2],[3],[4],[5]の5通りで,どのことがらが起こることも同様に確からしいですね。
 1回目の操作後にPが頂点Aにあるのは,その5通りのうち,[0],[3]が起こったときの2通りですので,その確率は$${\dfrac{2}{5}}$$ということになります。

(2)偶然が2回起こるときの確率

 さいころ2回なので表をかいてしまうのがよいですね。

 1回目で点Pがどこの位置にあるのかも書き込んでしまった方がよいでしょう。

 起こりうるすべての場合の数は25通りです。それで,ここでは1回目にAの位置にあるところだけ考えればよいので,

 すると,2回目の操作でもAの位置のある場合は

この4通りなので,その確率は$${\dfrac{4}{25}}$$と求められます。

(3)さっきの表を使ってさらに

 先ほどの表で,埋めなかったところも埋めて考えてみることにしましょう。

 すると,1回目の操作にかかわらず2回目でAの位置にあるのは

8通り,ということになりますので,求める確率は$${\dfrac{8}{25}}$$です。

(1)$${\bm{\dfrac{2}{5}}}$$   (2)$${\bm{\dfrac{4}{25}}}$$   (3)$${\bm{\dfrac{8}{25}}}$$

問題を解いた後に・・・

 実は,出たカードの数は,点Pの移動回数ですから,その和を求めて,

それを3でわった余りを考えれば,
   余り0(0,3,6) → A
   余り1(1,4,7) → B
   余り2(2,5,8) → C
の位置にいることがわかります。三角形ぐらいの単純さなら,表をかいて力業でも大丈夫だと思いますが,ちょっと上を目指す人は,この「割り算のあまり」の考え方にも慣れておくとよいでしょう。



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