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アパレル接客販売

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15年間のアパレルの接客販売経験と8年間のアパレル会社のシステム管理で培ったことを綴っています。 大きなカテゴリとして「接客論」、「店長論」、「アパレルと小売の未来」の3つに分け…
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#店長

店長論_08

店長論も今回が最後です。 今回は「重要度・緊急度のマトリクス(時間管理マトリクス)」についてです。これは以前noteに書いたドラッカーの「プロフェッショナルの条件」やスティーブン・R・コヴィーの名著「7つの習慣」で取り上げられている「時間管理」についての内容です。 これは縦軸に「重要/重要でない」、横軸に「緊急/緊急でない」を置いたマトリックスになります。そうすると4つの領域に分かれます。  ・第1領域:「重要」かつ「緊急」  ・第2領域:「重要」だけど「緊急でない」  ・

店長論_07

前回、「目的 → 手段」が正しい方向性であることをお伝えしました。 きちんとした方向性で考えていくためには、まずは「目的」とは何なのかということを理解する必要があります。では「目的」とは何なのでしょうか。 私は「目的」を「理想の状態・目標達成の状態にすることやその状態に限りなく近づけること」であると考えています。この「理想の状態・目標達成の状態」を「目的」として具体的に考える必要があります。 この「目的」が明確になると、次に必要なことは「現状の把握」になります。現状を把握す

店長論_06

今回からまた別のお話です。 それは『「目的」と「手段」』の話です。 これはお店や会社などの組織で陥いりやすい誤りの1つです。 アパレル会社ではよく店舗に報告書や分析表などを実施させて会社に提出させていると思います。よく作成されているものが、「日別集計表」・「販売計画表」・「売上分析表」・「顧客分析表」などがあるのではないでしょうか。またそのフォーマットはエクセルや手書きなどが多く、5年も10年も修正や改善がされずにずっと同じものを使用している場合も見受けられます。何年も同じ

店長論_05

今回は、「マネジメント」に関する2冊目のお勧めの本になります。 この本は「マネジメント」に関して直接的な内容ではありませんが、全ての店長が読むべき本だと思っています。 それは、デール・カーネギー著「人を動かす」です。 この本も不朽の名著としてとても有名な本です。85年前の1936年に初刊行された本になりますが、長い期間たくさんの人に読まれている本です。邦題が「人を動かす」なので、「人をどのように操るのか」のような内容に思われがちですが、原題は「How to Win Frie

店長論_04

今回は私が「マネジメント」に関するおすすめの本を2つご紹介します。 1つ目はピーター・ドラッガーの「プロフェッショナルの条件」です。 ドラッガーは「マネジメント」という本が有名です。10年前に「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」(「もしドラ」)が大流行しましたが、その時にドラッカーの「マネジメント」もよく特集されていました。私もその時に「マネジメント」を読もうとしたのですが、会社の知人から「マネジメントより先にプロフェッショナルの条件を

店長論_03

今回は店長が身につけるべき能力・スキルの「マネジメント」についてです。マネジメントについてはどのように身につけるべきかは難しいです。また私自身もマネジメントの重要性の認識はあるものの、マネジメント能力に自信があるわけではありません。ただし、1つだけ確実に言えることがあります。 それは、「販売職の経験年数が長いことや接客・販売能力が高いこと → マネジメント能力が高い」わけではないということです。店長にはマネジメント能力が必要ですが、得てして店長候補になる人は経験年数や販売能

店長論_02

前回、店長にとっての「人の成長」には「店長(自分自身)」と「部下(自分以外)」の2つに分類できるとお伝えしました。自分以外の「部下」の成長には、気を使っている店長も多いと思います。逆に自分に対する成長を部下の成長以上に気を付けている人はあまりいないように感じます。 これは店舗特有な状況のせいではないかと考えています。店舗は限られた狭い空間の中です。店長になると人の上に立つことになりますが、この職務に就くと、自分を見てくれる周りの人が極端に少なくなります。会社によっては複数の

店長論_01

いきなりですが、「店長」という役職は何なのでしょうか? 私の経験上、「店長」という役職を勘違いしている人がいました。そのような人は「店長」という役職を「権限」と思っているように見えました。 「店長」になると、下記のようなことが可能になることが多いと思います。  ・シフトを自由に作れる  ・店舗で自分が着たい服が着られる  ・ショップ経費を使用できる このようなことができることを「権限」であると勘違いしてしまうこともあるようです。私の考えは以下のようになります。 『 「店長