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【あなたも荒川放水路博士!クイズラリー】総距離80km超のスタンプラリーを2日間で歩いてみた件【後編】

いよいよこのスタンプラリーも後半戦に突入です。

前回の記事はこちらから。

前半では開始時刻が遅くて最後の方は暗闇の土手を歩くことになってしまったので、二日目の今日は2時間ほど早くスタートすることにしました。

今日歩くルート

ルートの起点となるのは前回と同様に荒川に架かる西新井橋です。

今日は黄色で囲った部分のチェックポイント(赤ピン)を全て取りに行きます。

西新井橋から右岸側の土手を西へ西へと進み、東京都板橋区と埼玉県戸田市に架かる笹目橋から左岸へ渡って折り返し西新井橋に帰ってくるというのが今日のルートです。

この【あなたも荒川放水路博士!クイズラリー】という催しの詳細やルールなんかは前回の記事に詳しく書いてあるのでそちらを参照してください。

それではさっそく2日目のスタンプラリースタートです。


スタンプラリー挑戦当日(2日目)


午前9時40分頃
荒川土手に到着。今日も恨めしいぐらい綺麗な青空と、予想最高気温36℃というゾッとするような暑さが行く手を阻む。

容赦なく照りつける日差し

土手というのは基本的に日光を遮る場所がほとんど無いものなので、熱中症対策だけは本当にしっかりしなければ命の危険すらある。

【千住桜木之景】荒川之下流三十景その十五

午前9時50分
1つ目のチェックポイントにたどり着いた。

【千住桜木之景】荒川之下流三十景その十五

まだ10時前だというのにとんでもなく暑い。今日は水を2.5リットル分背負ってきたけれどこれで足りるのか心配になってくるぐらいの暑さだ。毎年の常套句になってきているような気がしないでもないが、今年の暑さは狂ってる!

⑫いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

午前10時24分
続いてのチェックポイント、ゴミ拾い看板。

⑫いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

看板の後ろの木陰で昼寝したら気持ちよさそうだ。

もう少し涼しくなってきたらキャンプ道具を一式自転車に積んで近場のキャンプ場で1日中のんびり過ごしたいなあと思っていて、どこかあまり人の来ない静かなキャンプ場はないものかと最近よくGoogleMapを彷徨っています。

【新田之景】荒川之下流三十景その十九

荒川に架かる橋の中では新しい橋で五色桜大橋という名前で、上下二層構造になっていて上下とも首都高が走っている。

五色桜大橋

この橋も荒川に架かる橋の中では結構好きな橋でこの大きな2本のアーチが象徴的で格好良いのですが、この周辺は他に強い光源が無いので夜間のライトアップがとても綺麗です。

五色桜大橋ライトアップ  著作者: TAKA04さん CC BY 2.1 jp
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Goshikizakura-o-hashi.jpg

午前10時43分
五色桜大橋を後ろに見ながらしばらく進むと【新田之景】が見えてきました。

【新田之景】荒川之下流三十景その十九

順調にスタンプをゲットしていきます。


⑭いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

午前10時55分
鹿浜橋のたもとにあるゴミ拾い看板に到着。

⑭いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

この鹿浜橋を渡って土手上を少し歩くとキッチンとれたてというカフェダイニングを併設している休憩スポットがあるのですが、こう暑いとキッチンとれたてに寄って涼しい屋内でソフトクリームが食べたくなる。

【岩淵之景】荒川之下流三十景その二十一

午前11時10分
右手に荒川、左手に隅田川を見ながらまたひたすら歩いていくと次のチェックポイントが見えてくる。

【岩淵之景】荒川之下流三十景その二十一

【岩淵之景】に到着。この辺りまで来るともう目の前にずっと岩渕水門が見えている。

岩淵水門と隅田川

この荒川下流域においてランドマーク的な水門だし遠くから見てもとても立派で、下流域の治水は任せろ!と言わんばかりの佇まいだ。

【クイズ】荒川知水資料館amoa

午前11時22分
荒川知水資料館amoa前に到着。

岩淵水門を通過する度に土手の上から何度も視界に入っていたamoaの中にやっと入れる!と意気揚々と入口に向かうとそこには、

【クイズ】荒川知水資料館amoa

休館!!?

