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【口からTRIP】クリスマスの甘い口福

ユーラシア大陸の不安定な状況も、円安も、残念ながら続いている現状。海外でのクリスマス休暇を諦めたおとな女子の皆さんもいらっしゃるかと。それならば、【口だけTRIP】は盛大に行こうじゃありませんか!今回は【口から】ホリディシーズンにTRIP!ということで、我が家(の中でも私だけ?)恒例、この時期の口福な品々をご紹介!この期間は、とりあえずダイエットと言う言葉の存在を忘れましょう!幸せになることが第一!

どういう品か見たい!という方は、TravellinGorgeous®チャンネルも併せてご覧ください!


パネトーネ: Panettone

イタリアで、クリスマスシーズンに食べるお菓子と言えばコレ。最近では日本でも専門店ができたり、パン屋もこの時期に作るところが多くなってきているので、ご存じの方も多い品でしょう。“イタリア版クリスマスケーキ”と紹介される場合もありますが、材料も作り方も、れっきとしたパンです。

イタリアでは11月に入るや否や、スーパーや食材店の店先に箱入りパネットーネがずらりと並びます。親戚や親しい友人にパネットーネを配る習慣があるため、複数買って行く人が多いんですよ。日本でいう御歳暮の様な感じですかね?クリスマス休暇に入る前のご挨拶の手土産的なモノ。私の身近なイタリア人達は、大概1kgサイズを買っています。見た目より意外と重いので、基本的にパネットーネを買いに行くのは男性陣の担当。

親戚縁者がとにかく多いイタリアのビッグファミリーではあちこちから貰うので、どこの家庭でも部屋の片隅にゴロゴロ転がっているか、または積んであるかがクリスマスの定番光景です。パネットーネ自体はミラノ発祥と言われていますが、クリスマスにパネットーネを食べる習慣はイタリア全土に根付いています。

イタリア:サレルノの家族に最新情報を聞いてみたところ、ここ数年はPanettone Salato(パネットーネ・サラート)、塩味系のパネトーネが人気上昇中なんですって。姉のRosaが食べた中では、Peperoni Acciughe(パプリカ&アンチョビ)、Pesto(ジェノベーゼ)、Oliva e Rosmarino(オリーブ&ローズマリー)などなど。トマト&バジル&チーズを練り込んだマルゲリータ味とかもあるらしいです。伝統的パネットーネとは別モノになりますが、『おつまみとか軽い食事としてはイイと思う』と好意的な意見でした。

私は朝食か昼食時のゴハン代わりに食べますが、間食として、またはデザートとして食べる場合は、トースターで軽~く焼いて、バニラアイスを乗せて食べるのをおススメします!

パンドォーロ:Pandoro

数年前あたりから、日本でも美味しいモノが入手出来るようになって嬉しい!イタリアでクリスマスの伝統的なお菓子として、パネットーネと双璧をなすのがパンドォーロ。パネットーネと違い、生地には何も入っていません。卵黄とバターをたっぷり使った黄色い生地と、星の形をしているのが特徴。粉砂糖をたっぷり掛けて食べるんですよ。

『実はパンドォーロ派』というイタリア人の方が多い気がします。私は両方とも好きですが、どちらかひとつしか選べない場合は、パンドォーロかな~?クリスマスシーズンの朝ごはんは、これとカフェラッテで毎日OKです。

シュトレン:Stollen

日本でクリスマスのお菓子として定着したのは、コチラが一番早いのでは?お店によって、個性がいろいろあります。その分、当たりハズレも結構多いし、仮にハズレに当たった場合、パネットーネよりもNGっぷりが激しいかも。そんなこともあり、シュトレンも毎年2種類以上は買っていました。絶対美味しいお店の品と、新しく挑戦するお店のをひとつ。ただ、Myベストが今年は通販を止めてしまったので(涙)、今年は絶対に外さないホテルメイドの品を1本のみにしました。

