王道ではない青春『彼女の好きなものは』感想
今回は鑑賞したてホヤホヤの神尾楓珠さん主演『彼女の好きなものは』について感想を述べていきたいと思います。簡単な作品概要についてはこちらのサイトからどうぞ。
作品全体の感想
あらすじを観たら分かると思いますが、この作品の主人公は同性愛者です。だけれども女性の恋人がいるというとても複雑な関係性です。これまでも同性愛者をフィーチャーした作品は沢山ありました。近年でいえば『おっさんずラブ』や『消えた初恋』などがヒットしましたが、この2つはいずれも【ゲイ】【ホモ】と称されるよりも【BL】ニュアンスが強いもので恋愛に焦点が当てられていましたが、この作品では同性愛者をどうしても周りから偏見の目でみられてしまう存在として描いています。しかも舞台は高校です。当事者ならではの苦悩はもちろんのこと、多感な年齢だからこその周りの生徒のどうしようもない気持ち。様々な感情が交錯し、【同性愛】というものに対して、どのように向き合っていくのか、どのように向き合っていけばいいのかという決して答えのない、未だにどこか他人事と感じている問いに正々堂々と考えていく生徒たちの姿に心を打たれました。
「影」を演じさせたらNO.1神尾楓珠
至って普通の高校生を演じる「表の姿」と周囲の人々には隠している【ゲイ】という「裏の姿」この二面性を完璧に演じ分ける神尾くんは流石だなと思いました。しかも「表の姿」であるときを時々「裏の顔」が浮かび上がってくるような表情やセリフを完璧に演じ、苦悩や絶望をより際立たせるような演技だなと感じました。
主人公を支える登場人物たち
やはり神尾くんの次に注目するのはヒロイン役の山田杏奈さんです。あの純粋な笑顔、元気ハツラツな性格、そしてたまに見せる儚さ。感情の起伏を上手く演じあげる山田さんは流石ネクストブレイク(いや、もうブレイクしてるか?)ですね。そんでとにかく可愛いわ。そして主人公の親友役を演じた前田旺志郎さん。マジで絵に書いたような『ええ奴』。正義感があって、自分をしっかり持ってるけど上手いこと周りに合わせながら円滑に人生を進めていくタイプ。友達なって欲しい。そして今作品に欠かせないシーンである男性同士のベッドシーンを神尾くんと演じたのが今井翼さん。物語とは少し離れてしまいますが、今井翼さんの色気というかフェロモンはご本人にしか出せない独特の雰囲気でした。ジャニーズ時代だったらここまでは攻めれてないんじゃ...
まとめ
山田杏奈のトリコ
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