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実りある一日
金曜日は松江歴史館で開催されたキルト展に出かけました。
ヨーヨーキルト作品
安来市在住の創作キルト作家・内藤和美が代表の「キルトボックス」メンバーによるパッチワークキルトの作品展を開催します。
藍染め、縮緬などを使ったキルト作品や、手染め布を使ったハワイアンキルトなど、大小150点以上を展示。また、バッグなどの袋物や日本刺繍、ミニ着物など地元の手作り作家の作品も同時に展示します。
会場の中央付近の、ガラス張りの平台に広げて展示されていた作品がとても素敵でした。
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ちょうどキルトボックス代表の内藤先生が作品について解説されているのを聞くことができました。
本来キルトとは、表の布とワタと裏の布を三層に重ね、キルティングやタフティングで刺し縫いすること、したものを指します。
一般的にヨーヨーキルトは、丸くカットした布の端を縫い絞りギャザーを寄せたヨーヨーと呼ばれるパーツを繋げ合わせたもので、ワタも裏布もないことが多いです。
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展示されている作品は、ヨーヨー6枚を円につなぎ中心に小さなヨーヨーを花芯に花に見立て、服地にアップリケしたのだそうです。
端切れだけでなく、レースや刺繍、既成のワッペンやリボンをあしらいレイアウトされています。
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とても華やかで手の込んだ印象ですが、先生のおっしゃるところによれば、ヨーヨーはテレビを視ながら隙間時間に作り溜め、ひたすらまつりつけていくだけで、キルティングがないので難しくはないそうです。
とはいえ、ヨーヨーの美しいギャザーの寄せ方にはコツがありますし、なによりレイアウトがキモですから、かんたんではないと思いますが…
一般のキルト作品は三層に重ねてしっかりしているので、タペストリーとしてディスプレイしてもたわみませんが、このヨーヨーキルトはガラス張りの平台に展示するのがぴったり、まさに博物館での作品展に相応しい作品だとおっしゃっていました。
私はミシンキルト制作がメインですが、端切れを活用してデザイン、レイアウトの自由度の高いヨーヨーキルトを作ってみたいと大いに刺激されました。
喫茶きはる
博物館内の和カフェ『喫茶きはる』で一休み。
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喫茶の入り口では和菓子制作が実演されています。
季節により種類の異なる和菓子があまりに綺麗なので、お土産に買いました。
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全部で十二種類から好みの和菓子を選び、四つと八つと十個詰めの箱に入れてくれます。
懐かしい人に出会う
和菓子を選んでいると、見覚えのある顔が現れ、たので、あ、と声を上げました。
マスクをしていたので見間違えかと思い直し人違いを詫びると、マスクを外し私の名前を呼びました。
数年前、同じ介護サービス相談員として働いていた方でした。こんな場所で出会うとは…
お母様のご趣味がパッチワークで、今日は一緒に来られたとのことでした。
近況を報告し合い、懐かしい気持ちと、それほど親しくしていなかったどころか、意見交換の場以外ではほとんど話をしたこともなかったのに、こうして気さくに話せることが嬉しいと思いました。
新しい道筋
展示会場外ではステンドグラスや布小物、手織り作家さんの作品や、古布や裁縫用品など扱う店が出店していました。
布は売るほどあるけれど、あってもあってもまだ欲しい…
というわけで知人の店でワンピース用の服地とキルト用に少し買いました。
知人、というか、この間まで松江で小さな布地屋さんをされていた方で、このたび店をたたみました。私より三つ四つ若い方ですが、還暦は迎えています。
次なる目標、というかやりたいことができたのだそうです。
いろいろお話しして名刺(はないけど)交換のようなことをして、新しい道筋が開けたような瑞々しい気持ちになりました。
出かけて人に会って話をする…
実りある一日になりました。