赤い宝石と自然回帰
加工食品が当たり前のように出回っている中、カニ風味やホタテ風味のかまぼこがコピー食品だと言われているが、コピー食品の巧妙な技はその程度ではない。
卵は、白身であろうと黄身であろうと、熱湯に入れれば熱による変性によって、固形化しますよね?
X(旧Twitter)に投稿された動画で、コンビニのビビンバ丼に載せてある卵の黄身を沸騰したお湯の中に入れたら、絵具を溶かしたような反応を起こしているものがインプレッションされた。
コメント欄の反応は言うまでもなく、恐ろしい!!
栄養補助食品や特別治療食品を販売している、ある大手の調味料メーカーでも、卵かけごはんもどきの商品があり、原材料は卵や醤油といった自然なものとは全くもって違うもの。
いくら仕事が忙しくて帰りが遅くなり、御飯を作る手間を減らしてあげたいとのニーズに応えた食品であろうと、あまりにも人工的なのはどうか?という話。
コピー食品は、昭和50年代後半に話題になっていた時期があった。
どちらが本物でどちらがコピー食品か?
ぱっと見、区別が付きにくい…
特にいくらがそう感じるのは私だけでしょうか…
どのように巧妙な手口がなされているのか?
結論を言うと…
外膜…アルギン酸ナトリウム
基材…カラギーナン、ローカストビーンガム、アラビアガム
目玉…油、色素(コチニールなのか?着色料なのか?)
(この他に、塩化ナトリウム、ゼラチン、鮭抽出液etc…)
それで、何故、いくらのコピー食品が出回ったのかというと?
偶然の副産物として、ある化学会社が接着剤用のカプセルを開発した時に、人工イクラ作りにチャレンジしたことが事の発端でした。
外膜にはアルギン酸ナトリウム。
アルギン酸は海藻類に含まれる食物繊維であり、海藻からアルギン酸を抽出してナトリウムで中和したものがアルギン酸ナトリウムになります。
アルギン酸ナトリウムは、マグネシウムイオンやカルシウムイオンを添加すると、ゲル化する性質があります。
この性質を利用して、コピー食品のいくらの外膜が出来上がります。
基材で主に使われるのはカラギーナンであり、こちらも海藻由来の材料。
ゲル化剤、増粘剤として用いられます。
しかし、海藻由来のゲル化剤とは言うものの、安全性が問われています。
カラギーナンは人の消化管では殆ど分解できないと言われています。
それだけではなく、下痢を引き起こすことが懸念されたり、発がん性も疑われています。
そして、目玉に用いられる油は。。。
ここは察しが付くでしょう?
こいつらの嘘を暴くには?
本物のいくらと、コピー食品のいくらは、栄養組成そのものが全くもって違います。
いくらは卵であることから、主な構成成分は蛋白質であるが、コピー食品のいくらには、蛋白質が殆ど含まれていません。
これは、熱湯をかけたり、熱湯に入れたりすると見分けが付きます。
本物は熱によって白く変化し、鮮やかな赤色が失われます。
一方、コピー食品は、色に変化は見られず、お湯の表面に油が浮きます。
この他に、皮の硬さが違うだの、転がすと目玉が動くのがどちらか?との情報もあるけど、信憑性があるのは、熱湯を用いる方法しかないでしょう。
いくらの栄養
いくらに含まれる100gあたりの三大栄養素は以下の通りです。
炭水化物…272㎉
蛋白質…32.6g
脂質…15.6g
コレステロールが高いだの騒がれていましたが、もともと卵なので蛋白質が豊富です。
因みに、100gあたりの塩分量は2gを超えているので、高血圧の原因と言われています…が、海水由来の塩分が含まれているということは、ナトリウムだけではなく、カリウム、カルシウム、マグネシウムが含まれていることが考えられるでしょう。
しかも、いくらに含まれる脂質には、EPA、DHA、パルミチン酸、パルミトレイン酸が含まれ、この中でもEPA、DHAが豊富に含まれています。
…となると、いくらを食べる=脂質異常症でもないんですね。
この他の栄養素には以下のものが含まれます。
レチノール
ビタミンB1
ビタミンB2
ナイアシン
ビタミンB12
葉酸
パントテン酸
ビタミンD
ビタミンE
カルシウム
カリウム
リン
マグネシウム
鉄分
亜鉛
銅
マンガン
アスタキサンチン
ビタミンC、セレンが含まれていないので、鮭、色とりどりの野菜と併せて食べると、幅広い栄養が摂れるようになるのです。
アスタキサンチンやビタミンEが含まれているということは、それだけ抗酸化作用が強いことが解りますし、現代人に不足しがちな亜鉛やマグネシウムの補給源にもなります。
ビタミンB12がかなり多く含まれているので、葉酸と摂ることで、悪性貧血を予防したり、認知症や循環器疾患を予防することにも期待があります。
高級食材のいくらですが、その価値は味だけではなく、栄養素にも言えることなんです。
海産物の汚染が問題となるこの頃
ブリやマグロといった大型魚は水銀中毒の原因といわれ、魚からの栄養を摂るには小型のものが良いと言われています。
また、サーモンは生食できるように、衛生管理が徹底された環境の中で養殖されています。
しかし、養殖となると魚にとって環境は良いとは言えず、餌そのものが汚染されていたり、魚そのものに遺伝子組み換えの認可が下りている等、魚介類も安全性を問われています。
いくらはふ化すると鮭の稚魚となって生まれ、川から大海へ旅立ちます。
稚魚は海で何年か過ごすことにより成長を重ね、遡上します。
海や川に汚れがなければ、当然、魚にも毒物が含まれず、魚そのものの栄養を安心して摂ることが出来ます。
しかし、川には生活排水や工業用水が流し出され、水質汚濁に至っています。
川が汚れれば、遡上を妨げることになり、魚の収穫とともに、いくらの収穫量も減ってしまうわけです。
食品添加物がコワい…
歯磨き粉がコワい…
界面活性剤がコワい…
食の安全とともに、香害、経皮毒が騒がれ、SNSでもその恐ろしさを物語っているものを多数見かけます。
人体に影響を及ぼす化学製剤の代表的なものには次のものが挙げられます。
硫酸
スルホン酸
ラウレス
パラベン
フェノキシエタノール
ソルビン酸
シャンプーや化粧品、洗剤等には様々な化学製剤が使用され、経皮による発癌性にも不安を感じずにいられないかと思いますが、これらが生活排水で川に流されれば、そのしわ寄せを受けるのが、水中の生き物たちです。
また、その汚れを取るために、強力な消毒をしなければならないとなると、水道水の残留塩素の問題に繋がります。
一度汚れてしまったものを元通りにすることは、今日明日と出来るものではありません。
普段から、ジャンクフードばかり食べていて、脂っこいもののが当たり前となると、調理に用いた器具や器を洗浄するときに、洗剤を使わないと中々油汚れが落ちません。
そう考えると、食の欧米化は環境面でも悪影響を及ぼしていると考えられます。
北海道のある地域では、下水の整備や川のゴミ拾い等の環境整備により、成長した鮭の稚魚が遡上出来る環境を整えて、昔の状態を取り戻したところがありました。
川の環境改善が、自然産卵した魚の遡上が増える事に繋がり、哺乳類や鳥類の餌になり、その後、小動物や昆虫類、微生物によって分解されて土の栄養となるように、ごく自然な食物連鎖をすることになります。
自然の仕組みの元で人は生かされる…
自然の運行を第一とし、与えられたもの(自然環境)を私物化しないからこそ、本来備わっている恒常性や免疫力を発揮できるのだろう。