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認知症の人の数は、果たして増加しつづけるのか?
認知症人口の将来推計について、参考までに最新の情報に基づいた考察をしてみました。
近年の研究において、我が国も他国と同じように認知症の実数が減少する可能性が示唆されています。
2022年に東京大学から、我が国の認知症の人の将来推計が発表されました。2016年に510万人であったところ、2043年の予測値は465万人に減少するとの予測が発表されました。この研究は、権威ある医学雑誌「The Lancet Public Health」に掲載されています。 (東京大学プレスリリース) https://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/PR/2022/release_20220427.pdf
二宮教授の研究でも、2012年の我が国の認知症の有病率は15.0%でしたが、2022年は12.3%とすでに減少傾向となっています。2050年の認知症の人の推計値は、2017ー18年調査では797万人であったのが、今回の調査で586.6万人に200万人も下方修正されています。
(内閣官房 認知症施策推進関係者会議 第2回資料「認知症及び軽度認知障害の有病率調査並びに将来推計に関する研究」) https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ninchisho_kankeisha/dai2/siryou9.pdf
同議事録
以下、認知症施策推進関係者会議第2回議事録(P23-)より要約しました:
調査結果(2022-2023年)
MCIまたは認知症の有病率: 27.8%
MCI: 15.5%(2.5%増加)
認知症: 12.3%(2.7%減少)
2012年厚生労働省報告
MCI: 13.0%
認知症: 15.0%
有病率低下の可能性要因
MCIから認知症への進展が低下した可能性
生活習慣の改善や健康意識の向上
喫煙率の低下
中年期から高齢期の生活習慣病管理の改善
高血圧や糖尿病、脂質異常の管理の改善
健康意識の向上
健康に関する情報や教育の普及
1.2.の資料において、将来認知症の人の数の爆発的な増加は起こらないと考えてよさそうです。
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