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求人広告の職種名に年間休日を記載すると応募効果は上がるの?下がるの?問題。

こんにちは、採用コピーライターのたいすくです。
エン転職という転職サイトで、14年間、超大手企業から郊外の町工場まであらゆる企業の採用を4000件以上成功させてきた私が、成長意欲のある中小企業の経営者・採用担当者に向けて採用力をUPさせる情報を発信していくnoteシリーズ。今回は、「職種名に年間休日を入れるのはアリかナシか」についてお話しします。
 

某転職サイトの営業さんに提案された話

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先日、ある経営者様から自社採用サイト・求人広告の診断依頼を受けまして、そのフィードバックをさせていただいているとき、こんな話をお聞きしました。

「〇〇〇〇〇〇という転職サイトの営業に、“職種名に年間休日を入れましょう!入れないと選ばれませんよ!”と言われたので、仕方なく表記を入れてみたんだけど、別に応募者が増えたということはなく、年間休日数のことだけを聞いてくる応募者ばかりになった。俺は逆効果になったと思うんだけど、これってどうなの?」

これは、求人広告界隈では割とよくある、「職種名の修飾表現をどこまでやるのが効果的か」という話ですね。
 

職種名に年間休日を書くと、どうなるのか

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〇〇スタッフ(年間休日126日)

このように職種名を書くと、どうなるのでしょうか。

私も過去に何度かお客様からの要望で職種名に年間休日数を入れてみて、どんな応募者が集まるか、応募者が増えるかの効果分析をお客様と協力して行なったことがあります。

その結果分かったのは、

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ということでした。

しかし、企業側の本音としては、「休日休暇に興味関心が高い人ではなくて、ウチの会社や仕事に興味関心が高いに来てほしい」というものがありますよね。では、どうすればいいのでしょうか。
 

職種名に年間休日を書かないと、どうなるのか

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反対に、職種名に年間休日を書かなければ、「休日休暇に興味関心が高い人ではなくて、ウチの会社や仕事に興味関心が高い人」が応募してくるのでしょうか。

私は過去にクライアントから相談を持ちかけられて、この表記で何度か求人広告を出してみて検証してみたことがあります。その結果は、

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ぴえん。

「休日休暇に興味関心が高い人ではなくて、ウチの会社や仕事に興味関心が高い人」どころか、まったく応募が来ませんでした

しかし、ここまでの話で、「職種名に年間休日を記載したほうがマシ」という結論に至るのは早計です。職種名に年間休日を書かなかったことで応募が来なかったことには理由があります。その理由を理解しないと次の打ち手が見当違いなことになってしまいますので、次の章で順を追って説明していきますね。
 

正解なのか、不正解なのか

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〇〇スタッフ(年間休日126日)

職種名に年間休日を書くことは、採用コミュニケーションとして正解なのか不正解なのかは、「年間休日が多い仕事を探している応募者が集まるならそれでいい!」という会社なら正解だと思いますし、「それでは困る!」という会社なら不正解です。

で、たしかにそうなのですが、

「書かざるを得ない」という状況があるのも事実です。それはどういう状況でしょうか。

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「採用上の競合」とは、同じターゲットを狙っている同時期掲載の募集職種・企業のこと。早い話が「採用上のライバル企業」ですね。

採用上のライバル企業が軒並み職種名に年間休日を表記している場合、表記していないと、それだけで求職者の選択のテーブルから落とされてしまい、ダントツで応募数が減るという事態が起きます。

下記の例を見てください。

(例)
 倉庫の作業スタッフ(年間休日120日)
 ルート配送スタッフ(年間休日118日)
 宅配スタッフ(年間休日122日)
 警備スタッフ(年間休日126日)
 ロジスティクス
センターの梱包スタッフ

上記のように、1つだけ年間休日表記がないと、見劣りしてしまいますよね。そのため、求人広告の内容を見られる前に職種名の表記だけで求職者の選択テーブルから落とされてしまっていることが、その後の追跡調査で分かりました。