どうやら休館とのことで中に入ることができなかった…。事前に営業日カレンダーを確認してこなかった自分が悪いのだけれどまさか休館とは。

この荒川知水資料館amoaはかなり展示資料が充実していそうな施設だっただけに非常に残念でした。また折を見て再訪してみたいとおもいます。

本当ならamoaの中に入って休憩がてら小一時間ぐらい見て回るつもりだったので、少し時間が前倒し気味になってしまった。

なので旧岩淵水門に降りて見学してから次のチェックポイントへ行くことにした。

旧岩淵水門東詰

大正期に立てられた古い水門だけれど塗装が綺麗なこともあって、まだまだ現役感を醸し出している立派な水門だった。対象的に橋の欄干部分のコンクリはさすがに年季を感じた。

旧岩淵水門

旧岩淵水門を渡った場所から(さっきとは逆側)見ると現岩淵水門のフォルムがとても綺麗に見える。これだけの川幅に流れる水をあの3枚のゲートで堰き止めるのだから改めてその凄さや堅牢さを感じずにはいられない。この3枚のゲート、1枚につき214トンもあるそうです!想像を絶する重さですね。

岩淵水門

この旧岩渕水門(赤水門)と現岩渕水門(青水門)の歴史なんかを色々と調べていたら、現岩渕水門の建設記録映像を見つけた。

それがこちら

思わず一息で全編見たぐらい興味深いシーンの連続でとても資料価値の高い映像だった。

特に、水門の基礎を川の中に作る為にケーソン工法というやり方をしているのですがこの映像資料でその工法の全容を見ることが出来て、今まで水門や橋梁の基礎ってどうやって作っているんだろうという疑問が一気に解消しました。

工事が進むにつれてケーソン(作業室)が下へ下へと下りていくとともに作業室内の気圧も上がり(映像の中で確認できるだけでも3.7気圧まで上げられている)、その作業の過酷さなんかも見れて凄い工事だったんだなというのが垣間見れる。

⑯いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

午前11時45分
少し道から逸れてグラウンド脇に立っているので少し見つけにくいスポット。

⑯いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

次のチェックポイントは赤羽駅前なので、土手から一般道を歩いて一路赤羽駅を目指す。ここから約2kmほどの道のりだ。

【クイズ】カフェ&ネオ大衆new‐mon

午後12時7分
赤羽駅前にあるクイズスポットのカフェ&ネオ大衆new‐monに到着。お店でビールの一杯でも煽りたいところだけれども、そんな欲望をぐっと飲み込んでクイズに答えたらすぐにお店の前から立ち去る。

