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歴史ある佐賀の町で現代美術と鍋島家のお宝を楽しんだ話 ②ー 徴古館通常展示 @佐賀県佐賀市

先日のことですが、国民スポーツ大会(2024/10/5~6)の時期は混雑することを見越して、その数日前に佐賀市内に潜入し、念願の特別展「ジパング」、発掘成果速報展「さがヲほる」と「徴古館通常展示」を観てきました。
今回は、2回に分けたレポートの続き②です。


*レポート①はこちらです。


Ⅲ 徴古館通常展示

徴古館は年に3回くらい訪れているお気に入りの博物館です。私が鍋島直正公のファンということもありますが、アクセス、展示の量がちょうどよくキャプションもわかりやすく気に入ってます。現在の館長さんは、鍋島家のご当主の妹様だとか。
(ちなみに夫は徴古館のそば、佐嘉神社の前にある饅頭屋さんのお饅頭が気に入ってます/笑)
現在「通常展示」と称して鍋島家のお宝を順に公開されており、8月にも訪問したのですが、今回伺ったのは、長年見たいのに何故か巡り合わせが悪くお目にかかれなかった「鍋島栄子様着用の小袖地バッスル・ドレス」が展示されていると知ったからです。


徴古館(2024/8撮影)



フライヤーはこちら。


このドレスのことはSNSで、2015年に放映された大河ドラマ「花燃ゆ」の最終回で主人公の美和(吉田松陰の妹、文)が鹿鳴館の舞踏会で着用していたドレスが栄子様のドレスをモデルに作られたものと知り、一度見たいと思っていました。
(展示品は写真撮影可でしたが使用には権利関係があるようなので、以下に徴古館の公式SNSの投稿を貼ります。)

https://x.com/chokokan_saga/status/1836258231741747649


ところで鍋島栄子様とは?


【鍋島栄子】

なべしま-ながこ
1855-1941 明治-昭和時代前期,鍋島直大(なおひろ)の妻。
安政2年5月18日生まれ。広橋胤保の5女。梨本伊都子の母。明治13年イタリア公使として赴任する直大に同行し,ローマで結婚式をあげる。帰国後,鹿鳴館の夜会活躍。日本赤十字社篤志看護婦人会会長などをつとめた。昭和16年1月3日死去。87歳。京都出身。

講談社「デジタル版 日本人名大辞典+Plus」より引用。)


公家の広橋家の出身で、鍋島直正公の次代、直大公の継室になられる方です。「鹿鳴館の華」と呼ばれたとか。


佐賀県指定重要文化財でもあるバッスル・ドレス。
以下、文化遺産オンラインより解説を引用します。

白綸子に菊・桜・牡丹・唐団扇柄を刺繍と型しぼりで装飾した小袖地を用いて仕立てたドレス。

11代鍋島直大の継室栄子着用の夜会服。スカートの後ろ部分にふくらみのあるスタイルのドレスが鹿鳴館時代に流行した。栄子のバッスルドレスはこの他に2着のこる。直大・栄子夫妻は創立当時の鹿鳴館(明治16年開館)において幾たびか大舞踏会を主催し、華麗な鹿鳴館の夜を演出している。

(文化遺産オンライン 佐賀県指定重要文化財「バッスルドレス」解説)


バッスル・ドレスとは腰の部分に膨らみを持たせたドレスをいうそうで、明治前期の鹿鳴館時代に流行したそうです。
とても細かい刺繍がほどこされた繊細な作りで、装飾された色とりどりのビーズはガラス玉に見えますがなんと絹糸だそうです!(修復過程の過去記事を読むと”杢ビーズ”とあったので、木のビーズに絹糸を巻いたものかと・・)写真も残っていますが、ドレスのサイズからみても栄子様は小柄で可憐な方だったと想像できました。ウエストがとても細くて細くて、コルセットで締め上げたとはいえこれ私は絶対入らないだろうな、デカいし・・と己のウエストをそっとなぞってみるなどww

今回は、バッスル・ドレスのほかにも、文禄・慶長の役の際に直茂公が秀吉に虎を贈ったことに対するお礼状「鍋島直茂宛て豊臣秀吉朱印状 4月2日付」や深堀家文書のうち「関東御教書」、佐賀藩精煉方製「蒸気機関雛形」(佐賀県指定重要文化財)など、佐賀藩に関するお宝を見ることができて大満足!でした。

この「徴古館通常展示」、11月24日㈰まで展示品を入れ替えながら開催されます。バッスル・ドレスの展示は10月20日㈰までですので、ドレスを見たい方はお急ぎくださいね。

では、今回もお読みいただきましてありがとうございました。



*文化遺産オンラインのリンクはこちら。


*徴古館のHPはこちら。






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ひとみ
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