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🔴いつも大安吉日244 〜我以外皆我師〜
【我以外皆我師】
前日に引きつづき伐採をしていた
家の前の唐松を三割ほど伐った前日の効果はどれほどのものなのか?
ワクワクしながら山に入った
夕方前に絶望が待っているなんて知らずに⋯
🔴体すべてで木を倒す
道具は重いし準備もかなり手間だ
気持ち的にも細かく分けてやる作業ではないので、なんとか昨日でまとめたかった
八時には作業を始めて木を倒していく
木を倒すときには、枝葉のバランスや木の傾き、倒れる場所や風までも気にする
倒れたあとに木がどう跳ねるかどう動くか
ここらへんは経験からくる勘が頼りになる
いろんな可能性を考えてチェンソーを始動
まずは伐倒方向に受け口を掘る
そしてうしろから追い口をいれていく
受け口と追い口の間に残った「ツル」と呼ばれる部分が扉の丁番のような役割をして、「ギギッギー」と倒れていく
サラリと書いたけど、チェンソーをいれる深さや角度は、電卓を弾くわけではないがかなり物理的に注意して考えないといけない
山や谷で足場が悪くて体力的にもハード
意外に頭を使うことと、一歩間違えたらすぐに「死」があることへの緊張感から精神的にもかなりハードな作業だ
スリルと迫力は満点だけど、やはり危険だ
🔴まさかだった
受け口を掘ると、そこから「だらー」っと松のヤニが大量に流れ出てきた
学校と保育園を休んだ小僧ふたりを呼ぶと、鍋を持ってうれしそうにやってきた
さっそく焚き火にいれてあそんでいる
さらに何本も倒してから、太陽の光の射し込み具合を確認するため家におりてみた
なんと空が曇っていて確認できない
昼を食べてからまた木を倒して、かなり空も広くなってきた三時前
再び確認のため家に下りたぼくは絶望した
曇りとか晴れとかなんて関係なかったんだ
「すでにおひさまは山に沈んでしまった」
冬だから陽が短いなんて話しじゃない
この場所の変わらない地形がこれなんだ
少しでも陽当たりをよくしようと倒した唐松
しかし問題ははるかにおっきな山だった
山の木を倒して少しでも陽をのばしたいな
🔴最後の一本
とはいえかなりスッキリとした
暗くなるころにはなんとか最前列の倒せる木も、なかなか手強い一本を残すのみだった
時間的に少し焦っていた
難易度もいちばん高かった
だから「最後は慎重にいこう」と思った
それでもうまくいかなかった
ゆっくり倒れていく途中で、まわりの木に寄りかかってしまったんだ
「ここまでにしよう」
とりあえずは太陽の邪魔にはならない
そう思って気が緩むと、どっと疲れた
ここでやめておいてよかった
🔴師は山
「心技体」のような整った状態が、伐採作業にも必要なような気がする
なんせ相手はずっとそこで根を張っていた、先人たちからつながれてきた大木だ
それ自体が「いのち」なんだ
そのいのちをいただいて、ぼくらはめしや風呂にあやかることができるんだ
しっかり向き合うには整っていた方がいい
昨日はデクノボウなんて呼んでしまったけど、その気持ちは改めておこう
そしてこの唐松たちを、すてきなカタチでこれから利用させてもらおう
いやいやしかし、もしかしたら山全体やここで暮らすことを考えたら、この唐松はここで倒されることが役割だったともいえなくはないか
兎にも角にも大木から学ばせてもらった
漫画バガボンドの文句が頭に浮かぶ
「一枚の葉にとらわれたら木が見えん
一本の木にとらわれたら森が見えん」
「師は山」
学校を休んだそうげんが手伝ってくれた
山や木から何か学んで感じたのかな?
感じたことに気付かなくても、それは体に染み込んで、いつかきっとにじみ出すんだろう
よかったな
この伐採はとてもいいタイミングだった
さあ今日は陽がどんなふうに入るかな?
ではみなさん今日もめでたいいちにちを
五穀豊穣 子孫繁栄
大安吉日や さかいひろし
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