【クイズ】カフェ&ネオ大衆new‐mon

ちょうどお昼時ということもあり、駅前ロータリー付近はとても賑やかだった。

赤羽駅西口ロータリー

僕だけ汗だくでしかもちょっと熱中症になったっぽく軽い頭痛を感じながらよろよろとお店の前に到着。手早くクイズに正解してまた土手の方へ引き返す。

【浮間之景】荒川之下流三十景その二十五

午後12時58分
赤羽駅から土手に戻ってきた。そろそろお腹も空いてきた。

【浮間之景】荒川之下流三十景その二十五

ちょうどこの【浮間之景】の看板の近くは県境が面白い形に入り組んでいる。浮間公園に水を引き込むような形で埼玉県境が荒川を越えて東京都側に伸びているのだ。

歪に侵食している埼玉県境

そうお気づきのとおり、もともとの荒川の流れにそって県境が引かれていたことがこの不自然に伸びている県境のルーツということらしい。

⑲いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

午後1時9分

⑲いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

⑳いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

午後1時17分

⑳いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

ゴミ拾い看板の画像が続いてると一瞬同じ場所か!?って、編集してる自分でも思うのでたぶんこの記事を見てる人はもっとそう思っているに違いない。

【クイズ】板橋区立リサイクルプラザ

午後1時26分
自宅から持ってきた飲み物2.5リットルが早くも尽きた。

【クイズ】板橋区立リサイクルプラザ

ちょうどいたぷら(板橋区立リサイクルプラザ)の入口に自動販売機があったので水分補給をしつつ腰を下ろして休憩することにした。

いたぷら入口

入口脇がグリーンスポットになっていてそこに腰を下ろして休ませて貰いました。緑に囲まれているだけで心なしか清涼感が増す気がした。

【舟渡之景】荒川之下流三十景その二十七

午後1時34分
赤羽駅前に到着した辺りから続いていた頭痛はいつの間にか消えていたのだけれど、今度は足がかなり重たくなってきた。やっぱり熱中症っぽい。

【舟渡之景】荒川之下流三十景その二十七

【新河岸之景】荒川之下流三十景その二十九

午後1時57分
やっぱり日陰でちょっと休んだほうがいいのかも知れないなと思いながらスタンプをゲット。

【新河岸之景】荒川之下流三十景その二十九

次の目的地の板橋区郷土資料館までの道のりが果てしなく感じる。ここからの区間が今日一番の難所かもしれない…。

【クイズ】板橋区立郷土資料館

午後2時26分
1つ前のチェックポイントから延々と30分以上歩いて、やっとの思いで板橋区郷土資料館に着いた。土手からここまでの道のりが本当にしんどかった。こんなにコース(土手)から外れた場所をチェックポイントに選定した人を少しだけ恨んだ。

そして到着した資料館の入口には、

【クイズ】板橋区立郷土資料館

休館っっっ!!!ありがとうございました!!!!!

知ってた、なんとなく知ってた!さっきamoaが休館だったからさ!!

テンションがだいぶ下がり気味だったのでここで食事休憩することに。郷土資料館のすぐ隣には公園が併設されていて、園内のため池でおじさんたちがゆるゆると釣り糸を垂らしながら世間話に興じている。とても長閑で静かな時間が流れていた。

近くの木陰のベンチテーブルに座って出かける前に家の近くのコンビニで買ってきた菓子パンを水で流し込んだ。

お腹が満たされたからなのか暑さでやられているからなのか、ベンチの上で少し横になっていたら20分ぐらい眠っていた。

ベンチで寝っ転がりながら見た空

目をつぶった顔に降ってくる木漏れ日が心地よかった。

【笹目之景】荒川之下流三十景その三十

午後3時24分
笹目橋を渡り1つめのチェックポイントにたどり着いた。ここが荒川之下流三十景の30番目の看板か~!と、ちょっと感動した。

【笹目之景】荒川之下流三十景その三十

そんな感動も束の間、今日のコースは折り返したばかりだしまだ半分もあるのか…。前半戦(前回)よりも確実に体力を持っていかれてる気がする。

【クイズ】BOAT RACE戸田

午後3時27分
ボートレース戸田のところまでやってきた。

【クイズ】BOAT RACE戸田

今日は開催日のようで人の出入りが多く賑わっている様子が遠目からでも窺えた。
レース場内には100円の入場料を入口ゲートで払うだけで入れる。中に入るとホントに目の前でボートレースが見れて迫力満点だし、場内には売店がいくつもあって勝負飯とビール片手にレースを見るのはとても楽しい。早く帰ってキンキンに冷えたビールで喉を虐めたい・・・。

【戸田之景】荒川之下流三十景その二十八

午後3時52分
ここ【戸田之景】のスタンプを無事取得したあとやっぱりなんか身体がダルいなとなり、土手斜面の草むらに横になって休むことにした。

【戸田之景】荒川之下流三十景その二十八

目を瞑って草の上を走る風の音を聴いていたらあっけなく寝落ちしていた。

【三領之景】荒川之下流三十景その二十六

午後4時51分
ちょっとずつ日が傾き始めた。

【三領之景】荒川之下流三十景その二十六

残りのチェックポイントは10箇所を切っているのだけど、距離的にはまだ15kmぐらい歩かないといけない。早く帰りたい。

【クイズ】三領水門メモリアルパーク

午後4時55分
ここ三領水門メモリアルパークは何度も近くを通っているんだけれども釣りをしている人を見かけるぐらいで、なんだか廃れていて寂しい。

【クイズ】三領水門メモリアルパーク

敷地の中はレンガタイルが敷き詰められているんだけど、ボロボロで色も剥げたりしていてそれがまた良く言えば廃墟感を醸し出していて雰囲気はある。
この三領水門メモリアルパークの成り立ちをネットで検索してみたけどいまいちそういった謂れが見当たらなく、スケボーがうざいとかそういうのが目についた。

