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#013_”写真で巡る”雲仙・普賢岳[長崎県]

私の”note”をみてくださり,ありがとうございます。

こんにちは。地図と散歩が好きな大学生,山口泰輝[やまぐちたいき]です。

私の”note”では,主にテキストで”今までの経験”や”私の好きなコト”,”使っていて便利だと思ったモノ”など多種多様なテーマについて書いています。とくに私と同じ大学生に共感してもらったり,参考にしてもらったりしていただけると嬉しいです。

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#008を出発点として,”写真で巡る”シリーズを進めています。
コロナ禍で積極的に外出ができない状況が続いていますね。私もコロナ前は月に一回ほどのペースで飛行機に乗って旅をしていたものですから,最近はその欲求を抑えるのに苦労しています。その欲求を抑えるときに私は旅先での写真を振り返ります。写真をみると,撮った当時の思い出が蘇ってきます。そんな感覚,みなさんは感じたことありますか。

”写真で巡る”シリーズでは,これまでに私が撮りためてきた外出先での写真を徐々に公開していきます。少しでも旅行気分を味わえてもらえるとありがたいです。

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第5回の今回は,長崎県の”雲仙・普賢岳”です。

[撮影場所]長崎県島原市,南島原市,雲仙市(島原半島)
[撮影日]2020年10月25日(日)
[撮影者]山口 泰輝 / FIELD WORKER.

みなさんは火山の噴火について考えたことや学んだことはありますか?

多くの皆さんが小中学生,高校生のときに一度は学んだことがある分野だと思います。しかし,実際のところ,その内容はいつの間にか忘れ去られていますね。

最近だと,御嶽山の噴火が話題になりました。私はその噴火が発生した日のことをはっきりと覚えています。それもそのはずで,私の実家は岐阜県にあり,高校への通学経路に御嶽山のビューポイントがあるぐらいですから,身近なニュースになっていたのです。

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雲仙・普賢岳[長崎県]

非常に美しい”雲仙・普賢岳”の写真です。

そんな火山は時として人間に被害を及ぼします。御嶽山の噴火による被害は戦後最悪の火山災害と言われ,50名以上の死者が出ました。また,今回と取り上げる長崎県島原半島に位置する”雲仙・普賢岳”では1990年代に噴火が発生し,40名以上の報道関係者や消防団員などが亡くなりました。

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旧大野木場小学校[南島原市]

これらの写真は視覚的に火山災害の恐ろしさを教えてくれます。
上の3つの写真は,平成3年9月15日18時54分に発生した火砕流によって全焼した当時の”大野木場小学校”です。幸い避難が徹底されていたため,人的な被害はなかったものの,災害の恐ろしさと自然の威力を今に伝えてくれています。現在では,無料で外観を見学することができ,災害学習などにも役立てられています。

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大野木場砂防みらい館[南島原市]

また,併設されている国土交通省所管の大野木場砂防みらい館では多種多様な資料を閲覧することができ,社会見学などで有効活用できそうです。

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旧大野木場小学校から眺める島原湾

私が島原を訪れた日は運良く快晴で映える島原湾の写真を撮ることができました。

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殉職した消防団員に向けた慰霊碑[島原市]

碑文には,殉職した消防団員の著しい功績をたたえる内容が書かれている。噴火活動が収束し,この功績を後世に伝えるために1999年11月に慰霊碑が建立された。

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目を疑うような光景が写されていますが,これは土石流に巻き込まれた家屋です。家屋によっては,2階部分まで土砂が積もってしまっています。確認ですが,これは噴出した火山灰や火山岩が直接積もったわけではありません。
しかし,これも火山の噴火による間接的な災害のひとつです。

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聞いたことがあるかもしれませんが,土石流とは,谷に積もった石や土砂などが長雨などによって大量に流出するものです。つまり,土石流の直接的な発生要因は”雨”です。

なぜ,火山の噴火は土石流を引き起こすのでしょうか?

分かりやすく動画にまとめた”NHK for School”の教材をみてみましょう。

また,島原半島観光復興対策協議会が2000年に発行した資料には,

雲仙岳では,火山灰などが積もった山腹に,梅雨や台風などによる長雨が続くと,何回も土石流が発生しました。土石流は,火砕流が届かなかった下流地域にまでおよび,民家や橋,道路,鉄道などを押し流し,耕作地を土砂で埋め尽くしました。
(島原半島観光復興対策協議会(2000):火山学習・生きている自然 雲仙・普賢岳の今 〜平成新山の誕生〜 pp .16~17.)

とありました。つまり,火山の噴火による噴出物が谷などに溜まりに溜まり,それらが一気に雨によって流れる現象が発生したのです。土石流が間接的な火山災害のひとつであると言えますね。

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災害の話ばかりの”note”になってしまいましたが,いかがだったでしょうか。

火山災害は発生頻度が低いことから,防災意識が高まりにくいということが現状です。しかし,火山とともに生きるということは”災害”というマイナス側面だけではなく,”自然の恵みを受けることができる”というプラス側面も存在します。例えば,日本有数の温泉地である大分県別府市には鶴見岳という火山があります。温泉という自然の恵みは火山の地熱によって生み出されているものです。しかし,もちろんのこと噴火という災害リスクを持っているということも忘れていけません。

このように自然の恵みの反対側には,必ず自然の脅威が影を潜めています。そのことを意識しすぎてしまうと,その土地を嫌いになってしまいかねません。そうではなく,そのことをきちんと理解した上で自然の恩恵にお世話になり,「その時」に備えて身構えていることが大切だと思います。

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<観光スポット紹介>

今回の”note”は以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

2021年5月15日(土)
山口 泰輝 / FIELD WORKER.

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