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「管理」しない【責任の移行と自己決定性】

リーダーは細かく管理しない。

仕事の動機付けで大きなファクターとなるのが「自己決定性」(=自律性)だと知っているからだ。

1.メンバー自身が自身の仕事を責任を持って進める環境
2.リーダーからの細かな指示に従って仕事を管理される環境

1と2では、1の方が圧倒的にモチベーションが高まるのだ。

責任の移行

「責任の移行」は教育用語だが、仕事に置き換えて捉えると、「リーダーが責任(=ここでは「裁量」)をメンバーに移行し、メンバーが試行錯誤の中で成長できる環境を築くか」と表すことができる。

営業現場も教育現場も管理者(リーダー/教師)が管理しがちだが、手放さなくてはならない。

これが、とても難しい。

営業力のR社と呼び声が高いのも、ある意味、営業「管理」の手段が優れていることが理由の一つだと考えられる。
通称「ヨミ会」と呼ばれるそれは、Aヨミから商談中までヨミを立て、数字を計算し、営業目標やトレンド(達成ルート)に乗っているか/乗っていないかを判断し、打ち手を検討する場だ。
モニタリングとも言い、管理的側面が非常に強い。

「外的報酬」で動機付ける手段もある。
通称「キャンペーン」と呼ばれるそれは、目標に対する営業マンのランキングを掲示し、上位者には金銭報酬が支払われるのだ。金銭報酬や競争意識で営業マンを動かす仕組みだ。
興味深いのは、R社のキャンペーンは単なる外的報酬に留まらず、社内での純粋無垢な「称賛」を生み、「達成感」「成長感」といった「内的報酬」に繋がっている点だ。
そして、ここには管理の感覚はあまりない。「キャンペーンをがんばるぞ!」と決めるのはメンバー自身であるからだ。

要は、バランスだと思う。

ミニマムマストについては管理しなければならない部分もある。管理される経験を通して自己管理手段が習慣化され、成長する。
個人やチームのノビシロ部分については管理せずキャンペーンをうまく張り、責任を移行して主体性を醸成していきたい。

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