⑱いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

午後5時4分
こうしてひたすら2日間歩き続けているけどゴミ拾い看板はおろか、荒川之下流三十景の看板も僕以外誰一人写真に撮ったりしている人を見かけない。

⑱いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

世界中でこのスタンプラリーをやっているのもしかして自分だけなのかもしれないという勘ぐりに苛まれる。

【領家之景】荒川之下流三十景その二十二

午後5時51分

荒川之下流三十景その二十二

【クイズ】足立区都市農業公園

午後5時57分
キッチンとれたてのすぐ横に併設されている農業公園。到着時間が遅くてキッチンとれたて同様すでに閉園して中に入れなかった。しかも写真を取り忘れた。

さっさとクイズに答えて30スタンプを回収して次を急ぐ。いよいよ日が落ちてきた。

ちなみにこの辺りは夕焼けの名勝らしく、確かにとても夕日が綺麗に見えて思わず写真を撮った。

【クイズ】足立区都市農業公園 のすぐ目の前の夕日

⑮いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

午後6時14分

⑮いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

⑬いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

午後6時40分
もう間に合わない日が落ちてしまう。人は同じ過ちを繰り返す生き物だ。

⑬いつでもどこでもゴミ拾い(看板)

行きしなに見た五色桜大橋もライトアップを始めている。

夕暮れと五色桜大橋

【扇之景】荒川之下流三十景その十八

午後6時47分
完全に日が落ちた。

【扇之景】荒川之下流三十景その十八

対岸の右側奥の方に見えるピンク色に光っている観覧車は、東京都内唯一の区立遊園地あらかわ遊園のシンボル的な観覧車だ。


【本木之景】荒川之下流三十景その十六

午後7時8分
ついに最後のチェックポイントにたどり着いた。

【本木之景】荒川之下流三十景その十六

前回よりは1時間早くゴールできているのだけれど、結局日が落ちてしまった。とはいえ今日は1つの取りこぼしもなく無事に終わることができたのは進歩!チェックポイントの写真は1箇所取り忘れたけどね(足立区都市農業公園 )!

まあ、怪我もなく無事にゴールできたので結果オーライだ。よくやった自分。


後半ルート(2日目)まとめ

以下が今日のリザルトです。

赤色線が今日歩いたルートになります

※タイムは移動時間のみの積算で休憩時間等は含みません。

あらためて歩いた軌跡を見てみるとやはり赤羽駅前板橋区立郷土資料館のチェックポイントに寄ったことで大きく時間も体力もロスしたんだなというのが窺える。板橋区郷土資料館なんてもうちょっと歩いたら成増ですよ!どうかしてる!!

と、愚痴っているものの後半ルートの総距離はほぼほぼ当初の想定通りの距離に収まった。前半ルートもおおよそ43km前後なので、ルート全体の総距離は86km前後といったところだろう。

体力と足腰に自信があって夜通し歩こうと思えば1昼夜で全部のチェックポイントを取り切ることも可能といえば可能だ(危ないので絶対にオススメはしないけれど)。

【あなたも荒川放水路博士!クイズラリー】

まあ無理をしなくても今から毎週末少しずつチェックポイントを周るだけで(イベント終了が10月31日までなので)イベント賞品に応募できるだけのスタンプは充分溜まる。ここ数日一気に秋めいて散歩がしやすい気候になってきたので、このタイミングでイベントに参加するのがちょうど良い頃かもしれない。

詳しいルールなんかは前回の記事にまとめて記載してあるし、以下のリンクから公式ページに飛んで公式LINEに登録すれば簡単に参加できるので、秋のお散歩がてらスタンプ集めをしてみてはいかがでしょうか。


スタンプの取得状況

全部のチェックポイントを周り終えた後のスタンプ数は700スタンプになりました。

スタンプ取得状況

700スタンプのうち、320スタンプは既に賞品の応募に使用した分です。

そして補足としまして、最終的な未取得スタンプの状況は以下のようになっています。

未取得スタンプ

未取得状態のままになっている5個のスタンプは体験参加専用のスタンプとして設定されているようです。

この体験参加専用スタンプを取得するためには、学校・団体単位で施設の見学・体験やオンライン学習に参加する必要があります。一般の個人参加には対応していないものなのでこれら5個のスタンプは今回取得対象からは除外しています。


