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野菜たっぷりのあったかスープが食べたかった日。



やたら野菜が食べたくなる時期が来るんですよね。食べないと気持ちが悪い。そんな時期が時折くるんです。

前は、塩茹でしただけのブロッコリーをむしゃくしゃおやつがわりに食べるような時もあったほど。今はそこまでじゃないんだけれど。でも、何かの栄養が足りない!と体が叫んでいるんじゃないかと思うほどに私は野菜が食べたくなるんです。


この間の日曜日もそうだった。

いつも作る味噌汁じゃ、なんか味気なくて。「あの味噌汁は変わらず美味しいけど、なんか飽きちゃったんだよなぁ」と、本屋さんに居た私はレシピ本コーナーへ行ってみた。そこにざっと並んだ綺麗な料理の写真たちは、私の食欲をそそるものばかり。「こんな綺麗に美味しそうなものを簡単に作れたら、みんな料理好きだよ」と、ひがみの言葉がよぎる。私の料理の苦手意識を膨らませる場所でもあるように感じる。しゅんとなりながらも、惹かれるレシピ本を探す。それでもそいう場所に向かうのは、本当は自分が美味しいって思える料理を作りたいからなんだろうなぁ。

パッと美味しそうなスープの写真が目に入った。
本を開いて、作り方と材料に目をやると、「蓮根ににんじんとローリエ?なんて家にないし。最初にごま油で炒めるのは私もよくやるけど、、、あ、ニンニクを炒めるのか。昆布だしで和風だけど、ニンニクを炒めて入れるのもありなのか。
それは考えたことなかったなぁ、よし。」



次の日、朝起きてすぐにキッチンの前へ立った。使い古した片手鍋に、ごま油を敷いて、火にかける。にんにくを細かく適当にみじん切りにする。
にんにくを切るといつも肌に染みるのは私だけかなぁ。油が温まってきたところでニンニクを入れると、じゅ〜っという音がしてくる。この音はいつ聞いても、なんともいい。「あ〜これこれ。料理の手を抜き出すと、久しく聞かなくなるんだよね。」好きな音だった。匂いもいい。

にんにくが狐色になってきたら、冷蔵庫にあった玉ねぎと、ナス、ベーコンをいれてしばらく炒める。なんとなく火が通ったら水を入れて沸かす。
私は玉葱の食感があるのが嫌いだから、よく火を通す。野菜にしっかり火が通ったら、白だしと、それから少しの酒を入れてまた煮立たせる。そして味見をしてみる。

あ、美味しい。

立ち寄った本屋さんで少しもらったアイディアは、私にいつもとはちょっと違った日常をくれた。

卵かけご飯は白いボールにと決めていたので、スープは木の皿に。ちょっと真ん中に野菜を集めて、最後にパセリと黒胡椒は振っておこう。

いつもと違った美味しさ。いつもよりちょっと工夫するだけで、何か一つ変えるだけで、幸せがひとつ増えたみたいで。嬉しかった。







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