「離職率」って、何?
こんにちは、採用コピーライターのたいすくです。
HRに関わる人間ならば知っていて当然だけど、説明しろと言われるとイマイチ自信がなくなるようなキーワードを、僕自身の勉強を兼ねて(笑)、こっそり分かりやすく解説していくシリーズ。
今回は、「離職率」について。「社員が辞めている確率」というのは分かると思うのですが、計算方法とか言葉の使い方について、やさしく解説していきたいと思います。
「離職率」とは
ひと言でいうと、一定の期間を区切って、対象の社員が、どれくらい離職したかを指し示す数字です。
“一定の期間を区切って”と“対象の社員が”というところがポイントになります。なぜなら、「期間を区切ること」と「対象を決めること」を行なわなければ算出ができないからです。
ただし、離職率とは法律で定められた言葉ではなく、計算式も数値の使い方も公的機関や企業によってバラバラだったりします。今回は、求人広告などで使われている場合の例でご説明します。
<例1>
2019年4月1日に新卒社員が20名入社したとします。一年後、辞めずに残った新卒社員は12名だった場合、「新卒社員の1年間の離職率は40%」ということになります。
<例2>
2017年4月1日の時点で全社員200名の会社がありました。通年で中途採用を行なって3年間で10名入社しましたが、既存社員も含めて20名の退職もあり、3年後の2020年4月1日の時点で在籍している社員数は190名に。この場合は、「3年間における社員の離職率は9.52%」ということになります。
離職率の計算式
対象内の離職者数 ÷ 対象社員の全体数 × 100 =
基本的にはこちら(↑)で考えてOKです。
「定着率」と何が違うのか
ほとんど同じですが、着目するのが離職者か在籍者かという違いです。こちらも「期間」と「対象」を決めなければ算出できません。
さきほどの例で今度は定着率を計算してみましょう。
<例1>
2019年4月1日に新卒社員が20名入社したとします。一年後、辞めずに残った新卒社員は12名だった場合、「新卒社員の1年間の定着率は60%」です。
<例2>
2017年4月1日の時点で全社員200名の会社がありました。通年で中途採用を行なって3年間で10名入社しましたが、既存社員も含めて20名の退職もあり、3年後の2020年4月1日の時点で在籍している社員数は190名に。この場合は、「3年間の社員定着率は90.47%」です。
離職率を使った求人広告のワナ
ここまで書いてきた通り、求人広告に離職率の記載があったとしても、期間と対象が書かれていない場合は、「怪しい」と思ってください。そして、書いてあったとしても、事実を巧妙に隠しているケースもあります。
例えば、「直近3年間における全社員の離職率は10%程度です」と書かれていた場合。
「少ないな!」と思っていてはダメで、古くからいる人間は全然辞めないけれども新しく入ってきた人は軒並み1年以内に辞めている可能性も考えられるわけです。もちろん、「直近1年間における、今年入った中途入社社員の離職率は100%です」なんて正直に書く企業はありませんから、求職者自身が就職リテラシーを身につけて注意し、質問していく必要があります。
もちろん、こういうワナを仕掛ける企業ばかりではありませんが、役立つ知識としてお持ち帰りいただければ幸いです。
本日は以上になります。
この「いまさら人に聞くのは恥ずかしい言葉をこっそりと分かりやすく解説していくシリーズ」は、その名の通り、今後もいまさら人に聞くのは恥ずかしい言葉をこっそりと分かりやすく解説していきたいと思います。「スキ」していただけると頑張れます。
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