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‟泊まることが旅になる”:Grand Hotel Tritone Praiano (Italy)

『世界一美しい海岸』と呼ばれるアマルフィ海岸は、主に断崖絶壁の海岸線に沿って魅力的な小さな町や村が点々と存在しています。世界のあちこちから観光客が後を絶たない大人気の景勝地、アマルフィの元修道院ホテル:Hotel Luna Conventなど、アイコニックな5ッ星ラグジュアリーホテルも沢山あります。

ただし、年間通して観光客がやってくるため、アマルフィ海岸エリアは全体的にホテル価格が高め!更にアフターコロナのオーバーツーリズムで更に高騰中。バジェットホテルでさえも、イタリアの他都市より2割り増しくらいになっています(2023年10月データ)。

そんな中、これはコスパ的に◎◎◎じゃない?と思ったのが、今回ステイしたGrand Hotel Tritone Praiano。格付けとしては4ッ星なのですが、TravellinGorgeous®でも幾度かお伝えしている通り、国や格付け機関によってホテルの星というのは基準がバラバラ。星の数だけで決めつけるのはナンセンスなのですよ。こちらのホテルはハード面で足りない所があるくらいで(フィットネスジム、室内温水プール、バスタブ無しの部屋がある)、5ッ星と言っても良いんじゃないの、というレベル。他は、ソフト面を含めて文句なしの素晴らしさ。

そもそも、断崖絶壁に建てられている構造上、ホテル内の移動だけでそこそこの運動量になります。ジムなんていらないでしょうよ。プライベートビーチに、眺めの素晴らしい海水プールが2か所もあるんだもの、真冬じゃなければ室内の温水プールで泳ぐ人なんていないでしょうし。

1957年にGiuseppe Gaglianoがこの土地に造った小さなファミリーホテルは、幾度の増改築を経てラジュグアリーなホテルになり、その複雑な構造からアミューズメント施設の様な楽しさも持ち合わせた、特異な宿となっています。広い敷地内の探索だけでもワクワク、ユニークな景色に沢山出会えます。これぞ『籠りたくなるホテル』であり、『泊ることが旅になるホテル』ということ。

まず駐車場(海岸道路沿い)脇にある小さな入口からエレベーターで降りて行くのですが、この不思議な構造からもうワクワク。エレベーターのドアが開くと、眩しいくらい光に溢れたロビー&レセプションが現れます。断崖に沿って建てられている故、ホテル全体が海に向かって大きく開けていてとにかく明るい!海の神:トリトンを冠にしたホテルだから、青と白を基調にしたインテリアも素敵。

客室は、全室が南向き窓ありのシービュー!広さはカテゴリによって異なれど、バルコニーまたはテラスが付いているのも◎。ティレニア海の水平線を、部屋からも眺められるという訳。

インテリアには、アマルフィ海岸の特産品を多く使用(ヴィエトリ・スル・マーレの陶器製品、ルフォリのタイルetc.)。細かいところまでアマルフィ海岸に拘っています。アメニティのボディケア製品は、カプリ島の有名ブランド:Carthusia/カルトゥージアに特注した柑橘系シリーズ(ずっと嗅いでいられるイイ香り~♡)、そしてベッドはシモンズ。

長いリフトを乗り継いで一番下の階まで降りればBeach Club。レストラン&バーに(料理レベル高し)、宿泊者専用のプライベートビーチ&海水プール。なんとPrivate Pier(宿泊者専用桟橋)も。ここから直接ボートに乗り込み、海へ出かけることが出きます。アマルフィなど近隣だけでなく、カプリ島へのツアーも毎朝催行してるんですよ。

プールは上階にもあり、ここも汲み上げた海水だから凄く浮く。泳ぎがあまり得意じゃない人でも◎。こちらのプールサイドにはバーとスパがあります。

レストランも◎!朝食は、テラス席のあるカフェレストランで朝陽を愛でながら。ビュッフェに並ぶケーキ&タルト類は、毎朝作り立て&焼き立てっていうのも素晴らしいじゃないですか?(イタリア人は朝ゴハンに甘いモノを食べるので)。

ディナーを提供するのはメインダイニング:La Cala della Lampare。ドレスコードは正装になりますが、ドレスアップする甲斐があるというもの。沈みゆく夕陽を眺めながら食事を頂けるテラス席は最高にロマンチックだし、お料理も地産地消がメインだし、サービスは素晴らしいし、言う事なし。食事の後にもうちょっと、という場合は、ロビーラウンジのバーでまったり。

敷地内にはレモン&オレンジ果樹園やワイナリーも!とにかく広くて複雑な構造の迷宮ホテル、ロビーから部屋まで2つリフトを乗り継がなきゃならないし、ビーチクラブまでは更に2つ乗り継ぐ必要があるし。最初は面倒かも~!と思いましたが、次は何に出会うのか、何処に出るのか、と、じわじわと楽しみの方が勝ってくる(笑)。おとな女子的には、景色も本物だし、洞窟なども造りものじゃない分、中途半端なテーマパークよりも全然楽しい訳ですよ。そもそもラグジュアリーだし。

プライアーノの町に出たければ、シャトルバスで送迎してくれます。街中に系列のレストランがあって、こちらはカジュアルな雰囲気ですがお料理はどれもこれも美味しかったー!

ホスピタリティは文句なしで、どのスタッフも素晴らしくフレンドリーでプロフェッショナル。レセプションに質問/相談すれば、即座に解決。そしてお掃除は、これまで泊ったことのあるホテルのうちでも一番かも?外出から部屋へ戻った時、ピカピカに磨き上げられたタイルの床を見る度に、毎回歓声を上げていたほど。

スタッフのレベルの高さは、創業以来ずっと変わらずオーナーファミリーが経営者で、一貫してファミリービジネスとしてやっているからこそでしょう。このレベルで、この室料で、宿泊客側には嬉しい限り。

辿り着くまでの道のりは、正直大変ですが、まぁそれはアマルフィ海岸にあるどのホテルも同じこと。大変な思いをしても来て良かったと思うホテル、そして再び行きたい&泊まりたいと思うホテルが、また増えてしまいました。

映像はTravellinGorgeous®チャンネルVol.87でご覧ください!

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おとな女子こそ旅に出よう!TravellinGorgeous®トラベリンゴージャスbyマダム・カズエ
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