初めての方や外したくない方には、ドイツパン屋やドイツ菓子店が作るトラディショナルタイプのシュトーレンをおススメします。抹茶など和素材を使った品やチョコ味など、オリジナルは2本目にしておく方が無難。急に『シュトレン始めました』というフランス菓子店系や、ドイツ文化と接点のないパン屋などの品も避けた方が良いですね。あと、シュトレンに限っては、輸入食材店やスーパーで山積みになっているのも危険率高し。それと、これを機に通販を始めたというお店も。私の食べ比べ失敗歴では、これらのお店の品々で油の酸化率が高く、それ故ひどい味率も高かったので。TVや雑誌で露出度が高いお店でもありました…。

1センチ以下に薄~く切り分けて、クリスマスに向けて1日1枚と食べて行くのがイイんですよね。もちろん沢山食べてもイイんですけど。とにかく薄く切るのがコツ。上等なシュトーレンになるほど、薄く切った方が美味しいですよ。

クグロフ:Kouglof

真ん中が開いているクグロフ型を使って焼き上げるこの形、目にしたことがあるのでは?フランスのアルザス地方(ドイツ文化が色濃い)が有名ですが、オーストリアやドイツ、スイスでも食されています。こちらもケーキというよりはパンなんですよね。イーストを使った生地に、ラム酒に漬けたドライフルーツとアーモンドスライスを混ぜ込んだものを焼き上げた一品。お店によって、その地方によって、フワフワ系か、ぎっしり目の詰まった重い系か、いろいろあるので好みを探してみてください。クグロフに限っては、私はパン要素が低い方が好みかも(ケーキ系に傾いた品が好き)。

神戸北野ホテルのパティスリーが東京に出店していた頃は、そちらで毎年購入していましたが、撤退後は長らく良品に巡り合えずおりました。パレスホテルで見つけた時は、嬉しくて小踊りしたほどです。

ベラベッカ:Berawecka

こちらも、フランスのアルザス地方のお菓子。太いソーセージかサラミか、という見た目なので、食わず嫌いの方もいるのでは?ドライフルーツいろいろ(主に洋梨・無花果・レーズンなど)とアーモンドやクルミのナッツ類がぎっしり詰まった品です。キルシュ(さくらんぼの蒸留酒)に漬け込み、スパイスで香り付けして焼き上げる保存食系スイーツ。非常にねっとり濃厚な味わいは、好き嫌いがハッキリ分かれるかも。薄切りにして食べるのですが、合うのはコーヒーじゃなく絶対的に紅茶!あとは、赤ワインも合うかな?今年は2年連続でパレスホテルの品をGet。Dean & Delucaで扱っている品も良かったですよ。基本的にドライフルーツとナッツの塊なので、あまり当たりハズレが大きくないです。

“今年は”見送った品々

好きなのですが、今年購入を見送った品々もいくつかあります。さすがに食べきれる量というものがあるので、全て買う訳にもいきませんから。

①クリスマス・プディング:Christmas Pudding
英国のクリスマスディナーの〆にはコレ。とても好きなんですが、気付いた時には配送が間に合わなさそうなので、今年は止めました。上に掛けるブランデーソースがたまらなく良いんですよ。

②パン・デピス:Pain d'épices
フランス菓子では、今年クグロフを購入したので見送った品。パンと名乗っているだけあって、これは見た目からもうお菓子じゃなく明らかにパン。蜂蜜で練った、スパイス入りの、目がぎっしり詰まった重いパンです(お店によってはパウンドケーキ風の軽い品もあり)。パネットーネやクグロフよりも、断然パンです。

基本的に、どの国でもこの時期のスイーツは保存食にもなる品なので、水分少な目、お酒やスパイス多用していますが、そんな中でもパン・デピスはひと際スパイス強めじゃないかな~?スパイス&香草系が苦手な方は、好きじゃないだろうなぁ。薄く切ってトーストして、バターを塗って食べると美味しいんですけどね~。

③スパイス入り硬めクッキー
レープクーヘンとかジンジャークッキーなど、スパイス入りの硬く焼き上げたクッキー系統も、この時期に欠かせないお菓子。欧米各国でそれぞれ定番の品がありますね。ツリーに飾り付ける国も多いですし。今年は、パレスホテルのクッキー缶を予定外に買ってしまったので(ジャケ買い!でもパレスのクッキーは基本的にどれも美味しい)。

