【販売の教科書】 スタッフ育成に役立つ“ラベリング”
私が販売職としてその店舗のマネジメントを任せられていたとき、スタッフ育成に有効だった方法の一つを記しておきます。
それは“ラベリング”と呼ばれるものです。
「ラベリング」とは、ある人物対して、特定の出来事を判断基準として、「この人は~だ」と評価を固定する行為として使われることばです。
つまり、ラベル(レッテル)を貼るということ。
なぜこれがスタッフ育成に役立つのか。
例えば、
スタッフAさんに対して、ここまで安定的に出来るようになってほしい(B)という思いがあったとします。
Aさんは(B)に対して出来るときもあるけど、安定かつ継続的にはできていないことが多い、そんなときに有効です。
具体的な方法としては、
(B)についてAさんが出来ているときに活用します。
「Aさんて(B)が得意だよね」
「いつも(B)に気づいてくれるよね」
そんな風にラベルを貼るのです。そうするとAさんは、
「自分は(B)ができる、気づける」というラベルに合わせた自分になろうと心理的に思うのです。
一度意識してできるようになると、その後も継続してできるようになる(ための努力をしようとする)ので、スタッフ育成にとっても役立つのです。
部下や後輩に「これを継続的にできるようになってほしいな」そんなふうに思っている育成担当者の皆さまには、ぜひ意識してみると良いかと思います。
※ただし活用する側は、しっかりと相手の行動に着目しておく必要があることと、抽象的な内容のラベリングは効果を発揮しません。
相手が、自分のことを見てくれていると感じて初めて有効となるので、活用には注意しましょう。