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【GQuuuuuuX】ガンダムよ神話になれ【ネタバレ注意】


※この記事は、現在劇場公開中の『機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-』のネタバレを含みます。未鑑賞の方はお気を付けて。


まだネタバレ無しな前置き



ジークアクス、見てきたぜ!!


昨年末、突如として発表された新作ガンダム。

まさかの『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズで知られる庵野秀明氏が脚本に入り、同じくエヴァのメカデザイナーである山下いくとさんが主役機のデザインを担当され、制作にもカラー株式会社が参加するという…

もうシン・ガンダムじゃん。


今回はその序盤が劇場版として先行公開されるとのことだった。


ゆる~く、観に行くかな~どうしようかな~なんて悠長に構えてたら、

公開一週間ほど前に本予告が公開された。


主題歌米津玄師!?!?

…いや、もうサムネ見た瞬間大横転したよね。


『Plazma』、予告で聞ける範囲だけでもすでに最高。

米津さんの疾走感ある曲、めちゃくちゃ好き…
いやシットリ系も大好きなんだけど…


この情報に触れた時点で鑑賞が確定し、
めでたく公開2日目である今日、朝から最寄りの劇場へ向かったのだった。


人気作で公開から間もないこともあって、席の空きとか大丈夫かな…と思ったら意外とガラガラだった。

大やらかし


最後列と間違えて最前列取っちゃった~~~!!!!


スクリーンがデカ近すぎる…首が死ぬ…!

席の空きは多かったし、申し出ればなんとかなるかもしれんが、上映直前にゴタゴタするのもダルかったので諦める。

コレはコレで臨場感あっていいかもだしね。


さて、ここからは映画本編の内容に触れるネタバレあり感想になります!

未鑑賞の方は今すぐ!観に行ってから読んでね!!





以下ネタバレ



宇宙世紀モノやないかい!!!!!??

メカデザがこれまでのUC系にない有機的なものだったし、勝手にアナザーガンダムだと思ってたのでなかなかの衝撃。


しかもこれ初代ガンダムまんまじゃん!!

うわどうしよう、初代は劇場3部作を一回見ただけだよ。

そんなにわかガノタの僕でも知ってるようなシーンがどんどん展開される。


コロニー落として…
3機のザクがコロニーに潜入して…


…あれ?
初代って、ここにシャアいたっけ?

と思ってたら、やたら手際のいいシャアがグイグイ行ってなんとガンダムを鹵獲。

え、ヤバいじゃん。


うわ、ガンダム(シャア入り)の歩き方めっちゃエヴァっぽい…!!


あれよあれよと言う間にガンキャノンを串刺しにし、
木馬のブリッジを焼いた上でこちらも回収。


なんでもシャアが『赤い彗星』の勘で、自ら陣頭指揮を執ることにしたらしい。

そうしなかった世界線をすでに見てる身としては、恐ろしいまでのトントン拍子具合にビックリなのだが…


「見せてもらおうか、このMSの性能とやらを

ところどころにこういう、デジャブを生じさせるセリフや演出が挟まってゾクゾクする。

確かに知ってる世界なのに、全然違う物語が展開されていく…


…ってかジークアクスいつ出てくるんですか!?


こうしてジオンの手に落ちたガンダムはリバースエンジニアリングされ、シャアの専用MSに。しかもエルメスのやつっぽいビットまで装備してる…

これ以降、歴史は我々の知る一年戦争とは全く違う道筋を辿ることになる。


シャリア・ブルって誰!?

後で調べたらちゃんとファーストガンダムにいたキャラらしいが、劇場版だと出番全カットだったとのこと。不勉強ですみません…


シャアとタッグを組み、(後にこの戦法が今作キーワードの一つである『マヴ』の成立に繋がる)MAを駆って大暴れ。

…えっ、この人ララァポジなん!?

シャアはサイコミュの暴走現象であるゼクノヴァに巻き込まれ、『刻が見える…』という言葉を残し失踪したものの、窮地を脱したジオン公国はなんとそのまま地球連邦軍に勝利。

いよいよ完全に知らん世界へ突入。


ここで前半、-Beginning-部分が終了。

前半だけでもう濃すぎる!!

まだジークアクスのジの字も出てないけど。

いやコレ、マジでネタバレに対して脆弱な構造だな。

開始数秒で出オチみたいなもんだし…

改めて↓初代ガンダム1話↓を見たくなった。


ここから後半、いよいよGQuuuuuuX(uは6つ。覚えた)本編に入っていく。


舞台は一年戦争がジオンの勝利で終結した世界線のUC.0085、サイド6。

0085…正史ではデラーズ紛争(0083)グリプス戦役(0087)の真ん中くらいか。

とは言っても、両者のきっかけとなったジオン残党ティターンズも存在してない世界線なのであんまり参考にならんが。


どうやら日本語が公用語のコロニーらしい。

後のシーンでハングルが出てきたり、ザクに逆さ福のマーキングがしてあったりの描写があったので東アジア文化圏がモチーフなのだろうか?

主人公のアマテ(マチュ)ニャアンが駅の改札でほぼ事故な初対面。

非合法なブツの運び屋をやっているニャアンにスマホを壊され&謎のデバイスを託され、マチュはアングラな世界へと誘われていく。

二人が共に向かったスラム街、駅名はネノクニ

根の国…って言ったら、日本神話に登場する死者の国じゃないか。


日本神話が絡んでくるとしたら、主人公の名前も気になるな…まさかアマテラスと関係してる…?


