「喜嶋先生の静かな世界」ー森博嗣
ちょっと最近本を読む時間がなかったので、今まで読んだ本の中から紹介します。
「喜嶋先生の静かな世界」です。
この本の著者は森博嗣といって、大学の工学部の教授、さらにいえば名古屋大学の教授をしていて、ほかの本は基本的に理系のトリックを使ったミステリーなんですけど、これは彼の自伝をもとにかかれた本なんですね。
僕の周りにいるのはみんな文系的というか、人とかかわりをもちながら、自らを変化させていくっていう学びを展開していく人が多いんです。
一方でこの本はゴリゴリの理系の研究の本で、主人公が高校までの勉強に失望しながら、大学での勉強にのめりこむ話なんです。
自らの頭と紙、あるはコンピューターと対峙しながら、研究に没頭する4年間が美しくて、すごく魅了されました。
孤独な世界にもこんな美しさがあるんだと感じさせられました。高校のときは理系だったので、そこに惹かれる部分もあったのかもしれません。
まあ大多数のこれを見てくれている人とはまた違った世界線かもしれませんが、ある物事だけに魅了され没頭するっていう今とは違う世界を見られる一冊になってて、今までの小説の中で一番好きな本です。読むのもそんなに難しくないのでおすすめです。