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「怠惰の美徳」梅崎春生/怠けたいのが通常通り。周りが立派に見えた時の本

世の中の人たちは立派だなあとしみじみ思う。SNSやブログを読んでいるとますます思う。そうすると自分がだんだん嫌になってくる。ダメだなわたし。

多くの人が、かしこく勤勉見える。ひるがえって自己を見ると、ペースが遅い。怠けているつもりはないが、怠けているのかもしれない。真面目なつもりだが、真面目にかまけて実はマイペースなのかもしれない。わき道にわき道を重ねているような…

周りが立派に見えて、気持ちがいっぱいになった時に手に取る本。タイトルがいい。帯のキャッチフレーズもいい。

梅崎春生 / 「怠惰の美学」

やる気がなくても(なんとか)やってます

中公文庫・帯より

みなさんは、怠けと仕事のバランスをどのように取っているのでしょう。やらなければと思えば思うほど、腰が重くなる感じ。その言い訳のような、同書の文章を引用します。

そういえば私はどちらかというと、仕事がさし迫ってくると怠け出す傾向がある。仕事の暇な時には割によく動いて、寝床にもぐり込んでばかりいず、セミ取りに出かけたり、街に出かけたりする。これは当然の話で、仕事があればこそ怠けるということが成立するのであって、仕事がないのに怠けるということなんかあり得ない。すなわち仕事が私を怠けさせるのだ。

怠惰の美学・p17

そういえば、勤務先の心療内科の先生が、「どうにも大変な時はやり過ごせばいいよ」とよく言っていたな。やり過ごしている間に人生が終わるような気もするが、まあ、力み過ぎず等身大でやって行くのも人生のコツかもしれない。残念なのか良いことなのか、なるようになる、なるようにしかならない気もするし。

この本、好きなのでまた書くと思います。怠けと仕事のバランス、自分なりに大事にしていこう。

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