ジオンが勝ってもスペースノイドは自由になれなかった。

軍警もネノクニに暮らす難民をカスのように扱い、住居を破壊するわ巻き込み被害お構いなしにザクで暴れ回るわ…


そんな横暴に堪忍袋の尾が切れたマチュ。
賭けバトル用のザクで「あいつらをやっつける!!」と飛び出す。


前作『水星の魔女』に引き続いての女性主人公でどんなキャラクターかと思ってたが、なかなかアクティブでストーリーを引っ張っていってくれる楽しい人物だ。


軍警との交戦中、ひょんなことからコロニー内に迷い込んでいたジオン軍の試作機「ガンダム・クアックス(GQuuuuuuX)」と遭遇するマチュ。

ガンダムがジオンの試作機って状況、ちょっと違和感があるがこの世界ではガンダムとは連邦の悪魔ではなくジオンの英雄なのだ。

ザクでは勝てない、あっちの方が強そう!とジークアクスに乗り換えると、NT専用であるはずのサイコミュシステムが起動する。


「立っちゃった…!」
ガンダム大地に立っちゃった!!

ここで米津玄師のPlazma~~~ッッ!!!


…もしもあの改札前で立ち止まっていなければ~


まさにマチュがガンダムのパイロットとなるきっかけ、
ニャアンとの出会いを暗示するかのような歌詞からこの歌は始まる。


配信されたらちゃんと聞きたいが、歌詞の中で何度も『もしも』『もしも』が繰り返される。

まさに冒頭から『もしも』の宇宙世紀を描いているこの作品にぴったりじゃないか…!


ほんのわずかなきっかけで、未来は恐ろしいほどに変わってしまう。

実際に、この世界はあの日のシャアの閃き一つで激変してしまった。

死ぬはずの人間が生き残り、きっと生き残るはずだった人間が死んでいき…


そんな『もしも』の力、UCシリーズでも語られた『可能性』の力に思いを馳せるような一曲だと僕は感じた。


軍警を一蹴し、
クランバトル組織『ポメラニアンズ』のアジトに回収されるジークアクス。


なんか整備中、「歯がある」とか言ってる。なんでMSに歯が…?

アダムスの器とかじゃねぇだろうなコイツ。

GQuuuuuuXという名も偽装で、おそらく本当の名前があるはず…だとか、不穏な情報がバンバン出てくる。


一方のマチュ、ジークアクス搭乗中に見たキラキラ(NT空間)が街で見かけた落書きに酷似していることに気付く。

これを描いた人物も同じ体験をしていると確信し、ゼクノヴァで消失したはずのシャア専用ガンダムを駆るシュウジと出会う。


シュウジ、マジで何者なんだろ…

あの落書き、コロニーの外壁にも描いてたあたり同じものを見たことのある人間(NT)を探し出そうとしてるようにも思える。


マチュとシュウジ、ガンダム2機によるマヴ戦でクランバトル初勝利をもぎ取ったところで今作は終了。

(なんか終盤あっさりした感想になっちゃったが、作画がエグすぎて放心しちゃってあんま覚えてない。とりあえずマチュがつよつよNTであることだけは分かった)


…いや~~濃かった。


これ、初代ちゃんと見てるガノタさんにこそ見てほしいけどそれ言ったら少なくとも宇宙世紀モノであることがバレちゃうからなあ。

とにかく見てくれ、以上のことが何も言えない。


一年戦争を描いたガンダムは数あれど、ここまで完全なパラレル設定は珍しいだろう。

しかもこの世界ではシャアと出会っていないはずのララァを匂わせる演出があったり、世界線を越えるようなメタ的視線が含まれてるようにも感じる。


この作品の脚本には庵野さんが入っている。

彼の代表作、エヴァンゲリオンシリーズ。

新劇場版エヴァンゲリオンは旧エヴァンゲリオンと微妙に違う展開を辿り、パラレルかと思いきや実は同一の大きな物語であり、最後には現実世界にも接続するという結末を迎えた。


思うに、GQuuuuuuXでも庵野さんはそれをやろうとしてるのでは…?

旧エヴァと新エヴァをカヲルくんが俯瞰していたように、
初代ガンダムとGQuuuuuuXをララァが俯瞰し、物語を導いている、とか。


更に言うなら、一年戦争で連邦とジオンのどちらが勝つかよりもっと大きな分岐

宇宙世紀が始まらなかった世界線。

すなわち、今の我々が生きる現実世界。

それすらガンダムという物語が内包する『可能性』の一つ…

…ぐらいまで踏み込みかねないなと思った。


シン・エヴァでエヴァンゲリオンの存在しない世界、ネオンジェネシスを描き出し、現実世界を写して物語を締め括った庵野さんならやりかねない…


…とかね。

まだ序盤も序盤しか見てないのにここまで妄想が膨らむくらい素敵な作品でした。


鑑賞後、なんとしてもHGジークアクスが欲しくてプラモ売ってる店を3軒回ったがどこも売り切れてた。無念。


まぁエアリアルも放送当時、早々に再販来たしそこまで心配はしてないけど。


とにかく続きが気になる…!

この世界線ではアムロはどうしてるんですか…!

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