さいごに

このスタンプラリーに参加してみようと思った最初の動機は、散歩のついでに周れそうで気軽に参加できそうだったからでした。

けれど実際2日間かけてじっくり歩いたことで普段は自転車で通り過ぎていて見過ごしてしまっていた新たな発見もいくつかあったし、この【あなたも荒川放水路博士!クイズラリー】を朝から晩まで1日じゅう周りながら感じたのは、荒川土手が荒川下流域一帯に住む人たちの生活と非常に密着しているエリアだということ。

リバーサイドの風景

朝夕は通勤通学で自転車を漕いでいる人をたくさん見かけるし、僕のように散歩をしている人たち、少年野球や少年サッカー、昼寝、ジョギングであったり、この荒川土手の維持管理・整備を仕事にしている方たちなど本当に様々な目的のもとここを訪れている人がいる。そして、日常のルーティーンにこの荒川土手が僕も含め必要不可欠な場所なんだということを今回あらためて実感させられた。とにかくあちこちに生活の匂いが漂ってくるのだ。

右岸側の町並み

だからこそ、それだけ大事な生活の場だからこそ荒川の治水事業の変遷やクリーン活動などに日頃からもう少し目を向けて理解を深めるきっかけに自ら触れていくことも大事なのではないだろうか。今回の【あなたも荒川放水路博士!クイズラリー】に参加したことはそういった意味でまさに意義のあることだった。

いつでもどこでもゴミ拾い活動を知ったことや、新旧の岩淵水門の成り立ちといった治水の歴史、荒川に架かる何本もの橋。昔も今も都市計画と治水は切っても切れない課題だということを象徴するこれら構造物の数々。

そもそも荒川放水路(通称:荒川)に”放水路”と名が付いているとおり、人工的に開削された人工河川だということを知らない人も意外と多い。

河川敷を含めたあの広さを人工的に22kmも掘り進んだのだから、一度でも荒川河川敷に降り立ったことがあるならその壮大さが分かるのではないだろうか。

至るところに張り巡らされた水門と広大な河川敷

今回のスタンプラリー【あなたも荒川放水路博士!クイズラリー】とはまさにその、岩淵水門から河口まで全長22kmの荒川放水路が完成してから100周年を記念して行われているイベントだ。

そして、それと同時に荒川放水路がこの100年間一度も決壊していないということにこそ、荒川下流域を生活圏としている人々にとっては大きな意味がある。

資料館にはことごとく振られまくった2日間だったけれども、実際に荒川下流域を歩いて荒川ロックゲートを含め様々ないくつもの水門を見たり、地形の複雑さだったり高低差や川の表情といったものをこの目で見て、改めてフィールドワークの大切さと面白さを思い出すことができた。こればかりはPC画面やスマホとにらめっこしていては絶対に実感できない。足で稼がなければ得られない生々しい、剥き出しの自然と近現代文化との闘いの歴史がそこかしこに重層的に存在しているのを今回この目で確かに見ることができた。そんな2日間でした。

旧岩淵水門(赤門)

猛暑の中、次のチェックポイントを目指して黙々と歩きながら「自分何やってんだろう…」という言葉が何度も頭をよぎったし、誰に頼まれたわけでもないのにこうやって記事をこさえながら「毎晩毎晩誰のために何を書いているんだろうか…」という疑問を抱えながらnote記事を書いていた。けれどもこれは僕にとってきっと2024年夏休みの自由研究の発表なんだ!ということに考えが着地して全てが腑に落ちた。

2日間とも土手から眺めた夕焼けは実に綺麗で、人工的な構造物と自然のコントラストがどうしてこんなに胸に迫るぐらい美しく感じるのか。それはもしかしたら、自然との共生・調和を勝ち取ってきた先人の想いや記憶が脈々と僕らのDNAに受け継がれているからなのかもしれない。

荒川放水路に落ちる夕日

最後まで僕の2024年度「夏休み自由研究発表会」にお付き合い頂きありがとうございました。スタンプラリーやろうぜみんな!

たこまりね




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たこまりね
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