なので、「年間休日が多い仕事を探している応募者が集まるのは困る!」という企業様の場合でも、ライバルの動き(求人広告表記)によっては職種名に年間休日を書かざるを得ないことはあります。

では、「休日休暇に興味関心が高いだけの人」を求人広告で除外する方法はないのでしょうか。

あります。

しかし、それを実現させるためには、経営者・採用担当者は1つの思い込みを正さなければなりません。
 

「休日休暇を気にする求職者=悪」ではなく、フツウ

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経営者・採用担当者が正さなければならない思い込み、それは「休日休暇を気にする求職者=悪」ではなく、「フツウ」ということです。

もっといえば、

「休日休暇を気にせず、御社の事業内容や仕事内容に興味関心を持つ求職者なんてどこにもいない」という事実を受け入れてください。

経営者や採用担当者のみなさんも、他社から営業を受ける時にそのサービスの値段って絶対に気にするじゃないですか。「値段なんて気にしない。いいサービスであれば値段がいくらであろうと契約する」なんてことはありませんよね?

それと同じです。

求職者にとって仕事選びとは、今後の生活がかかっているものなのですから、休日休暇だけでなく、給与、福利厚生など自分の生活に関わってくることは気にして当たり前のことなんです。

そして、この後に言うことが一番大切なのですが、

職種名に年間休日を書いて年間休日が多いところを探している求職者だけが集まってしまうのは企業側の問題ということです。それは、

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ということなんですよ。
 

志望動機は聞くものではなく、与えるもの

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採用が上手くいっていない企業の多くに共通しているのは、“志望動機を聞くもの”だと思っていることです。採用が上手くいっている企業に共通しているのは、“志望動機は与えるもの”と考えていることなんですね。

職種名に年間休日を入れたとしても、年間休日以上の転職メリットを提示できれば、求職者にとって休日休暇の話はメインではサブになります。メインのものが提示できていないから、休日休暇が求職者の仕事選びのサブではなくメインになってしまうのです。

今回は「年間休日」「休日休暇」の話に終始しましたが、これは職種名につけるあらゆる修飾表現に言える話です。

ということで、

私が職種名に年間休日を記載しても、仕事に対して意欲的な人の採用を成功させてきたときには、休日休暇以上の゜仕事の魅力」「転職メリット」を提示してきました。そして応募者は志望動機として、この転職メリットの話題にしてくれています。この戦いかたがもっとも有効だと思います。

では、転職メリットはどうやって見つけるのでしょうか。

転職メリットというと、福利厚生しか思いつかないという経営者や採用担当者もいらっしゃいますが、企業が社員に与えるものはそういうものだけではありません。誰かの役に立っている仕事正しいことをしている仕事に救われる人だっています。

1つ事例をお話ししますね。

採用担当者が「激務!」「転職するメリットがない!」とサジを投げていたオンラインスーパーの宅配スタッフ募集がありました。マンションや団地に住む契約者に、毎日オンラインスーパーが買った商品を1軒1軒届ける仕事です。「マンションや団地に住む人にコキ使われている仕事」とムカついて辞める人も多いそう。しかし調べてみると、足腰を痛めていたり、幼い子供にかかりきりで、数百メートル先のスーパーの買い物に苦労している人が日本には数十万人もいました。そしてこの仕事は、そんな人たちの食糧補給部隊として役立っているという事実があったのです。これは働いている人たちも気がついていないことでした。そして私は、この事実を仕事のやりがいとして訴求した結果、志望動機で年間休日のことを口にする人が一人もいなくなり、この仕事の魅力に惹かれたという人で応募数が3倍近くになったことがあります。

転職メリットは、企業、職種、ターゲット人材によって「正解」が異なるものなので、一概には答えられません。しかし、求職者にとっての転職メリットは何になるのかを考えていくことは、採用を成功させる上でとても大切なことなのです。まずは考えていくところからはじめましょう。

今回のお話は以上になります。

「スキ」をたくさんいただけると、同様に勉強になる採用コミュニケーションの記事を書くモチベーションが上がりますので、ご協力いただけると嬉しいです(笑)
 

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