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コムギのいた生活

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7才の若さで悪性腫瘍に侵されていることが発覚してしまった愛犬コムギとのかけがえのない日々。 犬の幸せとは何か、飼い主として出来ることは何か、そして命とは。 少しづつ最後の時に向か…
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#ペット

コムギのいた生活14 -再び-

コムギのいた生活14 -再び-

散歩道の金木犀の香りが濃くなってくると日差しもすっかり秋めいてきて大通りの街路樹も少しづつ黄色みを帯びてくる。
日中は網戸越しに暖かい日差しを浴びて微睡むコムギだが、日が暮れるとコタツに篭ってしまいその可愛らしい顔を拝む機会がめっきり減ってしまう。
8月から9月にかけて2度目の放射線治療を受けさせていた。
昨年の根治治療での放射線照射は3週間に渡り平日に毎日照射をしたが、今回の緩和治療では同じく3

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コムギのいた生活9 -願い-

コムギのいた生活9 -願い-



3週間にわたる放射線治療を終えて、またコムギと過ごす日常が戻って来た。
例年以上にコムギと一緒にクリスマスを楽しみ、僕たちが年末に向けて高揚した気分に包まれた生活を送っているなか、どこかコムギは元気が無かった。
ソファーで寝ているばかりで、たまに立ち上がったとかと思うと鼻先や歯茎を爪でガリガリと描いていることが多かった。
連日の麻酔の影響がまだ残っているのかもしれない。
もしくは放射線照射の影

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コムギのいた生活 8 -希望-

コムギのいた生活 8 -希望-

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放射線治療を再開して数日が経ったある日の昼過ぎに大学病院から連絡があった。
出社していた僕は先日お願いしたCT撮影の結果の連絡だろうと思い、会社の外に出て少し震えてしまう手を抑えながら電話を受けた。
O先生からだった。
「先日お話ししたCT撮影の結果なんですが、右鼻腔内全体が白く濁ってしまっていて現状の把握が出来ませんでした。」
「それは腫瘍が進行してしまっているということですか・

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コムギのいた生活7 -ある覚悟-

コムギのいた生活7 -ある覚悟-

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入院の翌日に大学病院から電話があった。
コムギの身に何か起きたのではないのかと嫌な予感が過ってしまい、すぐには出ることは出来なかったが、意を決して出るとO先生からだった。
「コムギちゃんの2回目の照射も終わりました。とても元気ですよ。」
僕たちが心配していることを案じて連絡してくれたのであろう。
「連絡ありがとうございます!コムギ、ご飯ちゃんと食べてますか?寝れてますか?」
嬉しく

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