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ほんとおさけ

公園で、ほんとおさけしてきました。
喫茶店で珈琲を飲みながら本を読むように、お酒を飲みながら本を読むのだってとても素敵なことだろうなと、お酒をこよなく愛しているわたしは、以前から夢みていました。そして、公園で読書が心地よいということは体験済みです。
大好きなこと、心地よいことを繋ぎあわせると、それはもう幸せだということも知っています。それならば、公園にて、本を読みながら大好きなお酒を飲みましょうということになりました。
お酒はもちろん日本酒というのはわたしの中での決定事項でしたので、ストックしていたとびきり可愛いカップ酒をリュックに忍ばせました。さて、ここで大切なのは、一体どの本を選ぶのかということです。本棚を見れば、いわゆる「積読」となっている本が積み木のように積みあがっています。しかし、それでも、わたしは日本酒を片手にとなると、あの大好きな本を読みたくてたまらなくなってしまったのです。遠野遥さんの『破局』です。公園で、お昼間から、日本酒を片手に、『破局』を読む。想像しただけで、ぞくぞくしてしまいます。最高です。珍しく既に2回読んでいることはここでは気にせずに。自分がやってみたいこととどきどきすることを実現させる記念すべき瞬間は、やっぱり自分がとびきり最高な気持ちになれるのが一番いい。なので、2回読んだけれど、『破局』をリュックに大切にしまいました。
お酒のおとも、本当はほたるいかの素干しにしたかったのですが、本を汚すことはできません。そこで、ラグノオさんのりんごスティックにしました。大好きな青森に想いを馳せることのできる大好きなお菓子です。日本酒とお菓子の組み合わせも最高です。
こうしてわたしが夢見ていた、ほんとおさけを、池のある公園で実現させました。(わたしは池のある公園が大好きです。)こんなにも自分の好きと一緒にのんびり心地よい時間を過ごしてもいいものなのかと不安になってしまうくらい、幸せな時間でした。
これは、いいです。本当に最高です。「ほんとおさけを、公園で」これは、しばらくわたしの休日の楽しみになりそうです。早くも次の週末が待ち遠しい。
ちなみにですが、今日公園で読んでいた遠野遥さんの『破局』の中で、とびきりお気に入りの場面があります。それは、主人公が悲しみについて考えを巡らせる場面。少しだけ主人公のことが分かったような気がしたかと思えば、ますます分からなくなったような気もするし、不思議な気持ちになってしまうそんな場面です。そして、その不思議な気持ちをずっと抱えたまま読み終えるのですが。ふと思い出すのは、この悲しみについて考えを巡らせる場面なんです。自分の中で上手く整理することができないこの不思議な感覚がたまりません。困った。また、お酒が飲みたくなってしまいました。

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