美味しい一品の見つけ方&買い方

私の場合、パネットーネは毎年の定番品ひとつと、その年の新規開拓を1つ。美味しいパネットーネ率が高いのは、料理が美味しいイタリアンレストランが作っている品、何年も連続でパネットーネを作っているお店、そして輸入食材を取り扱うお店などで仕入れている箱入りのイタリアメーカーの品、そしてラグジュアリーホテルのベーカリーショップの品。意外ですが、パン屋さんのパネトーネは、“普通”の味はあっても、“美味しい”に出会うのは稀。私の経験上ですが。

日本国内で作られているパネットーネを購入する場合、当たりハズレも割とあるのが事実。5000円以上する品なのに『???』という味もあります。去年、某有名イタリアンレストラン(結構老舗)の品を購入したところ、見た目はバッチリ美しいものの、切ってみたら真ん中が生焼け!かなり大きなダマ!見た目で自信をお持ちなのか、ひとつひとつ串刺しして焼け具合をチェックしていない様でした。自分でパンを焼くし、パネットーネ作りの経験もある私としては、少なくとも焼時間10分は足りなかったのでは、と推測しました。

パネットーネって、作るのが結構大変なんです。とにかく、焼き加減が一番難しい。私も昔は自分で焼いていましたが、きちんと火を通そうと思うと焼き過ぎてしまい、水分が飛び過ぎてパサパサになってしまうのです。なるべく水分量を保持しつつ、しっかり焼きあがっているのがベスト品。パン屋さんで作るパネットーネは、きちんと火を通している分、パサパサ系が多いのが実情。とは言え、生焼けよりは全然いい。

パネットーネとパンドーロに関しては、箱入りで売られているイタリアメーカーの輸入品は、大概ハズレはない。変な褒め方ですが、何十年に渡り大型工場で大量生産されている分、安定しているので。

シュトーレンは、これも当たり前ですが、ドイツパンのお店の品はハズレが少ない。日本にあるパン屋さんはフランス系が圧倒的に多いですが、中には美味しいシュトーレンもありますよ。そもそも長期保存系スイーツであるものの、輸入食材店の店頭でお手頃値段で売られている品は、あまりお勧めしないかも。シュトーレンも、非常に手間暇かかる品なので、安過ぎるのは何かおかしいと疑わざるを得ず(笑)。実際、包を開けてみたら、石油の様な味と臭いがした品もありました。

パネットーネもシュトーレンも、まずはオンライン上で専門店のハシゴから、お取り寄せで評判の良い品を探してみてください。忘れてはいけないのが大手百貨店のオンラインショップ:クリスマススイーツ特集ページ!大丸松坂屋、三越伊勢丹、高島屋、などなど、噂のお店を一店づつ回るのは難しいところ、一箇所にまとめてくれているのは有難い!関東の方には接点が少ない阪神百貨店も狙い目。関西方面で人気のパティスリーなど、他のデパートには出店していないレアな品々に出会えます。神戸など、美味しいケーキ屋さんもドイツパンのお店も多いですからね。

『いろいろ探す時間がない』『手っ取り早くハズレじゃない美味しい品を手に入れたい』と言う方には、ラグジュアリーホテルのベーカリーショップが良いと思います。大概は、オンライン取り扱いがあります。

何年かかけて、あちこちのホテルの味を試してみると、ご自身のベストが見つかると思いますよ。

当然ながらクリスマスまでには食べきれないため、パネットーネとパンドーロに関しては、ホールの半分は冷凍庫へ(一食分づつスライスして、ラップに包んでジップロックに入れてから)。節分までには食べきる、というスケジュールです。シュトーレンは製造工程上、もっと保存がきくタイプなので、密閉容器に入れ野菜室保存でOK。

クリスマスに休みがない、予定がない、関係ない、というおとな女子の方々も、ぜひ自分自身へ口福を!口だけでもTRIPしてみましょうよ?!ハズレも多いと書きましたが、それ以上に美味しいお店は沢山ありますから、いくつか食べ比べてみて、好みの一品を見つけてください!ぜひ、美味しいクリスマスをお過ごしください~!Happy Holidays🎄🎅🎁🥂✨

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