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無口な人が得すること

お喋りな人は、相手の話を聞くのが苦手
無口な人は、相手の話を聞くのが得意
 
私の業界では、90年代後半になると、そこそこ高額な商品の販売は厳しくなりました。
家の中には何でも揃っています。
80年代は欲しいモノばかりだったお客様は、欲求がなくなりました。
欲求がないお客様に販売するためには、本人が気づいていない願望をみつけ顕在化し、欲求に変えるという過程が必要です。
そうなると売上を伸ばしたのは、お客様の話を聞く無口な販売員でした。
無口な販売員を言い換えると、聴き上手な販売員です。
一方的に話すのは、コミュニケーションではありません。

私が20代で始めた会社で最初にやらなければいけなかったことは、販売員探しです。
アルバイトを募集し、たくさんの方を面接しました。
事務と販売しか経験がない私が面接をしていたとは恐ろしい話ですが、人を見る目がないので、見た目と話した印象や経験で採用していました。
「私、人と話すのが大好きなんです!」と言う方は即戦力になると大喜びで採用です。
話好きな人は、お客様と話すことに抵抗感を持たないですし、お客様と話している姿は積極的に販売しているように見えます。
それに、私は無口なので、喋れる人に憧れていました。

数年後、百人以上の人と面接をして、現場で接客する姿を見て気づいたことがあります。
お喋りな人は、お客様の話を聞かないから売れなくなっている…

これには時代背景も影響しています。
バブルまでの販売は、お客様が欲しい商品を説明して売ること。
お客様自身に明確な欲求があったので、見せて試着、説明から値段を出してお買上という流れがありました。
バブル崩壊後の販売は、お客様に「これ実は欲しいのですよ」とニーズに気づかせ、欲求に変えるというコミュニケーション力が必要となりました。
無口な人は接客業に向いています。

 今の時代、社会人に必須のスキルはコミュニケーション力です。
どんな仕事でも、プライべートでもコミュニケーション力がないと損をしてしまいます。
私も時代の変化に合わせてもう一度コミュ力を強化したいと思います。

ちなみに、無口な私の必殺技は「相槌」です。
相槌だけで、相手をずっと喋らせることができます。
「あらやだ、いまの話は内緒よ。余計な事喋っちゃったわ」
と相手に言われたあなたは、傾聴力上級者です!!

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