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🔴いつも大安吉日245 〜おとなの背中とこどもの背中に未来の村をみる〜
【大人の背中とこどもの背に未来の村をみる】
「はじめてやってみること」
これにはドキドキワクワクがある
「どーなってしまうんだ」とか「ちゃんと出来ているのか」とか、そんなハラハラもある
単純に生きてる時間や移動した距離、見てきたものや会った人の数が少ないこどもたちは、「初体験率」は大人に比べて高いだろう
でもぼくら大人だってまだまだ体験出来る
その気になれば、知らない世界にいくらでも飛び込んでいくことができる
昨日ははじめての麦蒔きだったんだ
そしてそこにやってきたこどもたちの「初体験をみる」っていう初体験も出来たんだ
初体験はなつかしい思い出でもある
初体験はこれから無限に味わうことのできる楽しみでもある
🔴こう蒔いてみた
大日向小学校から地続きの畑
一応借りておいたこの畑で、ぼくは勝手に未来のすてきな絵を描くことがあった
「こどもたちといっしょに畑で何かを作って、それをみんなでおいしく食べること」
麦を蒔くこのタイミングではじめてみた
授業の時間は都合がつかなかったので、半日で終わる水曜日にやってみることにしたんだ
「まずはとりあえずやってみる」
ヒモを張ったその下を三角鍬で少し掘る
往復で溝を掘ったら、そこに指でさっと掴んだ麦を、膝を曲げずに立ったまま十から十五粒ぐらいずつ溝に落としていく
それをかかとで踏んで土に押し込み、また足先に麦の種を落としては進んでいく
これで約三十センチ間隔で麦を蒔ける
点蒔きか条蒔きか考えてみたけど、手で刈り取ることを考えてみると点がよさそうだった
前に刈払機で刈った枯れ草には火をつける
溝掘りの邪魔になるし、焼いたほうが分解も早く、炭の方が微生物たちには住みやすい環境だと思ったからだ
草刈りのときからなんとなく草を集める意識で作業しておくと、あとがかなり楽になる
枯れ草を積みすぎると火は大きくなり危険だし、積まれた草の中は湿気っているので火をつけると煙がかなり出てしまう
薄く長い枯れ草の道を、火がゆっくり小さく燃えながら進んでいくのがベストだね
ご近所からの苦情もこれならこない
いつもの畑作業をアレンジした麦蒔きバージョンを忘れないように記録しておくね
🔴火がついたっ
学校をサボって手伝っていたそうげんは、給食だけを食べに行ってから仲間と帰ってきた
学童のこどもたちも同じころやってきた
「こーして掘って蒔いて踏んで」と伝えると、「やってみたーい」とはなるものの、かなりの地味な作業にみんなすぐに飽きていく
やはりメインは「燃やす」になった
もちろんこの草を蒔くラインからどかしてもらって燃やす作業もかなりありがたい
「これ使ってね」と言ってライターを渡す
「ぼくの将来の夢はトラベルライターです」なんていうダジャレは軽くあしらう
このライターが結構おもしろかった
草はたまったけど火がつけられない
それでも何度もやるうちに、しっかりコツを掴んで火をつけることができるようになる
そんななかひとり挑戦するこどもがいた
何度もカチカチやって親指は痛そうだ
しばらく時間が経ったころ、「ねえねえ」と麦蒔きをするぼく呼ぶ声がした
ライターをぼくに渡すので、「おっ、火がついたか」と聞くと、そうではなかったんだ
ガスを全部使い切っていたんだ
そのすてきな諦めの悪さに、ぼくはもうひとつライターを彼に渡した
しばらくして火がついたとき、ライターをギュッと握った彼はうれしそうにしていたよ
🔴ともに生きる
結局ほぼひとりでの麦蒔きになった
でもそれでもよかった
同じ畑で麦を蒔くための作業はともに出来た
ぼくが麦を蒔く姿も視界にはあっただろう
そんな背中を見てもらえたらぼくはうれしい
そしてその中で熱中するものに出会えたこと
それを気の済むまでとことんやれたこと
そんな姿をぼくが見て感じられたこと
そのすべてがうれしかったね
やっている背中をみせる大人
やっている背中をみせるこども
お互い「何か」が残ったらいいなあ
その先にひとつの「村」がありそうだ
この麦が育っていくのもいっしょに見よう
土や石に触れて、風や仲間と触れて
そこからたくさん学んでいこう
収穫して加工して売ってもいい
そこから農や経済を学んでいこう
「みんなと生きる」ことを学んでいこう
この仲間との初体験がすてきにつながって、そこからまたたくさんの世界に触れることができたら、それが最高にたのしいや
今日も初体験にわくわくしてるよ
ではみなさん今日もめでたいいちにちを
五穀豊穣 子孫繁栄
大安吉日や さかいひろし
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