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異国の旅エッセイ

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海外旅エッセイの集積。
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記事一覧

マカオのカジノで、5万円分の「夢」を見た話

マカオのコロアネ島に、ハクサビーチという黒砂の浜がある。その夕暮れ、僕はビーチ沿いにある…

手塚 大貴
6日前
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香港の茶餐庁は、ドラえもんの四次元ポケットみたいだ

今回の香港の旅は、5年前と同じく、香港エクスプレス航空の深夜便で行った。 夜明け前の香港…

手塚 大貴
11日前
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あの頃の香港は、これからもずっと心の中で生き続ける

いまも忘れられない、香港の光景がある。 たとえば夜、九龍の街中を走るネイザンロードに、鮮…

手塚 大貴
2週間前
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初の旅エッセイ集『旅の空から降ってきた』、販売を開始しました!

本日12月24日、僕にとって初めての旅エッセイ集『旅の空から降ってきた』の予約販売を開始しま…

手塚 大貴
1か月前
66

異国の旅は、どんな自分も素直に認めてあげられる場だと思う

気づけば、30ヶ国以上もの国々を旅してきて、だいぶ旅の経験は積んだはずなのに、いつまでも自…

手塚 大貴
2か月前
55

旅先で移動する時間って、なぜだか心に残っていく

旅というものを、「滞在する旅」と「移動する旅」の2種類に分けるとしたら、この秋に旅したト…

手塚 大貴
2か月前
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トルコの旅で心惹かれたのは、たった一杯のチャイだった

遠い太鼓に誘われたわけでも、ミッドナイト・エクスプレスに乗ったわけでもないけれど、この秋、初めてトルコへ旅に出た。 大都市イスタンブールから、黒海地方の町々へ。ずっと行ってみたかったトルコは、思わず心を動かされるような、美しい風景や人々との出会いで溢れた国だった。 そんな旅から帰ってきて二週間近くが経ったいま、ふっと思い出す光景がひとつある。 それは、一杯のチャイのある光景だ。 チャイとは、トルコで飲まれている紅茶のことで、ミルクは入れずに、好みで砂糖だけを入れて飲む

紙が好きだから、旅のエッセイ集を作ることにした

この秋の日、郵便受けを覗いたら、フランスから一通の封書が届いていた。 なんだろう、と思っ…

手塚 大貴
4か月前
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心の中でシャッターを切った、旅の風景のこと

旅に出たら、心の動かされた風景は、なるべく写真に撮っておきたい、と思う。 もちろん、自分…

手塚 大貴
4か月前
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パリで1番好きになった、エッフェル塔のある風景

この夏、パリを旅していて、好きになった光景がひとつあった。 僕は16区のパッシー地区に泊ま…

手塚 大貴
5か月前
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パリの人の温かさに触れられた、小さなホテルの話

パリに着いた最初の日、ホテルにチェックインした後、夜の凱旋門を見に行った。 ところが、シ…

手塚 大貴
5か月前
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グリーンランド経由パリ行きで感じた、「窓側の席」の至福

どんなに長距離のフライトでも、飛行機に乗るときは、窓側の席に座るのが好きだ。 とはいえ、…

手塚 大貴
6か月前
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ドイツのケルンでは、アルトビールを注文してはいけない

異国を旅していると、たまに、思いがけないピンチに遭遇する。 飛行機の欠航に見舞われること…

手塚 大貴
7か月前
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オランダの旅でミッフィーが気づかせてくれた、「ぬい撮り」の面白さ

何年前かの春、山梨へ桜を見に行ったときのことだ。 美しく咲き誇る桜にカメラを向けていると、少し離れたところで、可愛いクマのぬいぐるみを手にして、桜をバックに写真を撮っている若い女性がいた。 彼女はいわゆる、「ぬい撮り」をしていたのだ。 すると、その光景を不思議そうに見ていた中年の女性が、小馬鹿にしたような口調で言った。 「いい大人がぬいぐるみで写真撮ってるなんてねぇ……」 それを横で聞いていた僕は、その若い女性に聞こえてしまうような声で言う無神経さに腹を立てたが、内